食パンを食べてる時

最後に流し込むコーヒーが
妙に旨い

しばらくして

遠い昔の
朝の味だなって気づいた

冷え切った夜の部屋で
腹減ってたのか。


旨そうに

飯を食うな


悲しくなるから。   
うたた寝をして
おかしな時間に目覚めた時は

再び眠りにつくのが難しい

布団の中で
いろんな事を思い出し

深い記憶か

浅い夢か

よくわからないところを彷徨う

眠り ....
優しい人を
守ってあげたい

こっそり傷つき
誰のためにも笑う人を

この疲れた世の中で
悪意の欠片も無い心に出会い

友人として
年を重ねるごとに

それは奇跡に思える

 ....
ひと晩中
雨が降ってる

長い夜を
長い雨が
覆い尽くして

時が
止まったみたい

許すよ

とか

許さないよって秋の会話が
心の中に始まって

私は目の前が水浸 ....
止まない雨のせいで
人の心が落ちてく

深い水底に
ひとり

またひとり
ゆっくり沈んでいく

かかる電話は悲しい知らせ

孤独と孤独を結ぶ線のはずなのに
聞けばもっと孤独にな ....
時々自分が

この次元に
生きてることに驚く

想像もしなかった未来に
自分が存在してる

あの頃見つけた
暗号は解けたか?

