光沢するチラシの千箇寺
一種類一枚ずつ折り込んで
束ねて舐める唇に ぴとり 貼りつく 


拭えない合成洗剤と摩擦熱
指紋と一緒に綴じて 
継続。
継続。

虚構が隣に  ....
市電のレールは暁に根負けし
夏のそれとは違って
鰈のように臥している
遠くまで伸びる 秋色
同じ窓から、庭先の蘭も
肩を落としているのが見えた。
あぁ、
そんなこと忘れるくらい
片 ....
楕円の踊る 炎の中へ
熱くない驚きよりも
息のできない
もどかしさで満ちる

なつかしいオレンジ色

ちろちろと
溶けだして
 ....
左、
右、

左目  君 人に見える タバコを吹かしている 暇らしい。
右目  君 眩しく映る 後ろにある夕陽?いや 恋らしい。

右肩  ツボ かなり凝っている。
左肩  ツボ この辺 ....
傘はふらりと咲く
街路樹はそれを見送り
またひとつ あかるくなった

ヨーグルトが発酵する
毛布はその音を包み
またひとつ あかるくなった

玄関のチャイムが鳴る
握手を交わし
 ....
    土を掃い
    葉を食む
    鈎針の手入れは怠れない
    おならの匂いで健康チェック

    「良」


    太陽は三重丸
    シトリンの ....
   9月5日(Sun)
---------------------------
 
 
  鼻から午後が抜けてゆく
  アスファルト

  草陰から飛び出す 鈴虫
  飛 ....
   曇天の午後に
   無地のワイシャツが眩しくて
   コウモリ傘がひらく
   
   つかめない顔
   剥げたマーブルチョコになる
やまはだに からみつく 帽子の群れ
くつしたも おそろいの 白地に☆付
てっぺんで 円陣になる お弁当から
外れて1本 スティック ガム噛んで
唐草風呂敷 背にまとう ヒーローの
足 ....
ずろんとした
ペラコート羽織って
くしゃけたブーツ
踏み鳴らし
古寺の階段をやじろべえ歩きしていると
乾いた枝葉 たくさん浮かんできたけど
口遊んだのは
甘茶蔓の花
子狸のかぜ
なか、飛んで、

調子に乗る+失敗する−冷静=臨機応変
肝心なこと<忘れる場合
メモ=暗号(日本語?)

そと、飛んで、

足が太い+隠す−スカート ....
ミネラルウォーターに沈む電球らで
ボトルの中の水面はゆるい光を着込むと
洛陽に染まる
儚い海で
椅子も防波堤になって追想します

波〜オレンジに騒いで
     配線コードも〜鯰〜

 ....
沢蟹の足が威嚇する
つられて
私の足も2段ぬかしで
階段をあがる

シロサイが尾を振る
つられて
私はきょろきょろと
居場所を確認する

太陽が手を伸ばす
つられて
柳の枝 ....
輝くものを見たくなかった
カラスの爪ばかり目について
喉が渇く

霧の羽
霧の懐へと
破れた服ぶらさげて

肉はいらない
がらんどう・・・夜の雫は
朝の湿った空気へと
山から ....
足首を辿って
くるぶしに座って休憩したら
かかとの頭が見えてきた

地図
それからブルーの手紙も
鍵色のドライフラワーも
あの岩砂漠で
すべての証を
かかとに集めて
炎で燃 ....
つぶやく君の言葉
両手で すくって
ひとつひとつに付箋をつけてゆく

数字も混じっているね

拾って大切にとっておきたいけれども
写真には収めきれない すべて

汗がひざの裏をつたう ....
頭の丸みと髪の流れに沿って
手の平を浮かべる
カメラは遠くで蝉のごとく鳴り続け
レンズは割れんばかりに照らす

足を水桶へひたす
過去にも存在した気のする
記憶をリピートさせるよ ....
前世と来世の間 彼の世にて
無数の吾が私になる前の構想

吾に5本の指がついている場合
オノコになるだろうか
うむ、メノコやも知れぬ

吾はさっそく5本の指だけを拝借して
予行練習 ....
からみつくモップと
モップにまとわりつく繊維
群れの腕力
めぐる螺旋 もさり
ロッカーに寄りかかる背中を起こし

