冬が嫌いなのは
寒い夜に
暖かい思い出ばかり
思い出すから

父は
猫と一緒に
いつまでも
コタツに座っててくれると
ずっと信じてた
換気扇がぶっ壊れて
機関車みたいな音がする

台所であなたと目を合わせたら
困ったような笑顔がどこかへ旅立つ

暮らした年月を
思い出させるすべての劣化

年をとったわね


 ....
夕暮れの遊園地
ベンチに座って賑やかな景色を見ていると
走馬灯のように見えて
人生に終わりが来たのかと思う
でもそれはとても気楽で

気がつけば
いつかの自分が
ジェットコースターに乗 ....
祭りのあと
散らばったゴミを風がさらっていく

すぐ足元にある人の世の儚さ

喧騒の中で求める静寂
静寂の中で懐かしむ喧騒

記憶を巻き戻した時に
人の笑顔が次々と
万華鏡のように ....
闇が近づいて
満ち潮のように
音もなく
あたりを沈める

冷たい空気に
体を震わせて
やっと夜に気づく

なんという 孤独だ
飽きた
なんかいろいろ飽きた
ネットでつながるより
糸電話でつながりたい
いや違う
もう糸電話の糸すら切ってしまいたい
ケータイのゲームより
缶蹴りしたい
行き先のわからないバスに乗っ ....
子猫を抱いて
戸口にたって
海の幻を見おろしてから

しばらくして
冷めたコーヒーを飲む

帰らない旅人は
古本に栞を挟んだまま

彼女の人生から消えた 
吐き出せば 楽になる

だけどこの世には

吐き出せる場所がないよね

なぜこんなに人を嫌うのだろう

それなのに

なぜこんな人で居るんだろう  
背中が寂しいと言ってたけど
背中には答えない

まっすぐ私を見て
私の目を見てみ

何かわからないことがあるか?


愛なんて問うな
こんなに愛されていて   
お金なんて
あるだけあげるよ

って
言ったところで
幾らも持っていない自分に泣ける

何が欲しいんだ母さん
テレビも車もなんでもあるよね?

