季節の変わり目に窓の外を眺めている。
外は雨 外出

細い両目から差し込む光の筋
不足するイメージの光量
暗い頭蓋骨の内部を照らす
プラネタリュームは暗く
毛穴ほどの大きさの星の光のみ
 ....
今日は風が強いのでティラノザウルスは巣に閉じこもったきっり外に出ようとはしない。風が身にしみるのだ。ただひたすら蹲っている毎日。彼はハンターだが最近とんと獲物に遭遇したことがない。もちろん空腹で仕方が .... 居間の壁の掛時計
アナログ式の長針短針
ゼンマイ仕掛けの
チクタクチクタク

チクタクチクタク
チクタクチクタク

ゼンマイ仕掛けの
チクタクチクタク

長針短針 進むごと
景 ....
尾崎放哉を中心にして自由律俳句についての覚え。

俳句五七五の音数律にとらわれない俳句を自由律俳句と言う。
結論を先に述べると、自由律俳句とは定型にとらわれないのではなく、意識的に定型を拒否する ....
季節の変わり目に窓の外を眺めている。
外は雨 外出

細い両目から差し込む光の筋だけではイメージの光量が足りない。
そのため、頭蓋骨の内側を照らすプラネタリュームは暗く星の光は毛穴ほどの大きさ ....
ぐずぐずな ちへいが
のぞめるおかのうえにたつて
まちからやつてくる
 うつうつとしたひとのれつと
あれのに おりてゆく
ぐつぐつしたひとたちを
みおくる

ぐずぐずぐつぐつ
ぐずぐ ....
夢でもし会えたら
とても素敵なことで、
そのために眠りに落ちるのも悪くない

昼間に会ったところで
思いのままにはならないし
一緒の気持ちになるにはとても時がかかる


春にあなたに ....
街の底の暗がりに
今日もジッと上目遣い
月の光の届かない
煉瓦倉庫の一角で
人を脅す生業(なりわい)の
舌なめずりで誇りもなく
動くことすら億劫で
知性の欠片は今何処
物欲食欲性欲と
 ....
音は空気を通過するだけで屈折する
光は水を通過するだけで屈折する
事実は脳髄を通過するだけで屈折する

視た
聴いた
嗅いだ
触った

経験という名の感覚の残滓は
時間を刻むことも ....
二人で歩く梅林は
さくら咲く前 城跡の
猫に導かれて 迷い道
そこだけ陽射しが春めいている

その梅林に入る前
道端を歩く猫を見つけ
その痩せた背を撫で、餌をやり、
猫の道辿り 梅林へ ....
 しかし、啓示を受けたのだ。山の彼方へ行くように。地平線へ。





俺という人嫌いは
背中にうっすらとした毛が生え
頭部には後光が輝くよう
髪が一部欠落している。

歩き出し ....
朝の微睡みの中
腹に行儀良く座っている黒猫
薄く開けた眼の先には
彼女の瞳がある
夢と現うつつを行き来するうち
そのまま抜け出した僕の意識は
彼女の瞳の中に落下する
真夜中のコンビニの中
街は冷たい雨が降っている
どこかへ行くあての無い二人が
仕事を終えて会う約束の場所

外はどこも冷たい雨が降り
二人の居場所はどこにも無い
ただ暗闇の中にぼぉー ....
闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
    ※1
  
詩的関係についての

うろ覚えと意味のぶち壊し


   ※2

「駒沢給水塔MEMO」

給水塔

□設置数:2基(将来3基目を設置するための場所は確保 ....
寒気のする空気を切り裂く
垂直のシルクスクリーンの像
空間と平面の狭間に
ポツンと取り残された縁
アブダビの呪文に囚われた
寒冷砂漠の隊商の
砂の丘から望む
深い藍色の地溝に
蠢いてい ....
十二月の夕暮れは突然やってきて
時間の無い坂道を上って行く
左手に灰色のニコライ堂が聳え
覆い被さりながら

聖橋の先には聖堂の黒い森
神田川もJRも跨ぐ聖橋
暗いトーンの夕暮れから
 ....
真実の森を彷徨っていると公言しているが、その実 森の木が枯れているのか繁っているのか覚束無い足取りで、たくさんの人間に地図を提供している。
お前の地図は誰が書いたのか?己自身に問いか ....
君の素肌に触れた日は
忘れもしない 夕暮れの
 君が十九の秋でした。

