人を、愛、する、 ということに、疲れて、しまった、人の
愛、している、というものに 縋りってみたくて 家出した
「し」はいつも隣り合わせに居たし
高速バスに頬づえつく、くらいの、考え ....
帰宅まで我慢できない桜餅
かたむいてみていた月のかたえくぼ きっとだれかがキスしたのね と
左手をすりむいたなら右側も おなじでないと真っ直ぐたてない
こぼれゆく砂時計の砂かなしくて寝かせてみれば どこへも行けず
....
東京の地下街から
胸を焦がすような茜空は売ってませんか
そんなことを言ったら 嗤われるだろうが
本当はみんな 自分の町に住む
夕焼け色の切符を手に入れるために
上京しては 行 ....
サラリーマンが命を担保に金を借り
建てた家々の集落
書割のような中流階級
文化を支えたピアノ
音の断片が集落の中を
誇らしげに 恥ずかしげに
歩いていたのは何時のころだったか
口 ....
傘のない者に傘を配り歩く妻の心に降り止まぬ雨
ーーーーーーはじめにコトバありきーーーーー
「ヨハネ伝黙示録 より」
神はコトバにて人間を造った、いや、正確には、人の間の者たちを
それは 私たちのこ ....
聴こえだす春の足音 耳ふさぎ二重にしてる遮光カーテン
突き抜けるような
青い空に
純白の雲
雲の向こう側に
なにが蠢いているのか
誰も知らない
青い空
白い雲
果てしない孤独
どこからか逆さの寝床に降りるものみんながみんなけだものになれ
人知れず吐息がすべて爪となる留まりたくない意志も一緒に
透明な粒の作る火うずまいて夜の螺子 ....
いくたびかそのセーターは洗われて等しく縮みつつ仔へ還る
特別な季節であったのだ少女らは毛糸の虜になって
編み物をしている時間というものは、傍から見ていればただ退屈な時間であるかも ....
4時過ぎの布団の中でlet it be口ずさんだら夜明けが近い
もしかしたら
言葉は音になって
空気中を漂い
あなたの耳から侵入する
かもしれない
もしかしたら
言葉は文字になって
どこかに刻まれ
あなたの目から侵入する
かもしれない
....
福引の紐に左の手も添える
ああ、今宵は
下弦の月の舟に乗り
黒い夜空に漕ぎ出そう
眼下に見えるは
{ルビ玩具=おもちゃ}のよう
昼の{ルビ日中=ひなか}の
よしなしごとは
ちっぽけな屋根の下に
まるめて
仕舞 ....
真夜中の校舎がいきなりスライドした。
なんのことかわからなくて目をみはる。
見覚えのある建物はすでにそこにはなく
見たことのない建物がそこにあった。
そこに行かねばならないとわかっていたの ....
道の脇に花火の燃え殻が落ちていて
ああ、そういえば昨日はお祭りだったな、と思いだす。
夏の歩みが
あんまり一歩一歩ゆっくりなので
なんだかもう、
ずぅっと夏の、
ままな気がしてた。
....
サハラ砂漠に
たまごが一つ。
砂に埋もれて
蒸し焼きになる。
ガンジス川に
たまごが一つ。
僧侶の足に
踏まれて割れる。
冷蔵庫の中に
たまごが一つ。
中身は既に
くさっ ....
星野つばきさんのおすすめリスト
(139)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
動詞
-
為平 澪
自由詩
9*
15-3-24
帰宅まで我慢できない桜餅
-
北大路京 ...
俳句
2
15-3-18
かたえくぼ
-
はるな
短歌
3
15-3-17
カラスの行方
-
為平 澪
自由詩
17*
15-3-15
ピアノの去った日に
-
イナエ
自由詩
16*
15-3-13
傘のない者に傘を配り歩く妻の心に降り止まぬ雨
-
北大路京 ...
短歌
2
15-3-9
創世記
-
為平 澪
自由詩
9*
15-3-4
聴こえだす春の足音_耳ふさぎ二重にしてる遮光カーテン
-
北大路京 ...
短歌
4
15-3-3
青い空、白い雲
-
花咲風太 ...
自由詩
7
15-3-2
穂絶座
-
木立 悟
短歌
3
15-3-1
編み物にまつわるあれこれ
-
そらの珊 ...
短歌
9*
15-2-25
2月
-
塩崎みあ ...
短歌
2*
15-2-25
ひとかけら
-
花咲風太 ...
自由詩
7
15-2-20
福引の紐に左の手も添える
-
北大路京 ...
俳句
1
15-1-27
下弦の月
-
花咲風太 ...
自由詩
6
15-1-26
ほむらやまい
-
佐々宝砂
自由詩
5
13-7-24
エンドレス・サマー
-
亜樹
自由詩
2
11-8-8
たまごが一つ
-
亜樹
自由詩
11
11-3-1
1
2
3
4
5