なんて

わかってるくせに

 ....
知人はたくさんいるが
友人は少数精鋭

どこまでが知人で
どこからが友人か
このダルい領域の話は個人的にどうでもいい

ただ友達っていうのはな

思い出した時に
頑張れよって心の底 ....
祈りって
なんだ。

どうやって祈る。

同じだ。

跪いても
酔いどれても

神には聞こえてる。

聞こえないのは
私のほうだ。

幾度となく語りかけるその返事を
私 ....
雨の夜
傘をさして街に出る

顔も知らない人に会うため
自分じゃないような早足で目的地に向かった

複雑で微妙な心境
臆病な人見知り

本当に会いたかったかどうかは
今もよくわから ....
硝子細工が嫌いだった

繊細で美しいけれど
あまりに脆くて

砕けることを恐れるのが
自分に向かない

そっと扱わなきゃならないのは
人の心だけで充分だろ
雑草、雑草って
みんな嫌うけど
雑草でも緑があると嬉しい

ただ自然に帰ろうとしているだけだ

コンクリートに封じ込められて
行き場をなくす彼らの子孫

でもひょっとすると
熱がこ ....
晴天だけど
風が冷たい日

心の中が
いい混ざり具合で
少しウェット

生きていくことが
不意に空しくなる瞬間と

空の青さに

ぽっかり無心になるハザマ
夕暮れの教室で
君と二人きり

何か話したかったけど

とうとう
話せなかった日

大人になって今
ぼんやりと思い出す
あの日の教室

何も話せなかった事を
いつも後悔したけ ....
何か
   
大切な物が 欠けて
情緒が欠落している

月に
力を
借りただけ

魔力が落ちないように
ヒトを
食っただけ



だから どうした
眠れない夜だったから
架空の国へ出かけた

王位継承
森の魔物
結界の霧雨

本を閉じると
外も
いつのまにか雨

この雨が結界なら
私も連れ去ってくれ

見わたす現実の
 ....
日傘をさした

後姿の君が

記憶の隅でモノクロになってく



楽しかった夏が

終わる      
雨が続いて
秋になる

祭りの後のような
一抹の寂しさ

子供の声が聞こえない

でも
静かな静かな
長い夜もまた良い

季節を受け入れる人々の心に

幽玄の
月が近づく
遠くで聞こえる
こもったジャズ

父が好きだった曲だ

なんだか懐かしい
おかしな波長で
この耳に届き
私を現実から引き剥がす

まるで夢の中みたいだ

まるで時代を滑ったよう ....
そんなに透明では
生きていけない

突然泣き出すから
君の明日を憂うよ

美しい心の結晶
ポロリ

どんなに一生懸命
君は
生きているんだろうか

笑わせようと
君のまわり ....
掃除も料理も嫌いだけど
洗濯だけは好きで
洗濯物がよく乾くから
夏が好きだ

洗いたての洗濯物を
ひとつひとつ太陽の下に干すとき
いい匂いがして
気持ちよくて
カゴの中身が宝物みたい ....
嘘みたいに

ネコと遊ぶと
いつも私は
満たされるの

怒りや
悲しみが
原点に 戻ってゆく

生きてることも
いいなと思えるの

だから

大切なのは
言葉だけじゃな ....
感情は

神様から人間に与えられた

ある種の

罰じゃないかと思う時がある
現実と
取引なんてしないよ

誰も 
何も

売り渡したりしない

魔物、吸血鬼、魔法使い

みんな
ここに居ていいよ

私の胸の中に   
最強の日には

誰も私を
夢から起こせない

日常に起きるすべてが
嘘みたいに葬られて

私は夢から目覚めない

だれもかれもが魔法の産物で
そして私は気にしない

いいじゃ ....
雨なら外を見たくない
優しい人なら会いたくない

時に多すぎる感情を
いい香りの紅茶で飲み干して

心の中に吹く風は
ふうっと長い息にして吐く

なんでもない
なんでもないよ

 ....
お前はいいヤツだ

そう言おうとすると
熱いものが
こみあげてきて

とうとう
言葉には ならなかった

世界中に
大声で叫びたいのに

その言葉は
深く胸に還り

暖か ....
ガト(284)
タイトル カテゴリ Point 日付
炬燵自由詩4*15/11/19 16:59
夜汽車自由詩13*15/11/19 16:51
RIDE自由詩4*15/11/8 1:15
祭り自由詩4*15/11/8 1:12
ひとり自由詩7*15/10/21 4:21
秋る自由詩11*15/10/21 3:32
自由詩6*15/10/15 4:15
矛盾自由詩5*15/9/16 2:07
自由詩5*15/9/15 2:33
電話自由詩2*15/9/15 2:23
2U自由詩6*15/9/12 1:36
天の声自由詩6*15/9/11 1:58
冒険の書自由詩7*15/9/10 4:17
夜店自由詩4*15/9/10 3:23
雑草自由詩3*15/9/9 2:14
混合液自由詩2*15/9/8 4:24
放課後自由詩5*15/9/8 4:20
BUSTER自由詩5*15/9/3 2:52
冥府の門自由詩11*15/9/3 2:49
終焉自由詩3*15/8/31 18:04
長雨自由詩3*15/8/31 18:01
懐古自由詩4*15/8/29 3:59
ピエロ自由詩5*15/8/29 3:38
命の洗濯自由詩10*15/8/28 0:34
ノラ自由詩5*15/8/27 4:18
苦悩自由詩4*15/8/27 4:03
私に宿るもの自由詩4*15/8/26 2:05
Alchemist自由詩4*15/8/25 20:32
笑う街角自由詩17*15/8/25 2:05
告げない鳥自由詩3*15/8/25 1:52

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