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酒瓶の向こう 海が見えた
黄金の波 溺れるかもめ
便箋からつぎつぎ剥離して
あぶくになって消えていった
夜の上澄みをただよう海月のよう
デスマスクから解放された
こ ....
故郷の水産加工場で働き始めて二年になる
腹を裂いて 卵を取り出す
完全な流れ作業
嫌な仕事 本当に
だけどこんな田舎ではまだましな方
特に何ができるでもなく
コネがあるわけでもない
男相 ....
〝おれは頭はいいが狩りは苦手なんだ〟
ジェンマは呟いた
〝誰にだって得手不得手があるってもんさ〟
同じ年に生まれた若い狐たちからは
「下手くそジャンマ」
「まだ一度もうさぎを捕まえたこと ....
揺るがないものが揺らぐ
仕方のないこと
ありのままを見ているつもりで
水鏡に映った姿を見ているから
冷やかな風にさざなみ
優しい陽射しに微笑み
自らの夢を重ね映して
時を凍らせた写真 ....
寝起きの熊のよう
ボンヤリ不機嫌
だぶだぶの部屋着
クロックスを引きずって
それでも花
今朝 三つめ
ピンクのチューリップ
黄色い水仙
真っ赤な髪の少女
重そうにコンビニの ....
発する柔らかな音のかたちが
まだ定まらないころ
神経衰弱でトランプを捲るように
何度も見て触れて味わって
モノとなまえが一致して行く
意味を纏うのはまだ先のこと
ちいさな器は無限に広く深く ....
時間を つぶすと言うのか
やっと生まれて来た この
小さな 幼気な時間をあえて
つぶす と言うのか
梱包材のつぶらな可愛いプチプチを
訳もなく指先でつまんで破裂させるように
このささや ....
山を駆け下り開けた浅瀬に出ると
ゆるゆると草を揺らしながら往く
水の膨らみは千変万化を繰り返し
陽射しに微笑みを返すのだ
小学生の女の子ばかり六人
紫外線から完全に身を守った女の先生と一 ....
そうしてすべてがすり身となるのだ
肉も魚も豆も米も野菜も一切合切
ミンチよりも細かくなめらかに
均一のペーストに
そうして型成される
ソーセージのような蒲鉾のような
なんとも名状しがたい食 ....
わたしはターヘルアナトミア
あなたの皮をペロリと剥いで
思惑の筋や経絡がどれほど緻密にヒクついているか
白日の下に晒してご覧に入れます
わたしはターヘルアナトミア
飲み込 ....
クロッカスは一斉に咲く
身を寄せ合って揺れている
つめたい春の風に
小さくなって震えながら
ちょっと離れて
鉢植えの福寿草 まだ一輪だけ
太陽の親戚筋とでも言いたげに
少々毒気のある ....
「みんなが俺を蹴りやがる
逃げても逃げても追って来る
囲まれては蹴りまくられて
仕舞には頭突きでふっとばされて
時には拳で殴られて
そんな毎日 地獄の日々―― 」
「みんなが私に夢 ....
星野つばきさんのただのみきやさんおすすめリスト
(12)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ヌード
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ただのみ ...
自由詩
3*
24-4-13
『遡上の果て』__卵から始まるはな詩⑥
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ただのみ ...
自由詩
18+*
15-7-1
『聖母ジェンマ』__卵から始まるはな詩②
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ただのみ ...
自由詩
22*
15-6-17
みずにゆらぐ
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ただのみ ...
自由詩
21*
15-5-23
おじさんから見れば
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ただのみ ...
自由詩
16*
15-5-19
愚愛の詩
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ただのみ ...
自由詩
17*
15-5-8
ツブスナカレヤ
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ただのみ ...
自由詩
15*
15-5-5
愉快な午後
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ただのみ ...
自由詩
17*
15-5-2
ショク文化大革命
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ただのみ ...
自由詩
18*
15-4-29
ターヘルアナトミア
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ただのみ ...
自由詩
18*
15-4-22
どこかの庭で
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ただのみ ...
自由詩
17*
15-4-8
雪のとけた校庭で
-
ただのみ ...
自由詩
20*
15-4-1
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