世界中を
母親にしない

日本語の 形態に
巻かれていた 中学生の頃
思いこみにできない
鉄板を 抱きしめていた
余裕がした 深夜放送に
飛び込んだものは
アイドルたちだろうと
 ....
母が遠くに
見える 鉄橋のところは
少しゴムの焼けた
匂いが漂う 今日も
友達だろうかと
歩く 公園を流れる
風に 海が
遠くに見えてきた
人もなく 音楽すらなかった
時を 歩い ....
何も知らなかった
言葉が 空間を
じっと
漂っているのだと
考える 何も知らない
体としての
言葉が流されていく
世界を感じる 海には
奇妙な灯台が
消える 遠くの彼方で
音もない ....
何もなく
夢で母の名前を
呼ぼうとした
黄昏が
少し寂しかった窓だった
木炭の粉を巻きつける
海は
緑色の世界が
とても完璧だ

何もかも感じるように
微笑ませてもらうオレンジジ ....
何もない祭日に
父に寄り添い散歩へ出かけた
ベンチは暖かい風が腕へとぶつかる
公園の中には木の枝ばかりが散らばっている

アイスクリームを買ってもらうと
芝のへりに腰掛け
忘れていた人た ....
僕の知らない生活を
夜の窓辺でぼんやりと考える
親指を噛みしめた 飛行することが
叶えば 目的地なのだがと

老人が考えているような部屋で
世界に暮らす人々の心に 憂鬱としての
憂鬱を頭 ....
国道には干物屋のオレンジ色をした屋根がよく見え、切り立った崖に松たちが何個もへばりついていた
引き潮には何匹かのサバが飛び交っているのだろうか

ライズと呼んでいるのだよ、と父が語っているので、 ....
何の変哲もない毎日を過ごしている小道で
かつていた季節の気配へとまどろんでいた

コンクリートの裏手を行くコンビニ近くのアスファルト
クルーザーが欲しいと思いながら抜け出た
杉の角を曲がって ....
何もいらないのなら
捨ててしまえばいいと父は怒鳴り
母は何もとがめず聞き流した夜の高層住宅を
バラック小屋の生活が淡々と流れていた

暮らしをぼんやりと鳴らす
文字たちの凧に
風が無限に ....
母の手帳をめくっては
白いページに引かれた座標を見つめる
そこにある数字を
眺めている日曜日に

染み付いた家族を
過去として忘れ
移ろいゆく春に
薔薇のわきたつ香りをかいでいる

 ....
目黒駅から押し出されると
長い坂道を下り 目黒川を渡った
チケットの半券を握りしめた 僕は
汗まみれで 一言も口にしない花粉症だった

桜が咲くにはまだ 冷たすぎる
緑色の水面に チケット ....
母の声が聞こえてくる
なだらかな通りの上で 小指の先を
色々な流れとしてはにかむ 体のバロメーター
そこにリボンをつけていく

流れる風の 外側へと
弟に会いたいと つぶやいている
水の ....
死にそうだけどああ
祈っているだけなのだろう この僕という人が人なのかもしれないと
生かされていることとして この僕という人が人なのかもしれない心で
微笑んで そして考えこんでいる

死ぬこ ....
自分をなくしかけたような記憶の中
渡しかけて返されてしまったラブレターに反芻している
夜のすさんだ雨を降りしきる苦悩に立たっていた

そんな世界の中に忘れた彩りのような
ぼんやりとしたスモッ ....
工業地帯は
白い煙が巻いている 僕の
思いは 黒い壁に塗り込んだ塗料
何も語らない口が
その口が

赤く開いた寂しさに
群青色のトラックが走る
僕の思った 焦げ茶色になびいた布が切れる ....
母のチョコレートを
一口づつ食べて横たわり
ふとんに寝ころびタオルを引っ張る
心だけが少し温度を纏う

ふろしきに近い紫で
女の子が差し出す緑色をした
男の子が受け取る汗ばんだ手の
パ ....
手にビー玉が転がる
赤や黄色をした
玉たちが
爆発する世界に
ビー玉がひとつ転がっていく
赤や黄色をした玉たちと一緒になって
砂やガラスとなって散らばっていく床の上に
真っ黒な石が佇んで ....
何かですらもなくなった風が
何でもなくなった笑顔をほころぶ
釣り船は沈んでしまうような
魚たちを海中に残している

