恋の果実を
収穫することを待ちながら
暑かった夏空は
熟れた林檎を
真っ赤な彩りに染めている
大切な人へと
恋を想って約束を
するときのように

真夏に夕焼けを
埋め尽くしたばかり ....
誰の声? 誰の顔? 覚えられない 自分を責めて塞いで狂気


黒と白 進むためだけの前向きさ求め私は黒に隠れる


訥々とした呟きで始まった歌が絡まり吸い込む涙


大切な人 ....
秋に煙るサンマの香り

苦手な大根おろし擦る恐ろしさ

今年のサンマは当たりかハズレか

漁業権にサンマが青く踊る

スダチを絞る指先の香り
恥ずかしそうにして
横たわる真白い身体の
すぐ近くにある
誰も知らない部屋で
あの扉を開くことができる鍵穴に
ぴったりと
はまり込む
秘密の白い鍵穴に
鍵を当てはめる

Eroti ....
 
サインは明日につなげる送りバント

ホームランを要求されても困るけど

たまにはフルスイングしたいものだ




 
 
パンツが脱げない

言葉からパンツが脱げない

たった一枚なのに



 
 
ほんとなんてものがないなら

うそをついて

うそがほんとになるまで



 
BBが死んだんだ

集団的自衛権なんてどうでもいい
あのトーンも
あのチョーキングも
もう存在しないんだ

法整備とかどうでもいい

でも
多分
BBはあいつのこと嫌いだと思うか ....
新緑の木漏れ日
雨上がりの朝
ひとの気配を飲む森
まぐわうように
愛をからませて吐く息
命の匂いに満ち満ちて止まない
そんな五月のように私たちが求めて止まないころ
得ようとしていたもの
 ....
 
赤い糸

ほっとくとだんだん透きとおって見えんようになります

そやからときどき紅を差します



 
激しい夕立は
突然やってきて
落雷で鉄道が遅れている
小さな駅舎で
雨宿りをしながら
駅の改札で恋人と
待ち合わせをしていて

豪雨は短いうちに
まるで屋根を
ひっくり返したように ....
 
あなたは、今もあなたで

わたしは、今もわたしで

それでいいんだけどね、でもなんだか、なんだかね


 
 
花見の客もいなくなった公園に

八重桜が ぽつり

月夜に ぽつり



 
今日は
風がお休みだから
空気がのんびりしている

日向ぼっこをしている庭を
転げまわる
子どもたちが
僕の人生の
すべてになる

老いるのも
成長するのも
同じ時の流れ
低い雲がたなびく
雨空のなかで生まれたばかりの冬猫が
ふんわりと尻尾をまるめながら
きっとこの春のどこかで
ゆったりと昼寝をしているように
彼女はまだ目覚めない

もう夢のなかでは
序 ....
また やつらが
とんできた
くしゃみ百連発
鼻水1トン

でも

咲き誇る
春が
好きだから
怒らない

繰り返されても
我慢する

解脱は
次回でかまわない

 ....
 
あなたがわたしの中から消えてくれない

きっと、愛の言葉より 後悔が多かったから

きっと、愛の言葉より 口づけが多かったから



 
 
夢のあなたは当時のままで

あたふたするわたしも当時のままで

目が覚めると、ごめんと言えなかったことだけが当時のまま



 
 
わたしらしいわたしがいるらしい

わたしらしくないわたしもいるらしい

わたしは、どちらも知らないけれど



 
夜、部屋に帰って来ても
朝、起きても
置いた物は
みんな
置いた場所に
ある

一人 なんだなあ
自由 なんかなあ
1を3でわって
3をかけたら

だけど
1を3でわったら
0.3333・・・

0.3333・・・に
3をかけても
0.9999・・・にしかならなくて

どうしても1になれな ....
『お母さん、最初から一緒に寝てほしいの』
『あのね、お母さんは忙しいの。
 後で行くから、最初は一人で寝ないとね』

今夜も娘は
テディベアを抱きしめて寝ている
その規則正しい寝息を確認し ....
 
羽根がはえたかと思ったんだ

ダウンジャケットのだったんだけどさ

けどね、ちょっと、ちょっとだけだけど空を飛ぼうなんて思ったんだ



 
 
風景がちがう

あなたがいないだけなのに

ただ、いないだけなのに



 
パセリは苦い
人生のようだ
と、いってみたものの
本当は特に苦いとも思わない
パセリはマリネに入れても美味しい

私が語りえないもの、それは死
死は語る、とこまでも深く
けれどもそれ自 ....
 
凍えて帰れば、ぜんざい

ふー、ふー、熱いぜんざい

言葉はいらない{ルビ夫婦=めおと}ぜんざい



 
この僕が
宇宙に放り出されないのは
地球にへばりついていられるのは
何か
ここで
やるべきことが
やってほしいと思われていることが
あるからだろう
きっと
みかんを剥いてスジを取りながら、
動物に食べられるために存在しているような不思議な
みかんの実を食べる。

みかんを剥いてスジを取りながら、
果物の好きな母が夏みかんを剥いているのを見ている ....
あなたのポッケに手をすべりこませると

もれなくあなたの手もついてくる

ぱんぱん 幸せ ぱんぱん



 
ふくれあがるは悲しみ

こぼれるのは涙

ひとすじの涙



 
中原純乃さんのおすすめリスト(237)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
林檎- りゅうの ...自由詩7*15-9-6
- 深水遊脚短歌3*15-9-5
サンマ- レタス俳句315-9-5
Erotic_Hazard- りゅうの ...自由詩8*15-9-2
サイン- 殿上 童自由詩12*15-8-10
書けない- 殿上 童自由詩23*15-5-25
うそ- 殿上 童自由詩16*15-5-18
THE_DAY_THE_MUSIC_DIED- 金子茶琳自由詩715-5-17
あなたに終わらない五月を- たちばな ...自由詩30*15-5-11
- 殿上 童自由詩21*15-5-11
水滴を巡る追憶には- りゅうの ...自由詩10*15-5-4
なんだか- 殿上 童自由詩11*15-5-4
八重桜- 殿上 童自由詩14*15-4-26
風が休みの日- 金子茶琳自由詩2115-4-18
彼女の午睡- りゅうの ...自由詩5*15-4-10
輪廻- 金子茶琳自由詩415-4-5
消えてくれない- 殿上 童自由詩13*15-3-23
目が覚めると- 殿上 童自由詩19*15-3-16
知らない- 殿上 童自由詩16*15-3-9
置物- 金子茶琳自由詩1815-2-28
弱者- 金子茶琳自由詩1515-2-21
テディベアと詩集とブランケット- 夏美かを ...自由詩37*15-2-15
空を- 殿上 童自由詩16*15-1-19
ちがうの- 殿上 童自由詩21*15-1-12
パセリ- 香椎焚自由詩5*15-1-7
ぜんざい- 殿上 童自由詩19*15-1-4
引力- 金子茶琳自由詩1115-1-2
みかん- こひもと ...自由詩11*15-1-2
ぱんぱん- 殿上 童自由詩18*14-12-28
- 殿上 童自由詩16*14-12-21

Home 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8