答えよりもっと前に
問いを忘れた

人の思考 ....
無限のフィールドに

ゴーストを飛ばして
戦ってる若者たち

コンビニで立ち読みしながら
あるいは駅で電車を待ちながら

無表情な彼らは
特徴のないただの通行人

肉体とは
完 ....
共感されがたい物の
領域に入っていく

狭い空間に
足を滑らせていく

だけど
なんという居心地の良さ

リアルを忘れる遊具は危険

まるで

断崖から
スローモーションで ....
肌寒い夜
ケータイであなたの声を聴く

長い沈黙のあと

「疲れた」
と、言った

何かが欠けている


思ったら

月か
夜が暗くて
秋だなと思う

誰も居なくて
夜だなと思う

寝静まった街は好きで
澄んだ空気に自由を感じる

でも
何でも出来るのに
何も出来ずに
人生だな、とか思う

通り ....
ただ泳ぎたいだけ
ぷかぷか浮いてたいだけ

どこの海かは問題じゃなくて
夏の海こそが
帰りたい場所なんだ

泳げば忘れる
いいことも悪いことも

自分が生きてることすら
フナムシを怖がる
都会の子供たち

岩棚から
クリフダイブして遊ぶ
地元の子供たち

彼らはそれぞれ

何度目の
夏を過ごしているんだろう

夏は永遠に巡ってくるけど
命に永 ....
コトコト走る
1両編成の海鉄を見ていると
失われた何かに気づく

錆びたレールの上を
一面の田んぼの中を
むせかえる緑の中を

ゆっくり走る
その可愛らしい姿

もう二度と
見 ....
田舎の
海辺の町は

夏だけ賑わうことの証に
朽ちた郷愁を見せる

古びた町並みは
時代に忘れ去られ

潮風にさらされて
風化した屋根が
陽炎のように歪む

人も少ない真っ青 ....
アメリカ映画が好きだ

単純で
わかりやすくて
ハッピーエンド

見終わったときの
馬鹿馬鹿しさと
多幸感ときたら

無垢な子供を見たようで

その純粋さに
泣けてくるぐらい ....
蚊取り線香の匂いが好きだと
誰かが言った

すごく落ち着くんだって
わかる気がした

猫を抱いて
庭先で蚊取り線香を焚く
とても静かな夜

長い間忘れていたその匂いを
思い出そう ....
静かに生きてると
図々しい人にやられ続けるから

たまには牙があることを
教えなきゃダメだ

この世は弱肉強食

風に吹かれて
ただ気ままに生きていたかったけど

お前たちはその ....
諍いが嫌いで
嫌な人間から逃げる

くよくよした
ちっぽけな自分の頭の中を
粉々にふっ飛ばしたい

人に疲れたと言って
癒しの場所を確保したところで
いつもその場所は無残に奪われる
 ....
失っていくものなど

気づかなくていい


何も知らず

何も悟らなくていい


ただ美しい桜の下に

いつまでも子供のように立っていて 
桜の季節は
故郷へ帰りたい

生まれた町の
小高い丘の公園に咲く

あの
ささやかな花吹雪こそ

懐かしい私の桜だ

愛があるなら
泣かずにはいられない

そんな場所が
 ....
儚いのは
花ではなく

人なのです

この
美しい花は
誰のためでもなく
悠久の時を生きている

その木の下に
人が様々な人生を当てはめ

懐かしんだり
見上げて泣くのを
 ....
日と書いて
日と読む

月と書いて
日とは読まない

人は

太陽と生きるように
出来ているのだ

日を生きずに
月を詠んで
どのくらい経つだろう


あなたは帰らない ....
大して明るくもない街灯が

スポットライトのように
道行く人の影を描く

おまえたちは
わたしからは丸見えだ

夜の道

わたしの道

四ツ辻から見渡す一本道には
ひと筋の闇 ....
忙しさで面倒になり
気がつけば音楽を聴かなくなった

情緒を失いかけていると
いつかの私がバスの窓から言ってる

そうだ
温度も感情もその記憶も
無限の音の中にあるのに

私は日常 ....
在るべきものは
在るがままに

移ろうものは
流れるままに

人がひとり
岸辺で時を掬っても

何も変わらないことを知った
 
たとえその胸に
抱えきれない想いがあったとて 
 ....
現実から

逃げて

放置ばかりしているから

どうしようもないところで

現実につかまる

子供のころ遊んだ影鬼のよう

私が私の

影を踏む
手で
顔を覆って
神に祈りたくなる

Oh my God

私は二人いる

犯して
裁いて

気が狂いそうだ  
生まれ持つサガは
誰にも消せない

自分でも消せない

気難しい龍は
死ぬまで気難しく

誰にも媚びないだろう

優しさに抵抗しては傷を増やし
癒す事も知らずに

暴れては傷 ....
実家に帰ろう
犬に触りたい

温かい毛並みに顔をうずめて
額をくっつけて
体をくしゃくしゃにかき撫でて

私のために尻尾を振ってくれる無邪気な魂に

何度も「ただいま」って言おう ....
ガト(267)
タイトル カテゴリ Point 日付
オーパーツ自由詩6*17/11/4 2:32
Stray自由詩3*17/11/4 2:30
やわらかい迷路自由詩3*17/11/2 4:37
絶滅危惧種自由詩2*17/11/2 4:25
水と水の間自由詩4*17/10/19 4:53
光の回路自由詩9*17/10/19 4:48
モールス自由詩3*17/10/11 1:43
HUNTER自由詩3*17/10/11 1:30
S-9自由詩6*17/10/11 1:21
10月4日自由詩4*17/10/6 2:07
密偵自由詩6*17/10/6 1:56
海月自由詩3*17/8/19 2:10
夏休み自由詩3*17/8/19 2:03
うみてつ自由詩6*17/8/7 0:38
麦わら帽子自由詩19*17/8/7 0:37
ポップコーンバケツ自由詩2*17/8/3 4:05
花火自由詩10*17/7/26 2:12
怒り自由詩3*17/4/15 4:32
サバンナ自由詩2*17/4/15 4:25
自由詩3*17/4/8 21:00
記憶自由詩017/4/8 20:49
さくら自由詩4*17/4/8 20:40
Tsukuyomi自由詩1*17/1/26 4:08
猫の目自由詩5*17/1/26 3:56
Island house自由詩1*17/1/26 3:46
砂鳥自由詩4*17/1/19 3:47
影鬼自由詩6*17/1/19 3:42
自己裁判自由詩5*16/12/28 4:36
火龍自由詩3*16/12/28 4:12
Escape Artists自由詩6*16/12/24 5:40

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