近くの家で赤子が大泣きしている
苛立って母親の叱りつける声が重なる

空には紅い満月
まるで血にずぶ濡れたボロ船みたいに浮かんでいる

この地球は
この世界は
いつ粉々に砕けるん ....
イチメン真っ青でなくていいよ 空
雲一つない空の下にいると
何だか無慈悲に
剃刀で切り裂かれる様な痛みが襲って来るんだ

子供の日には帰れない

あの日
いとこ同士で籠もった押入れの中 ....
夢はさっさと諦めて胸の内ポケットにしまい込んでた
相思相愛の恋愛を
した事がない

誰かを本気で好きになった事さえない

私は何も悪くない

鬱病にかかった覚えない

果たして美味 ....
蛇も菟も蜂の巣も
この異常な気象の中で自然の一部だった

盛夏
畑と畑の間の狭い道で陽炎が揺れていた
いきなり道端の草むらから蛇があらわれて道を横に切り裂いた
占領したまま動かない

 ....
道徳とか倫理とかの上に掛かる橋から足を踏み外してでも
手に入れたいものは有る。
たえず充たされないでいる欲望はきっと誰にでも有る

寂しさに揺れる想い
虚しさに渇くこころの領域

具体的 ....
この世界に雨が降るから傘をさすのであって
傘をさすために雨が降るんじゃないからさ

冬の冷たい雨
春の暖かい雨
夏の夕立
秋の台風

雨が降るから傘が必要なのさ
傘の為に雨は降らない ....
生きている間には
誰だって絶望にぶら下がってしまう事はあるだろう
否応なしに

いつだって
幸せの絶頂はほんの束の間だし
時が経てば
感動も薄れる

それでも欲望が尽きる事はなく
 ....
思い返せば君をアパートで初めて抱いた夜
それは危険な賭けだったかも解らない

なぜなら
その時私は君の体の中に押し入り
いっとき体を制服したかっただけで
それ以上の感情の昂ぶりには至らなか ....
本当はね
詩なんてどうでもよかったんだ

だけどね
私は私なりに
どうしても自己表現出来る方法が欲しかったんだ

でもね
私にはこれと言って何も持っていなかった

絵は上手に描けな ....
早朝から草刈り
どこのどなたか存じませんが御苦労様です
お陰ですっかり目が覚めました

確かに連日の猛暑続き
日中を避けて早朝から始めたい気持ちは重々お察し申し上げます

でもここは住宅 ....
産まれる以前の自分に会いたい
死んで以後の自分にも

産まれた直後の世界に戻りたい
死ぬ直前には勃起していたい

産声
そして遺言

不覚にもSNSに嵌まってしまった自分
その音楽 ....
産まれる以前の自分に会いたい
死んで以後の自分にも

産まれた直後の世界に戻りたい
死ぬ直前には勃起していたい

産声
そして遺言

不覚にもSNSに嵌まってしまった自分
その音楽 ....
産まれる以前の自分に会いたい
死んで以後の自分にも

産まれた直後の世界に戻りたい
死ぬ直前には勃起していたい

産声
そして遺言

不覚にもSNSに嵌まってしまった自分
その音楽 ....
過ぎた昔を思い出して
くよくよするのは止めようよ

苛められたり
辛く当たられたり
差別されたり

そのせいで鬱になったり
そのせいで手首に剃刀あてたりした

過ぎた昔を思い出して ....
もし私と言う人間が
この世界にもう一人いたら

私はもう一人の私と
きちんと出会えて語り合えるだろうか

もし私と言う人間がこの世界にもう一人いて
私と生き写しだったら
どうしよう
 ....
過疎の地の小学校は一学年一クラスだった
受け持った担任は六年間同じ先生だった

河原井文子先生
クラスメートは四十三名

私の出席番号は七番
それは小学校の六年間変わらなかった

過 ....
家の財布からお金が出払ってしまった

家を買ったら
すっかりお金に余裕が無くなってしまったのだ

なのに嫁さんは家計簿つけてなかった
俺はそれなりに稼いでいたけれど
嫁さんは事情があって ....
新聞はやめました
テレビ欄と死亡広告くらいしか読まなくなってましたから
三面記事の数行の事件や事故にも
興味を無くしてましたから

同じ時期に
町内会も退会しました
隣や近所の付き合い ....
空になった麦酒の樽が火傷する位に熱くなってる
アサヒビールも麒麟もサントリーもサッポロも
あっ企業名書いてしまったよ
まったくもってけしからんな

スーパーやドラッグストアやお酒の一般店から ....
その犬は腹に包帯を巻かれていた
包帯は彼の血とその他の体液で汚れていた
犬は包帯の下で傷口が開いているのが想像出来た

朝と言わず日中と言わず夜と言わず
犬は街中を街の周辺をひたすら歩き回っ ....

