地平線の彼方に大きな夕日が沈む
地平線の見える大地など、僕の住んでいる街には無いのに。

無いのだが、地平線を僕達は確かに感じとることができる
感じ取ることができるので
僕は地平線に向かって ....
何じろじろ見てやがるんだい。
ねえちゃん俺の顔知ってるかい。
逃げなくてもいいじゃねぇか。
ここであったのも何かの縁だから
少し、爺の愚痴聞いてくれよ。
すこし臭いか?
ジャっ 少し離れて ....
  一

筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた

引いた朱色赤は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳 ....
君の素肌に触れた日は
忘れもしない
 君が十九の秋でした。

僕の心は君だけを
思い焦がれて
千々となり
集めて鈍く燃えたのです。

誰にも言わず
誰にも知れず
躊躇する手を最初 ....
シルクスクリーンのような
霧がうっすらと地表を覆う
田圃の道路走行

奥久慈の紅葉に
男体山?
その後
袋田の温泉街を抜け
歩くこと数分

瀧不動の参詣は五分
人工の遊歩道は
 ....
最近詩を書いていることを女房に嗅ぎつけられていると感じてきた。
この間もDSIでログなんかチェックしていて、女房が部屋に入る直前あわててDSIの電源を落としたりした。
女房曰く「なにこそこそやって ....
奇妙な絵だった。

空には赤い月
青いグラディエーションの夜空に星はない。
地平産は白く
大きな駱駝が1頭
太い大きな足は象のようだ。
蹄はなく
指が3本
駱駝の顔は大きい。

 ....
その日、僕は仕事を置き去りにして
青山墓地に向かった。
そして、
その日、僕の何かが壊れた。

さよなら神様
神様は本当に死んでしまったのだ。

五歳の僕は
毎月現れる本屋から
月 ....
僕には
人生の目的が分からない
人生をどう生きていいのか 分からない。
もう人生は冬の時期に入ろうとしている。

でも僕は 虹の彼方に
きっと幸せがアルト信じている。

IZことイズラ ....
ふと君と出会ったので
なにを思ったのか
結婚する気になってしまい
程なくして言葉に出してしまい

ふと言葉に出してしまったため
なにを思ったのか
結婚することが現実的に思え
程なくして ....
筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた

引いた朱色は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳無さそうな
地平線があり
空 ....
影響

少しだけの賞賛が
少しだけの満足が
少しだけの尊敬が
少しだけの裕福が

それが人生の全てだ

と気づくのに人生の大半を費やしてしまった。

少しばかりの賞賛と
少しば ....
きいた風な言い回し、
人にそれを突きつけて
ああだこうだのお節介
誰も見向きもしないもの
書いてみたって白々しい
自己満足にもなりゃしない。

イメージ不能な自由律
人を小バカにす ....
耳のある一輪指しのようになって
猫は出窓から空を仰ぎ見て居る。
空にはポッカリ 雲が
白くてポッチャリとした雲が浮かんで居る。

猫は飽きる事なくそれを眺め、
それに付き合って居る飼い主も ....
俺の腐った幹の上に
枝葉が伸びて花が咲く

俺の腐った幹の下に
根っこが伸びて瘤になる。

俺の腐った幹の中
殻に包まれた自分がいて
自分の匂いに吐き気を催し

俺の腐った幹の中
 ....
早朝
タイヤチェーンの着脱場を通過
車は
白河から羽鳥湖高原へ疾走する。

すれ違う車両はなく
道路上には数羽のカラスが
カラスはよく肥え
このあたりのもの生りの良さを示す。

態 ....
アイデンティティという言葉を知っていますか。
自分が何者であるか?
自分が何をなすべきか?
ってなものらしい。

最初はみんな意識しません。
しかし、そのうち意識せざるを得ません。
それ ....
五時半暖簾をあげる女将

 「やってるかぃ」
 「今あけた(開店した)ばかりだけど
  早いのね」

 「ご挨拶だなぁ
  今日は涼しいから燗つけてよ」


とり鍋ぼたんの斜向かい ....
夕暮れの通りで
僕は見る。
長い影を引き摺った
車椅子に乗った老人を

中折れ帽をかぶって
ブルゾンを着込んだ老人は
車椅子に毅然と座ったまま
一点を見つめている。

横顔には深く ....
朝の薄闇の中

漸く日の光にあたるはずだった蛙は
また暗く深い井戸に
引っ張られ

ボッチャン

暗い闇と死骸の腐敗した臭いの充満した井戸
這い上るはずの壁はあるのだが
真っ暗闇で ....
夕暮れ

みんな家路に帰ろうと
一人ぐずぐず
オニのまま
悔しいままで
夕日を睨み

そのまま暮れて薄暗く
ぽつりぽつりと街灯が
道をぼんやり照らす頃
オニも泣き顔拭かぬまま
 ....
昌平橋から万世橋へ
川面に揺れる提灯の
その先にある柳橋
ゆらりゆらゆら秋の宵

