態変か助詞を捕まえ喉つかえ
のみこんだ言葉が僕の夜になる
壊れかけのゲーム機懐かしい形
夜に降る欠片をいつも見てた人
実在しなかった日々に暮らす手紙
墓のなか きみは後悔し ....
正十二面体たちの綺麗な街
水星に彗星おちる 修正を
物語の上を流れていった紙
作品のように夕陽は固まった
空が茜に染まってる方が西
ラブソングという名前の正方形
いつもの日 いくつもの日々 積もる日々
どことなく小説みたいな口説き方
とどかないこと どこまでもとおい午後
訥々と、読点みたいに続く雨
星色の夜景と夢のなかに居る
足跡が幾何学 雨が円を描く
段ボールみたいに猫に好かれたい
あのときの写真みたいに笑いたい
僕はぼくの町を見ないで歩いてる
風に掻き消されても良かった言葉
月が居る 脳とか服の左側
この淡い色をそのま ....
入口と出口を外へ持ち出した
出口まで出会ったものを持っていく
一口には言えないことを口々に
思い出の中で出口を思い出す
入口で出くわしたのは自分だった
....
潤井川 世代を越えて またぬくい
インターネットをハンモックにして寝る
数々のかすかな星と霞む月
i光年先のi年前を見る
楽しそうにぼくらの声が反射する
はなしだし僕らはみんな悪くない
そのキャッチコピーをナイスキャッチした
名前より前からお前さんがいる
アニメオリジナルの髪色と口癖
たとえ忘れても亡くならない心
あの人の小説みたいに降った ....
暗くなる写真 笑顔のまま揺れた
きみが鳴らしたその一音のことを想う
空が青くてあなたが笑っている
忘れても この目を閉じても残る風
大晦日にだけ現れる道歩く
蜘蛛の巣につかまった風 ゆれている
雪がふる 時が止まったように白
窓ガラス あなたが星を描いただけ
梅雨明けの夜明けを歩くキリンさん
夕焼けい という 夕方の夜景
冬 古い物語風に風がふく
秋の果て 落ち葉のように優しい顔
深海のような深夜に探しもの
阪急の
赤紫の
電車には
身代わりに二束三文クツシタやぁ
生徒として徒に生きた 徒競走
空いた穴からきたハエがウエをとぶ
人知れず瞳は一人夢をみる
ねむりに落ちるときエレベーターになる
ずっと着てない洋服が不服そう
....
ドーナツを選んだ夏がなつかしい
深海が仄かな星のなかにある
ほんとうのこと カーテンは風に揺れ
虚数軸方向を見る虚ろな目
一生のお願い一緒に願いたい
青春のなかに月日があるかんじ
三人の月日が春の月になる
煌々とかがやく高校 後光差す
武漢ではコロナウイルス展覧会
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000195837.html
川柳と十七億年暮らしてる
おゆのゆめ あのゆめのあめ おゆのあめ
からっぽのペットボトルに影がある
きみが三十一音でうたってる
星空の色がしょうゆみたいに濃い
....
雪沈む 行き着く先は 涙色
枯葉揺れ 落ちた先には 貴方来ず
夏光り 君の瞳が 潤んでて
たった春 そこには何も 無いと知る
春風が 吹き出し雪が 溶けた頃
僕たちは ....
日差しを浴びて余白が眩しかった
お日さまの香りが帰りを待っている
雨音に気持ちを急かされる信号
ひとびとの夕焼け走るバスの形
星空が曇ったガラス ....
白衣着てバイクに乗って一句よみ
あなたがうつむいた先にあった虹
きみの手を引いて歩いた世界線
永遠の愛が一瞬だけあった
夕焼けのあなたにあった時の色
たくさんの、色んな名前で呼び合った
シャボン玉はじけるように始まった
きみの明るさが羨ましかった日
とても遠い場所で優しく日が落ちる
学者様我が国だけはまもらない
ぬいぐるみ抱き締めてから諦める
きみの目のなかで言葉が揺れていた
日向と日蔭の境界線うごく
秋めいてすこし静かになった部屋
あかいろのひかりの前で青を待つ
台風のような目をした日の光
夜が明けただけでこんなに明るい黄
夏の青空のゆめみたいに白い
テレビから鈴虫届く午前四時
過ぎてなお白に蒼差す蕎麦の花
しみ豆腐卵にとじられ杖に葱
欣ぶと小糠雨降る草の秋
入口の分からぬ銀行実南天
善きものと小さきものの蛍草
....
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【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
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