長女からいきなり言われた。
「お父さん恋愛相談にのってくれない」
私は吃驚してしまった。
彼女はもうすぐ三十歳になる。

「それは難しいかな」
私はそう答えてしまった。
「どうして ....
内乱の起こらぬ国に生まれ出で今宵の空に星は干からび

反戦の歌を詠んでは徒党組む組織となりて何処へ向かうぞ

人として生まれてくればいずれかの国の民なりそれを選べず
女性には関心のない振りを装っている。
だけど私が勤めている物流センターには沢山の異性が働いているのだ。
その大半はパートタイマーの奥さん連中。勿論男連中もいるがそのほとんども非正規雇用の従業員だ。 ....
体の痛いと心の痛いを比較してなんになるだろう

密になるのを極力避けていたら
いつの間にか
鬱になってしまいそうだ

他者が近づいて来ると怖い
マスクをしてないのに
近づいて来る人もい ....
暑い
猛烈に暑い

直射日光が路面に照り返し
俺の体は火柱のようになっていた
とても仕事出来る環境になかった

俺は何だか
そこが原爆の落ちた後のヒロシマの街のような
気がした

 ....
私の対内で血が騒ぎ立ててる

うるさい!
煩い!
五月蝿い!

静かにしろ!
お前らに何が解るんだ!
何が出来るんだ?

血液が四十二度を超えたら
その細胞は死滅するらしい

 ....
詩は底無しの沼だ

一度足をとられると
一夜が眠れない夜も来る

私の心の何処かに
掘られた運河

水が溢れて
堤防が決壊した

私の知らない街が
洪水に飲まれても

私の ....
一人を思い続けて愛情を注ぐなんて
不可能
阿呆にはなれないんだから

でも
出逢い
幾つかの段階をへて
運命共同体になった
ならざる得なかった

男と女はお互いを見えない鎖で
縛 ....
仕掛け花火が好きだった

真夏の一夜
打ち上げられて 一瞬 大輪の花を咲かせて
儚く消えて仕舞うような花火よりも

その夜
私は幾つだったんだろう

子供だった

その夜
私は ....
体調がすぐれないせいか
気分もすぐれない

食欲がおとろえている
食欲のおとろえは体力を奪い
悪が循環する


遅く梅雨が去った
八月
その後には連日猛暑日が襲ってきた


 ....
こたきひろし(1106)
タイトル カテゴリ Point 日付
紅い満月自由詩320/9/12 6:26
真っ青な空の彼方へと自由詩420/9/11 6:29
夢は自由詩220/9/10 1:15
不慮の事故自由詩220/9/10 0:22
道徳とか倫理とかの上に掛かる橋自由詩320/9/6 5:41
恵みが災いの雨に変わる事の有るセカイに自由詩320/9/5 8:04
呼吸している間に自由詩320/9/4 6:16
危険な賭け自由詩120/9/4 5:17
インターネットに出会ってなかったら自由詩520/8/31 6:48
詩は売れない自由詩120/8/29 8:41
不覚にも自由詩120/8/27 6:38
自由詩120/8/27 6:38
自由詩020/8/27 6:38
未熟と完熟自由詩320/8/24 0:36
もし、私と言う人間がもう一人いたら自由詩220/8/23 7:04
大陸じゃないここは島国自由詩120/8/23 6:28
お金が無いのは何も無いに等しい自由詩4*20/8/22 7:59
暗いニュースの合間に明るい話題自由詩220/8/22 0:30
殺人兵器 猛暑自由詩220/8/20 0:11
病んだ犬は自由詩120/8/19 1:07
人は哀しみの器じゃなくて自由詩220/8/18 23:57
内乱短歌0*20/8/16 8:00
炎天の下には自由詩720/8/16 7:32
心が痛まない自由詩120/8/15 8:44
運命と運命じゃない展開自由詩220/8/15 8:04
即興詩人自由詩220/8/14 6:19
即興曲自由詩120/8/13 7:24
縮図自由詩120/8/12 2:56
仕掛け花火のような自由詩320/8/9 14:30
丑三つの時には自由詩120/8/9 11:14

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