http://www.avantgardeproject.org/
http://www.avantgardeproject.org/archive.htm
名前がそのまんまだけど
結構古い ....
灰に浮く花は崩れた春の迷彩
非植化物の黒い目をして這ってすすむ
風上を骨まで笑う羊飼い
槍たててみる砂場おなじモンゴルまで
無を紙で包んで馬の形にする
待ちびと来たらず鏡 ....
ロシヤからノコギリの歯の黒い波
地下六百階木造視聴覚室付
行き倒れの口手動に軽快な曲
誰と呼ぶ戸の隙間から引き込む自分
人員の和睦の音 血と広がり午後
立ち清くて長いなら ....
緑の草原の中の静かな輪廻転生
ガサガサ音を立てる
鳩の胸を貪る名前
風が吹いて倒れた草の
(修飾しています)
冒頭で死んだ幾人かの名前を
読み上げてい
とても遠いところから凧を焚く
て ....
気化に耐え盆地に移り住む水滴
旅先のしじまに杖をなくすだろう
洞窟の続きは青く夢でみる
家具から饐えた匂い 窓に海を貼り直す
腕見えて口の位置からカウントダウン
危機はカ ....
長袖の一縷の解れに砂集まる
葉が止まる空中の奥に世界地図
つちくれ赤らむ妄執待ちきれず耕す
漂白された信者らの手に小さなギヤ
記憶に触れてトキの死・海の名を統べる
曇り空 ....
暗いから楽譜燃やして音を出す
戸を擦る皮膚をして階段の裏歩く
異なる星の青空まで抜けるような青空
コラージュ画さす指思いだまるオウム
トンカチ持ちシーソー脅しにいくひ孫
....
光る眼連れ大空にかじかむ岬
軒先は森宿りの場所十字に裂かれて
裏路地に塩乾き谷思い出す
読み聞かせる目録に黒い羊ばかり
田に積もる雪より微かな交響曲
柵嵌め込む洞窟内部の ....
プレハブに綿詰める夢眠るため
数億の目が一斉に閉じ中断
傷付くたび水門ひらく血に代わり
村長を慈しみ終える村の過疎
病床から網引きずり出す雪の力
正座して地脈隠している来 ....
川のせせらぎを聞いている
部屋の隅で
部屋の隅を見つめて
あるいは目を開いて
焼き付ける首都の低い霧
♪歌うんだよ
逃げまどうひとたち
川の方にいらっしゃい
などと終日
歌いなが ....
ベニヤ板敷き詰めても敷き詰めても虹
脈絡あり命に別条空に船
囲まれて災禍に値する喝采
庭園中に仏壇ひらく昼下がり
目に見えぬうたになり推し量られる
極度に簡素化されて棒に ....
杖で次の間に導かれた煙と同席
みずからすいと立ちあがり山へ みずを張りに
岸辺の壁椅子で殴り第三の破片
折れるまで陸も日照りも続きます
コーヒー垂れるグラスにバザーの犇めきある ....
先代よこころに蔦が下りてきた
門番見られていることに気付き互い違いの塀
火を焚く婦人会 屋上に別の一団
苦闘の末つかんだ藁 海がそこまで
林に風ガスコンロの火力と左右
通 ....
真っ赤なポストを死顔みたいに撫でると雪
灰踏み固める笑顔第二波期待して
テーブルを隔てて海と侵し合う
降りるあてのない壁の上歩いている
暁の尖端で虫が震えていた
悲報掻き ....
あれが彼です
と称されるところのわたし
火を燃やしているわたしが
彼ですのね
夜明けとの距離を埋めている燃焼
遮断する
いくつかの人影
少し離れたところにテント
もっと離れたところに村 ....
奴隷らの金歯くすます誕生の飛沫
茶したたる階下を泳いで出ていく
土踏む葉に涙し たかが宿命など
足を損い渡せぬ絵画に群れなす御魂
山よりもクレーン高い場所から息
逆流に佇 ....
オルゴール火口そばに音ごと流れんとす
ねむりに沢 よこたえて仮に香る肉体
石室の闇に消えゆく滑降痕
月に目を奪われ充血している月
飛ぶなどしてつまさきをこころにのせる
凧 ....
写真が嫌いだ。風景写真は好きだが人間が写り込んでいる写真が大嫌いだしじぶんが写り込んでいようものならその写真を処分するためにおまえの妹の身柄を確保して交換条件にしたいぐらいに嫌いだ。思い出は必要 ....
実体のない
服を着ている
実在しない
山小屋に行く
実感のない
徒歩を続ける
ペアになる 裂けた服は路上に
点線が付いている 禁止 なにもかも禁止
禁止 禁止だよという声が聞こえる ....
息止めてトランペットを組み立てる
菜を並べるまっすぐ雨になるように
遠くのビルを飛び降りる無数のドミノ
日没に窓砕かれ見え出す透明街
誰彼の名前叫んでねじまく熱
鮮やかに ....
氷河の飢えに近寄り呼吸差し上げる
火事近隣に何らかの予感ボタンを袋に
車内から傘を差す子ら笑いつもげつ
ふと硬い光にぶつかる朝を見上げる
山小屋をダンサー過酸化して踊る
....
工事現場の前を通る
やさしいこえ
おばあさんそこにいては
(カーンという音)
わたしたちの時代が終わっても
またわたしたちの時代がくるの
(カーンという音)
冬のいちにち
しるし ....
来賓は枝を内蔵したカナリア
倒れた門の影が立って入口
電報打つ行方不明者の虚ろなバリトン
雪塊囲む石 消えゆく 一時間毎に
無心の蔓の侵入百年間許す
ペガサスの腹筋白く雲 ....
この街を見上げるいつかを歩いている
夕焼けを毛布に焼き付けて夜の火
ハンカチ横切る誰かの頭上を傘で愛す
全ての弦こともなげに切れ黒い目のヴァイオリニスト
星雲を気配として佇む地 ....
ふと
目を覚ます
ふと
であらねばならなかった
次の日も
次の日も
ロンドン
飢えている
牙・ロンドンの
はるさめの匂い
香り立つ雨
予感として
自由が自白に見える
自由 ....
カラーテレビに色とりどりの濾過映る
策尽きて月待つ村の異様な過疎
逆さまの鉄塔の中を渦巻く石油
墓殴る顔の形に変わるまで
二階から鉤爪と少女の嗚咽
前頭葉にアルミ箔貼られ ....
綿眺めて暮らす明くる日も明くる日も朧
不慮の隣人また白黒に配信され
キリツキリツと鳥が鳴き針だらけの天井
米量る音血の減る音が手をつたう
動力装置をちぎる人形たましい見えて
....
からっぽの川に背中と角が見え
致死量の置き絵またの名を個展
扇子に隠れる微笑と極北の流刑地
痩せ細る身で貫く廊下のスープ冷える
見たことあるよこの火事このあと親が死ぬんだ
....
車がまったく停まっていない駐車場は夜の受け皿として平坦に広がっている
打楽器を携えて呆然と立っている猿の子供の目もまた平坦
受け止めるものが何もない目にもうひとつの夜が降ってきた
遠い昔 ....
意志を持ち
貯水槽を
這い上がってくる
長い長い背骨 ごうごう
列車がその上を
ちがうんだ
街は繁栄する
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