泳ぎ続けたような魚たちが
考え続ける日に流れていく
流れこんだ竿の先を ....
道を森へと歩けば
湖畔に立っているのだと知る
白色を彩った水面を眺めれば
土をゆく石ころでなぞっていく

枝の草葉を歩くほど
母に会おうとする
どこかで思いを抱いた鏡が輝く
手足の指で ....
反射が渦巻く
砂地に煙れば霞み
動揺し続ける息だった
滴に弾けて染まる紙や
母の傍らに触れる

縁側はじっとりと香り
ねじまく起伏にちらついた
布をちらちらと奏でる旋律だった
シルエ ....
私は何も知らなくて
人に泣きつく人間か
私はビールに愛情を感じて生き
私はカウンターにビールを注文し続ける
私のいる日々に思う

私は女を知り行く 私は
風が流れ砂漠に 私が
倒れ砂漠 ....
ひとつの声を追う風に生きてきた気がする、ほのかにそんなものが流れる貝殻にかすむここに流れ着いた

海賊船の話し声に耳にすることがあるだろうか

海にぼんやりとかすかに広がり、書き捨てたノートブ ....
水平さを眺めた森林は
上下をなすことで目眩がする目だ
緑色なのは 工業地域としての体裁か
空は灰色 器を吐き出すことで
悲しげな夕暮れを歩いていくみたい

何もかもを同情する神秘的な心持ち ....
母がやってきた風として
彼方を風が流れていた時だった
父が手を振っていたような気がする思いの
岸辺は砕けたようなボートが横付けされていた木だった

冬の日の河原に遠い日を描いた夕ぐれに
体 ....
とても読みづらい書物なので
捨て去ろうとして踏み出すと 神々は
描いていたみたいだ 空を
目印にして歩く

角砂糖を溶けていく強化ガラスに
虹色をした男たち さすらえばいいのかと
胸がき ....
母がいない生活に
ほんの少し微かな疲れが渦巻いている
週末に少しだけわがままを
聞いてくれる人がいてくれたらと

国道をぼんやりと立ったまま
飛んでいく紙飛行機にじっと立つ日
体は旋回し ....
航空機はシャルルドゴールと呼ばれているフランスの空港に降り立つ。座席の向こうに広がる風景に目をやると、明らかに日本とは違う光の風景に目を奪われた。座席は定期的にクリーニングにかけられているのだろう。そ .... 何もない日々に思うことは
    カルカッタのチャーチルオルガン
そんな気がするな

     トランペッターたちが
そんなふうに思えるというのも たぶん今日のうちだろうか
どうやらヒ ....
誰もいない
夜にライターで 流れる
立ち止まる木に 波が立って
流れる

僕は体だけの存在だろうかと
川を見ていた 僕として
描きたいと 水彩の絵の具を買った
僕は画家だろうと そのと ....
リゾートホテルのカラーは
誰もいない風に
ほのかなひらめきが浮かぶ
ベンチャーズの二枚目のアルバムを手に
何もかも楽しまされたみたいに
微笑ませてくれる

サファイアブルーの光沢に沈み続 ....
番田 (2122)
タイトル カテゴリ Point 日付
午後自由詩110/3/8 0:57
窓で自由詩010/3/8 0:56
休日自由詩210/3/7 0:44
飛行自由詩110/3/7 0:44
3月自由詩110/3/5 1:20
物思い自由詩010/3/5 1:19
ライズ自由詩010/3/5 1:18
ピッチャーだった頃自由詩010/3/4 1:15
自由詩110/3/4 1:14
予備校生活自由詩010/3/3 1:12
いつかの路地自由詩010/3/3 1:12
家族の顔の写真自由詩010/3/2 0:42
子供の逃亡自由詩210/3/2 0:41
できごと自由詩110/3/1 1:53
冬釣り自由詩010/2/28 15:39
バッカス自由詩110/2/28 1:45
ビー玉自由詩010/2/28 1:44
釣り自由詩010/2/27 1:19
自由詩010/2/27 1:18
形状自由詩010/2/26 1:09
サッカー自由詩010/2/26 1:08
自由詩010/2/26 1:07
職人自由詩110/2/25 1:03
クラスメイト自由詩010/2/25 1:02
監督なのかっ…自由詩010/2/24 1:03
あの人のこと自由詩410/2/24 1:02
空港のどこかへ散文(批評 ...010/2/23 0:43
な、なんだ自由詩010/2/23 0:39
写生自由詩010/2/23 0:37
ざわめき自由詩010/2/22 0:24

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