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ひだかたけし「熱の同心居」
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(1)
これはまず、反戦の詩でもあるのだろう、そんなことを思いま ....
*1つのティーカップ1
整理するとこういうことになる。
まず、彼女は交通事故にあった(それは君の元ルームメイトから後で聞いた)。そして、幸いに怪我は軽症で済んだのだが、君は ....
*レモネード1
初対面の君とあんなにも長く話し込んでしまったことが、僕にとっては意外だった。でも、案外芸術家というのは皆そういうものなのかもしれない。自分以外は皆お客さん、そういう ....
このせまい場所をそっと歩いて下さい
豊饒な広い土地も
このエメラルドの光が囲む
この胸ほど広くはない
――エミリー・ディキンスン
....
*夜明け
ニュース屋が言ったように、一面識もない人間の生死のことなど、他人が分かるものなのだろうか。そう考えながら、Lは夜の間も歩き続けていた。S市の繁華街はそれほど広くはない、い ....
青き時宵闇に秋葉溶け込んで
身に染むや孤独の病時経ちて
泣きたくて秋の夜には涙の雨
秋の朝しらじらと明け身震いし
柿の実や生らずになってもう幾年
葡萄の実母の位牌にささげ ....
里芋を好む父のため遠出して
神無月流転流転とただ唱え
秋の{ルビ湖=うみ}今年もまた白鳥は来るのか
悲しみは秋の代名詞とは言えず
銀杏散り舗道は黄色{ルビ一色=ひといろ}にて
....
現代ならば夜行列車ではなく、
夜行バスに乗っていく。
でも誰も、
銀河バスなんていう奇妙なものは思いつかない。
(あ、毛糸で編むのを忘れた)
(あれはあなたのための毛糸だったのに)
車窓に ....