みんなみんな去っていった
私の前で順番に
見事に舞ったあと去っていった
もう二度舞わない
時折、舞ったふりをして
ときめかす、みんなみんな
ばらばらに
舞わなくてもいいから
目の前 ....
何か懐かしいこと
思い出しそうで
思い出せないまま
やさしい曇り空
包まれる
迫られるものはなく
小さな雑事たちだけ
転がっていて
待ってね、待ってね
と何回
さっきの ....
すみません。
ちょっとかいてもらえますか?
あ、背中じゃないんですよ。
リュックの中にノートとペンありますんで。
え?いやぁ、私はご覧のとおり、
右手に長男、左手に長女のいるベビーカーで ....
約束だったでしょ
動きすぎたら休憩って
休憩の後は
進んできた道とは
限らないって
私が勝手に言っただけ?
行き過ぎてたから
戻っても少しよ
きれいに分類したものまで
ぐっち ....
山をなぞったら
指に苔がついてきた
山かと思ってたが
苔だったのだ
「苔の山だよ」
ムズカシイことを言われ
「山の苔ではないんだね。」
と答えるのが精一杯
指でなぞれる山が ....
わかったことがあります
わからないことがあります
わかってたことがあります
世の中全部「わかる」になればいいのに
そう言うと必ず笑われ
たしなめられます
想像しなくてい ....
静寂が平和の象徴にならない
何か焦らされているようだ
一日ただ祈って懺悔して感謝して
動かずにいる私には
することがありそうなのに
何にも見えないのだ
人間でいたい
今日もそう呟 ....
夜明けの太ももは
物事を知りすぎて
動く気配もない
左よ、流れろ
真夜中のフラッシュバックに
首筋が次々と
反応したからなのか
カーテンの隙間に殺菌される
右脚が
あきらめ半 ....
私はまだ出版できてない人間です。
ただ単にどうしたらいいか?
という迷いが解決してないだけ。
どこまで優柔不断なのか!
そんな人間が語ります。
詩を書いていたら詩集を作ってみたくな ....
道行く人が
私にタバコの煙をかける
パチンコを終えた主婦が
自転車に乗る前に
はぁあああ
カップルが楽しげに
何やら相談した後に
はぁあああ
はぁあああ
....
ファミファミ暗い音
秘密めいた
謎に歪んだ
スタッカートほどの傷
でも救いなのは
ファミは途中の音
次の音の選び方次第
スラーかかって
明るい音になるかも
慎重に
でも ....
人に向かって歩く
遠くに見える人
人が点滅する
そうして人は消えてゆく
離れている時はつながっていた
いくつそんなため息をつけば
光を育てられるのだろう
もうたぐり寄せるものもなく
....
ひとりの時間
明日も神でいるために
人間を満喫する
望んだこととはいえ
神でいることは
想像より重く
(みんなやたら神神神神言うもんなぁ)
人間を体ごと過ごさないと
....
大きなシャボンに頭つっこんだら
足が浮きました
空をとべるかと思ったんだけど
中途半端な高さで止まり
おりてきます
勢いつけて別のシャボンに
頭つっこんでみました
少しだけのぼって
....
ひっぱってもひっぱっても
弾けてこの手を離れる
ここまで、ここまで、と
伝えたはずなのに
私の言うこなんて
そう、聞くわけがない
なぜ前髪はあるんだろう
いつもはなかった
....
日本語を間違えている
「純」と付けば
混ざってはいけない
献立に洋食なんだ
ガッツリ洋風が占める
たぶん「店の内装が」
純和風でこだわったんだ
....
まがおが交差する
まがおがすれ違う
こころが交差する
こころがすれ違う
まがおが一瞬合う
まがおがすぐそらす
こころが一瞬合う
こころがすぐそらす
えーんえーんが交差する
えーんえー ....
木目に触れてつま弾いてみる
腕にしみる音だった
慌てて左手で右腕を抱く
静かに響きが止んでゆく
無粋ないたずらはするまい
たとえ喫茶店の壁が木目であっても
誰かがベースを弾くように
....
おっちゃんがくわえた紙
おっちゃんの顔を蓋した
父親をののしる声が響く
父親は慣れた表情で導いてゆく
少し前を慣れたフリした私が歩いている
適当な気持ちで
適当に書いたものを
適当に投稿したら
詩人に怒られた
詩への愛が足りないと
そんな日もたまにはいいな
もう、とんと
私の適当を
詩に近づけて話す人
いなくなっ ....
かゆい、とは
戦うものだ
逃げられやしない
だってかゆい、は
自分だもの
なぜか安全じゃないカミソリで
うぶ毛剃っていたら
呼ぶもんだからイッちゃって
そのまま振り向いたら転ばれた
痛い、こっちだって
焦がれるものがなくて焦がれる
どうにもならなさが哲学だったなんて
正常なんだよ、私こそが!
それをサッカーとかにぶつけられなくても
スマホゲーム依存でも
胸張って行き ....
自分の方が
何億?
ものすごいもろいくせに
見上げた空に
悲しくなる理由を
星の命を感じた
とか思ってんなよ!
乱暴な言い方ですが
とても清い心で
言われた気がしました
見 ....
私があきらめた点滅に
高齢の男性が
吸い寄せられていく
街では
たいていのことは
ビルが見守っている
不慣れな人間も
やがて
祈らなくなる
だから毎日
違う流れをしなく ....
なんでもあるのに
なんでも失ってしまった
過去よ、届けて
未来よ、授けて
心に従うなんて
大きく揺れてるときは
混乱を招くだけ
ただ信じて待つ
たとえ信じることが
見 ....
かぎられた空間で
いびつな自分が
腕を伸ばそうとしている
違う顔になって来たなー
もしかしてシェパード混じってるかも
いや、毛並みはボーダーコリーか
何それ?
あ、そうや君には関係ないな!
ボクはボクやで
そうやん、全部「犬」でい ....
斜めに流れる傷が
浅くてホッとしている
壁紙を分けるような瞬間だった
カッターナイフがあるとは
思いもしなかった
いや知っていたはずだ
私は分厚いと
言い聞かせていた
何度 ....
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