居残りモップの羅列
一列に廊下で ふさり 足を投げだして
月の孤独から ....
プラムがとけてゆく
手のひら

手首に甘露
肘まで蛇行
頬をくすぐる
芳香する湿気の下流

踏み潰しても
てのひらに残る
両手を頭の上であわせて
踊る方のリズム

おい、しゃ ....
  ロックグラスの淵をふさぐ手の平
  中身は空っぽに満たされて
  そっと僕の息を閉じ込めた
  
  3月 せっかちな不結合のチリは
  町の中を撫で歩き
  時折、見せてくれる隙間に ....
風鈴を木にくくり付け
鳴るのを待ちながら
昨日を振りかえる
TVをつっけぱなし
パジャマで
膝をかかえている


今日をみわたす
パンツがすこしくらいみえても
ひらひらのスカートが ....
  ここに入れるは可。人様に見せるは不可。

  
  ためいきのつば ここに吐き
  埋めます
  お酒も愚痴も吐きません
  一滴残らず 飲み干し

  目下のくま 色濃くでて
 ....
   
    ちらつきながら水平に下り
    疲労の渦を抱いて
    硝子瓶の粒輪が昇る 
    ミネラルの刺激
    風鈴でうすまる
    ソーダ水



    ....
さざなみは 群れをなし
幾人かは 手をつないでおります

光が噴水を照らし

さざなみは一気に羽ばたき

けれども
いくつかの水泡は遅れて真珠の旗を振り
あの辺りでは
協力して大き ....
ゆら

ゆら 男が現れ くしゃみする
丸くなる背中 男 ひとり
ゆら ネクタイが 飛ぶ
男 引き上げられる 皮靴

会社へ 行きたくないと
取り払う 背広 ゆら 名刺
雲雀の羽 離れ ....
口癖 遠く 迫り



きみは 
赤ん坊の小指すら通れない
五円玉の穴を するりと抜けて 
ひとり 向こう側へ 行く
よく見えるよ いつもの姿 そして聴こえる


残したもので  ....
けっして 関わってはいけない
猫の葉で覆われた扉は
口が半開き

あの扉の向こうには
きっと ばけもの が
うじゃうじゃ いて
ひどい言葉をあびせたり
かなしいことや 暴力にも 
う ....
[水道管は、壊れています。前の駅を発車しました。]
 

水圧で 蛇口が外れそうになってるじゃないか!
こりゃいかん、いかんぞっ


「垂直に、屋上より、103号室まで
特急 ミズカモ ....
ぞうきんは古いのを
うんと搾れば
ぽろりとイヤリングがこぼれ

枯草の下で温泉につかっている土を
にぎりしめれば
ゆでたまごが硫黄の赤ん坊を抱えてでてきた

しとしと溢れる露を
石に ....
湾鶴(144)
タイトル カテゴリ Point 日付
チラシ 自由詩704/10/8 0:44
処分自由詩604/10/5 0:49
世界(炎)自由詩904/10/1 2:33
左。右。未詩・独白504/9/27 20:42
あかるくて自由詩5*04/9/22 17:11
自由詩204/9/14 1:24
アスファルト日誌未詩・独白604/9/8 4:22
自由詩404/9/4 4:58
遠足自由詩204/9/2 0:54
こはく自由詩304/8/31 3:25
コンプラス自由詩204/8/27 21:06
ボトル海自由詩404/8/27 2:05
つられて自由詩2*04/8/21 22:50
霧衣自由詩4*04/8/21 12:36
かかと自由詩504/8/18 2:27
光声自由詩904/8/16 23:19
記憶度自由詩804/8/9 0:18
彼の世にて未詩・独白304/8/2 2:23
生モップ自由詩304/7/31 1:14
プラムタイム自由詩204/7/29 23:07
自由詩504/7/26 1:45
3日分の風自由詩504/7/19 23:12
溜め域未詩・独白404/7/14 0:36
清涼自由詩10*04/7/7 2:01
風日の深緑自由詩604/7/2 0:19
ゆら自由詩6*04/6/29 8:41
縁の綱未詩・独白304/6/24 2:37
決断自由詩604/6/20 0:38
水道環自由詩8*04/6/16 0:19
抽出自由詩1104/6/10 23:46

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