ポケットから
手帳を取り出す手が冷たい
ことばを整理する
その過程で
冷えてゆくものも温まるものもある
あられが窓をしきりにノックする
冬が訪ねてくる深夜

うまれてきたことに感謝し
 ....
降り積もる季節になりました
おもいが
私は忘れていた何かを思い出し
振り向いたり振り向かなかったりします
移ろう
というのは少し悲しいことかもしれません
それとも私は悲しいということば ....
いっしょに
としをとっていこうと
きみが
つぶやいたのは
わたしの
うまれたひ

かんそう
ちゅういほうの
あきばれのそらのした
あかい
ばらをいちりん
きみが
わたしに ....
現実はどこまでも
不確かだから
その愛し方を教えてほしい



これはあくまで想像だけれども
わたしやその他の女性を抱くとき
あの人はことばの風景の中にいて
女というひとつのこ ....
ぶきように
ふるえている手をつなぐ
つながるのはふうかしたおもいでの、

ねつをもって
氷のようなこころのだんぺんにふれる
とけると、かすように

まちがえないように
きすをかわ ....
やわらかく
きみのこころをおして
はねかえるおもい
すとれっち
いきをゆっくりはいて
かたくななきもちを
しなやかにする

りらっくす
きみがあたえる
あたたかなあいで
まあ ....
きょう
きみがうまれたひに
たどりつきました
ふたりでいっしょに
そのいみをすこしかみしめたい

いきかたは
ひどくつたなくて
そのすえに
きみにであったような
きがした

 ....
しをかいている
ゆうこくの
まどべで
しをかきむしって
ちがすこし
にじんでいる
いたくはないので
うたいます

にじがでていた
ひるまの
なまぬるいくうきを
ぬぎさって
 ....
生ぬるいカフェオレを飲んでいた
あめが
ぽつりぽつりと
窓を叩いて
私に何かを伝えていく
内容などわからない
感触のない
あいのようなものだろうと考えていた

君が
冷たい氷の ....
そういえば
姉の名前は
梨の華と書きます
はじめての孫に祖父が名づけました。

昨日の午後に
私はのこぎりを持って
全身を使って
梨の枝を切り落としていました
父と一緒に
 ....
滑るように季節は過ぎて
そう
望みながら呼吸を
いっしょうけんめいくりかえしている
君にであって
こんなにもこころが溶けだして
やわらかさを増しているのは
しなやかになったのか
そ ....
そう、
不確かなんだよ。
君はそう言って
だから何度だって重ねなきゃいけない。
とつよく呟いた
それが
あの日の夕焼けのように
焼き付いて離れない
きっと
もう
剥がせない

 ....
朝焼け
だったか
夕焼け
だったか
それは
忘れてしまい

だだ
君の
描く色が
鮮明に
焼き付いている。
捧げるほど
じゃない
いくつもの縁で絡み合ったこの地で
たまたま
出会ってしまって
今日は地球の重力がいくらか強い
だから
すこし伝えてみたい

月が見える
冷えた夏の夕刻に浮 ....
書きたいと
ひたすらに願うゆうべに眠る
ことばは
季節を持っていて
と同時に時間も持っている
私はいつも
それらを扱いきれず手放してしまう

夏、は早朝に海に向かって走っている
そう ....
ひととして
いきるためにこいをしてきた
そうして
けっきょくいきられずに
こきゅうをして
えらでこきゅうをして
すいめんかをおよぐ

めぐりあうことをただおそれ
しずみこんでゆく ....
かすかな余韻をのこして
きょうという一日をまっとうして沈んでいくのだなんて
勝手にりかいしたりして

あらためて
わかることがおおいのは
見えるものに目をこらして
見えることばばか ....
生き方に迷うのではなく
生きることに
さ迷ってしまうことが、しばしばあって
花を見ても
散ることばかりを思い浮かべ
悲しんでしまう、そんな自らのおもいを、もてあまして

