許しは請わない
愛してないわけではなかった

だけど
許しを請うても許されない
愛がいつも
お前たちを包んだわけではなかった

届かない荷があって
時の河を越えていく

お前たち ....
普通という言葉が
とても嫌いでした

思い描いていた「普通」に
なかなか成れなかったからです
水族館は
ひどいと思うの

ちっこい箱に
魚の一生閉じ込めて

全速力で泳いだら
ぶつかるような彼らの居場所

冷たいガラスに手を当てて
同じ軌道を病的に泳ぐ
アザラシの目を見つ ....
いつまでたっても
つかまえられない人
何の疑問も抱かない

疑問を抱かない人に
疑問を投げかけても無駄

あなたは太陽と同じ

明るく熱く世界を照らし
エネルギーを爆発させ続け
 ....
夜が来て
少し気が楽になった

今日が終わるからじゃなく
明日が始まるからじゃなく

私が夜の住人だからだ
出来損ないの文章を
むやみに並べる日は
気が狂った人の
最後の手紙のようになる
溢れる前に飽和された言葉は
心の中で壊死していくから
二度と口にしない方がいい
買い物の帰り道
初夏の夕暮れ
不意に
昔飼ってた猫を思い出して
小さな声で
名前を呼んだ
「カリン」

時々呼ばれるその名前は
雑踏に汚されることなく
天へと昇っていく
声に出す ....
墓掘りの趣味は無いのに
目の前には

墓しかなかった

ちょうどそんな感じ
悪癖というヤツは

いくつも選択肢があるように見えて
どれでも選べるのだが

すべて
墓なのだ
いつの間にか 
誰かに訴えたくなってる
自分は幸せだと

いつの間にか
誰かに言い訳したくなってる
自分は悪くないと

愚かなことだ

もしそれが本当なら
誰に伝える必要があるだ ....
田んぼの中を
カタコト抜ける電車は
やがて海に出る
終点は港で
そこはふるさとだ

寂れた駅にひとつ
真っ白なベンチがあって
子供の頃の記憶を
日差しが象る

いつかの夏のように ....
なんてことない日常の中
雑踏の中で立ち止まり
ふいに海を見たいと思う

頭の片隅に描く海の底
一切の音がやむ

胸のどこかが きゅっと痛んだ

我にかえって
荷物を持ちかえ
また ....
どこにも陸地が見当たらない
漂流に似てる


目に見える確かなものは
何も無いのに


漕ぐしかないんだ
少しの間
思い悩んで
ためらいがちに
目を伏せた

言いたい言葉が
きっと何かあったね

あなたは
優しさゆえに
言葉を封じる力があった

まるで魔女のように 
雨で
ヒゲが湿って
しょぼくれてる猫

軒下から
灰色の空を呪い
ふやけた肉球を
丹念になめまわす

寒いだろう、とか
冷たいだろうと思うのは
いつだって人間の勝手で

猫は ....
ガト(284)
タイトル カテゴリ Point 日付
子供自由詩4*15/6/18 3:35
普通自由詩115/6/15 4:31
ブルー自由詩1*15/6/15 4:23
私の太陽自由詩015/6/2 1:56
道化自由詩115/6/2 1:26
自律自由詩215/5/31 3:49
カリン自由詩115/5/31 3:29
墓守自由詩015/5/27 2:39
自由詩2*15/5/26 1:58
とんび自由詩4*15/5/24 1:23
回帰自由詩2*15/5/23 1:16
LIFE自由詩115/5/22 17:25
セイレーン自由詩115/5/21 17:18
奇跡の耳自由詩4*15/5/21 4:18

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