ガード下には赤提灯
ほろ酔い加減のカラスが数羽
家に帰らず蜷局(くだ)を巻き
その先にある止まり木に
 ....
海原を望める楼閣から
富士を眺めていたその人は
貴人の家宰だった。
相模の山中の湯屋で
騙し討ちにあって
死んでしまった。

楼閣から海原を眺め
歌でも詠んでは酒を飲み
富士を望んで ....


風ふーふーふーふー風ふーふーふーふー風来坊

風ふうふうふうふう風ふうふうふうふう風来坊

風ふーふーふー風ふーふーふー

風と一緒に駆け抜ける
道全体を駆け抜ける
風と一緒 ....
泉屋のクッキー缶の中に
アルバムに入れていない古い写真が一枚
モノクロームの色あせた写真には
小さな自分と親父が写っている。

庭の小さな葡萄棚の下
ふざけているのか本気なのか
親父に髪 ....
黄昏時

万世橋から昌平橋
煉瓦造りのガード下
ぼーっと浮かぶその灯かり
なぜか涙があふれ出す。

移転した交通博や
やたらモダーンな秋葉の街並に
ヤッチャバの名残を想い出し
なぜ ....
道の端(はし)にいる僕の上を
季節が素通りし、
時間が頭上を通り過ぎる

そんな僕が立ち止まると
道の反対側には君がいる。
こちら側には僕がいて
反対側には君がいる。

僕の代りに反 ....
いつかは投稿しようと思っていたテーマなのですが、なかなかまとまらないので試論ということでとりあえず投稿します。

現代詩批判から

 文学は読者無しには成立しませんが、その文学を愛する読者は近 ....
砂漠にぽつんと

壁がある。
黒い壁がある。
大きな黒い壁がある。

その前でぶつぶつ呟いている男が一人。
終日ぶつぶつ呟いている。
男の言葉は聞き取れない。
ぶつぶつぶつぶつ呟いて ....
俺は通じゃーねぇさ。
通なんてのはデイ嫌いだ。

寿司?
寿司なんざぁ鉄火巻に決まってろうが
コハダなんてのはいい若いもんが喰うもんじゃねぇ。
しなびた年寄りが食うもんだ。あんな生ぐせえも ....
……とある蛙(629)
タイトル カテゴリ Point 日付
ち へ い へ[group]自由詩14*09/11/16 23:51
ノーバディ・ノウズ・ユー ーバブルー自由詩7*09/11/14 18:38
赤い月  (全)自由詩6*09/11/13 15:12
柔肌ー君が十九の秋ー自由詩6*09/11/8 22:08
袋田の瀧自由詩11*09/11/6 9:40
カミングアウト散文(批評 ...10*09/11/1 18:58
月の砂漠自由詩7*09/10/31 21:11
マイ・バック・ページズーさよなら神様ー[group]自由詩18*09/10/30 9:43
虹の彼方に自由詩6*09/10/29 10:33
情歌(ジョーカー)ー中二階の六畳間ー自由詩26*09/10/25 10:03
絵描き自由詩14*09/10/22 9:49
精算書自由詩17*09/10/17 14:06
二級品自由詩11*09/10/12 23:00
ねことくも[group]自由詩8*09/10/12 0:17
自由詩8*09/10/9 22:11
白河から自由詩14*09/10/7 21:51
あいでんててぃ自由詩13*09/10/4 22:04
豚カツと燗酒[group]自由詩5*09/10/3 18:19
車椅子自由詩15*09/10/1 14:37
井の中の蛙自由詩12*09/9/29 12:09
土曜の夕暮れ[group]自由詩11*09/9/26 22:59
昌平坂から[group]自由詩11*09/9/25 9:42
江戸の楼閣ーすけきよのこー自由詩9*09/9/23 23:48
風来坊自由詩8*09/9/21 23:36
ハーフサイズカメラ[group]自由詩12*09/9/20 21:09
泣き虫自由詩7*09/9/19 12:33
道の端自由詩11*09/9/17 10:08
私論・詩論・試論散文(批評 ...8+*09/9/14 14:33
自由詩8*09/9/13 10:49
半可通自由詩7*09/9/9 12:25

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