誰で ....
この風に

のって走るなら

きみの元に辿りつきたい

はかない

きぼうと花びら

めぐるきせつを一緒に

いたいだけ

いたいよ

きみからの電話

何もいえなくて

恋になった

呼び方ひ ....
しをかいてはいけない
おしりをかいてはいけないのと
いっしょで
かゆいからといって
かいてはいけない
そこにてが
とどいてはいけないのです。
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
咀嚼した
ことばを
吐き出せないでいた
ゆうべ
君に向かって
ガラス越しにキスをした
みたいに


あ、てんしょん


知らなかったよ
飽和した
夜に浮かんだ月ひとつ
な ....
どこまでも黒い、
夜空を見上げる理由を知っている
星が瞬く、その時を想像して
たおやかな時の巡りを
歴史のつよい鼓動を感じる
その真下で、
君に告げたい



生きていく上で必要 ....
しずく落ち、揺れる花びらおもたげで母の手のひら思い出すとき 悲しいような甘さ
だ液に含んだキャンディをひとつ
あなたにあげたい

人の吐く息の波に
飛ばされてここにいるから
空が見えない

ふるえたように電話をかけた
いつもあなたに
揮 ....
好きだよ
取り囲まれた日常に埋没して生きてゆくこと
どうしようもないことにもがいては泣いて
だい好きだよ

だんだん揺れを増す心音の近くで
赤面したこころの奥底
繋がっているのかな、いな ....
水平線に身をゆだねて眠っている
海面は揺りかごのようにゆらゆらと子守唄をうたう
水温はいくらかぬくもりを帯びてわたしを包む
羊水、とは確かにちがう
わたしと海の関係は、母と子という繋が ....
少し屈んで、水平の方向を向くと
君のえりあしがあった
こくん、とうなずいて、イエスを表現する
ことばとはちがう
君の表現なのかな

手を繋ぐことは
ことさら嫌がったので、そのまま
行き ....
じっと見つめると
あなたのようにあまく
とけてゆく夏を

シロップのように
かき氷にかけると
ひんやりつめたい


つまりね。

あなたに向かって
ただ今咲いています
そういうメッセージ
あの空と海の境界は
いとしさを含んだ
やさしさが横たわっている

きみがすやすやと眠る
わたしのひざまくらも

きっときみとわたしの
曖昧なやさしい境界になっている

くっつかないということは
い ....
かんな(292)
タイトル カテゴリ Point 日付
冬が訪ねてくる深夜自由詩16*11/12/3 14:06
冬眠しないことば自由詩12*11/11/16 10:27
かんな/うまれたひ自由詩9*11/11/13 19:03
中略自由詩4*11/10/31 15:42
よんれん自由詩7*11/10/26 18:42
りょう/みゅーず自由詩6*11/10/21 13:47
りょう/うまれたひ自由詩21*11/9/2 17:02
しいている自由詩7*11/8/20 15:33
あめとあい自由詩7*11/8/2 11:29
梨の花が散るとき自由詩6*11/7/29 18:22
りょう/いきる自由詩7*11/7/21 9:59
りょう /ふかく自由詩5*11/7/18 18:36
転写携帯写真+ ...2*11/7/17 18:23
りょう自由詩8*11/7/14 17:36
この夏、このゆうべ自由詩6*11/7/1 6:18
あなたのてがおおきかった自由詩5*11/6/23 13:51
ゆうひをみていた携帯写真+ ...5*11/6/6 21:06
投影携帯写真+ ...4*11/4/24 10:18
きみへ携帯写真+ ...5*11/4/6 5:32
かく。自由詩15*11/3/29 16:01
透明な絵本自由詩33*11/3/16 20:06
アテンション プリーズ自由詩4*11/3/8 17:06
断片レター自由詩3+*11/2/19 17:25
手をにぎる短歌2*11/2/11 16:39
推敲したら嘘が残る自由詩8*11/1/22 18:12
一礼してどこかへ自由詩8*11/1/18 16:37
そら耳自由詩5*10/11/20 1:50
横たわるものがたり自由詩2*10/10/17 20:24
ミツバチ携帯写真+ ...7*10/8/1 17:18
夏の階段携帯写真+ ...7*10/7/18 7:16

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