僕の心は君だけを
思ひ焦がれて
千々(ちぢ)となり
集めて鈍く燃えたのです。

誰にも言はず
誰にも知れず
 ....
突然見舞われる不幸は
偉そうなご高説によるものではなく
リアルな現実でしかない。
直面する哀しみは
勿体ぶった芸術作品の中にあるのではなく
喪失したという現実の中にある。
今見ることの ....
超音速で舞い降りたガルーダの
尻尾の先にくっついたまま
世間を見てきた烏天狗の出来損ない
それが自分の姿で
嘴はもちろん黄色かった

そのまま部屋の中に入る
無音
嘴と眼をカッと見開く ....
物言わぬ駝鳥の目
遙か目の先には地平線がある筈なのだが、
駝鳥は相変わらず地面を見つめせつせと虫を啄む。
せつせせつせと虫を啄む
危険を感じたとき駝鳥は首を長くして遙か遠方を睨む。 ....
鳥も帰らぬ街の残骸
その真上にも空が拡がる
空には厚い黒雲が犇めき(ひし)
雲の凹凸にたくさんの泣き顔が
泣き出す雨の一粒一粒が
いのちのかけらであったため
泣き出す雨に佇んだ
涙袋が途 ....
※しゃっくりする男の隣で聞いてる音楽

※詩の作法でなににもまして音楽だと説いたベルレーヌ


言葉は旋律にのって

意味の無い音楽ほど
美しいなどと
仲間内で褒め合っている。
 ....
本当のことを言えば
怠け者のくせして
食事のためには命をかけるが
やらなければならないことを何一つしない。

昼食がすわ一大事と
ランチタイムの作戦を
日がな一日考えて
値段と量と ....
蜘蛛の糸で宙吊りにされた意識が
朦朧として微風に揺れる
埃だらけの部屋の片隅に
宙吊りにされた自意識
窓枠は皹割れ
硝子に結露は無いが曇つてゐる
窓から差し込む悲劇は
眼球からの映像とし ....
 無性に活字の大きい本を読みたくなつた。老眼だから。出来れば薄つぺらい本がよい。根気が続かないから。一五〇頁位が手頃だ。しかも中身が空疎なものがよい。血の巡りが悪くなつて頭まで血が行かないからだ。重要 .... 飼っていた黒猫が突然行方不明
家の玄関の鍵は掛けていた
どこか窓が開いていたのか
窓から見える風景は
空っ風舞う冬景色
街路樹の葉はあらかた落ちてしまい
魚の骨の並木道

ふと見る ....
事を荒立てることが良くないことは
疾うの昔に知っていた。

(波風が立つと居づらくなる)
(昔から知ってはいるが、考えもしなかった)

自分が子供じゃないことも
俺も含めて知っていた。
 ....
天に向かって屹立する塔
尖塔、巨大な実用性か
シンボルとして辺りを睥睨する
関東平野の中奥へも
その塔は睨みをきかす


馬鹿ほど高いところが好きだよ
O君
君のおかぁさんは橋の ....
……とある蛙(629)
タイトル カテゴリ Point 日付
退屈な自我自由詩11*12/5/11 13:47
当方滅亡自由詩8*12/5/10 10:45
チクタクチクタク自由詩5*12/5/8 16:39
尾崎放哉と自由律俳句についてのメモ散文(批評 ...7*12/5/7 10:54
体調不良自由詩10*12/5/1 16:34
ぐずぐずかな自由詩6*12/4/30 11:11
「夢で逢えたら」を歌いながら自由詩4*12/4/25 14:59
あんこう鍋/あんこう節自由詩14*12/4/19 8:31
無知自由詩12*12/4/5 10:05
梅林自由詩12*12/3/27 11:11
時計のない部屋自由詩13+*12/3/22 17:25
微睡(まどろ)み自由詩12*12/3/16 16:56
冷たい雨自由詩10*12/3/14 17:47
月光自由詩22*12/3/8 12:35
試作「詩的関係」自由詩6*12/3/6 11:02
砂漠自由詩6*12/3/5 10:40
午後五時の御茶ノ水駅から自由詩12*12/3/1 17:10
先導者自由詩8*12/2/29 10:00
柔肌 1・5[group]自由詩6*12/2/27 13:12
あれから ー哀しみ自由詩1212/2/23 12:11
チューニング2自由詩10*12/2/21 11:34
駝鳥自由詩12*12/2/20 10:20
見知らぬ街2自由詩10*12/2/16 18:28
[group]自由詩8*12/2/14 16:42
Out To Lunch自由詩12*12/2/13 14:36
思ひつく儘 自意識自由詩10*12/2/11 14:15
愚痴自由詩8*12/2/7 12:49
鏡の中の猫[group]自由詩24*12/2/2 18:31
パワハラ自由詩8*12/1/30 15:07
自由詩9*12/1/26 16:17

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