仕事の帰り道、赤の信号で止まる
自転車に乗りながら君をふと思い出す いつものように
どんなに ....
古本屋の中で
眠ってた
本を抱いて
それは湿気ていて
暖かかった
店番の
おじい ....
世界の終わりに
閉められた扉を見て君は 何を思う?
世界の終わりに
枯れ行く君を見て僕なら ....
あの人が
あたしを
ピンクに
染めていく
耳のうらまで
染めていく
大仏のつぶやき
「しびれる〜」
ミケランジェロのつぶやき
「はずぃ〜」
夜の空き ....
ステンドグラスが光る
クラシカルな部屋で
私は無言のまま
珈琲を含み
ケーキを頬張っている
....
靴をぬぎすてて
乾いた道を疲れるまで
進んできた
僕は裸足が好きだ。
裸足で土を踏みしめるの ....
ひとつのボタンがあります
ボタンの横に
「このボタンを絶対押してはいけません」と書いた貼り紙 ....
どうにも出来ない事があるとすれば
“時”が駆け抜けるのを 追いかけて捕まえるのは
勝負になら ....
お引越しでございますか。
知覚できるものを信じられる場所から
知覚できないものを信じられる場所へ ....
果樹園では、幹、枝と葉が、そこで激しく実を結んだ果物さえも漆黒の色をしている。
そのように漆黒の色 ....
里帰りが終わろうとしている前日は
意識が無音を好み
笑顔の裏側で背中が
泣いていた
変わってゆく景 ....
みんな死んじまえと考えるのは普通。
実際に人を殺したら異常。
いいことしてたら褒められた。
....
なぜか
皆
僕に弱い部分をさらけ出してくれる。
ソレは信頼してくれているってことなのかな? ....
家が潰れた
潰れすぎて
十億年が経った
その間にあなたは
一年弱の間優しいまま
安寧に ....
あの人はみずからの肉体をいつも清潔にしていたから、清らかな風があなたの髪に微力にかかるたびに ....
子供の頃に描いた夢から遥か遠くに来たもんだ
誰もが自分のテリトリーを守るのに懸命で
助 ....
愛してるとか、幸せ、なんて。
考えなくても、抱き締めてるだけで。
感じられて。
い ....
欠落を隠すのは、詩人に非ず
じっとしているそこのあなたよ、
ひとしきり震えた後、その後悔を夜の海 ....
もう何も言わない
何も言えないよ
そこまでやれって言ってないのに
そんなにボロボロ ....
やりとげて やらとげてもなお 終わらずに 夏の夜空の 明るさしみて
刻々と近づく夏の気配に
気付かない振りをして
気持ちのいい夜を迎えれば
金曜日であ ....
ちいさい頃
留守番の夕暮れ時
椅子の下だけが安全な場所で
顔が出たら溺れてしまう
足 ....
どうして どうしてもう どうして どうしてそうなってしまうの?
「天使が死んで、お ....
これは
その日もまた風の吹く日で
風の吹く日の桟橋は弾んだ
黒い深い雲は西へと進み
それ ....
金色に輝く馬に乗って、その侍は私の住む村を横切った
もちろん金色の馬なんていないわ
....
その人の
麦藁帽子の影落とし
額の重さが
夏になった
子供の頃のおまじない
困った時用
落ち込んだ時用
いっぱい いっぱいあった
時が経つにつれ
....
前のテストが四十点で
今日のテストは六十点だった
けれども先生は
満点を取った子を褒めていた
....
風たちの流れは
水のさなかにある
空の両手を
もうじき雨は
こぼれ落ちるから ....
含むのは
熱情
{ルビ空中線=アンテナ}に張ってある
鬼蜘蛛の巣が
霧雨にぬれて
{ルビ銀色=しろがねいろ}に ....
赤く錆びた鐵骨マエの死体から
頭でっかちの奴らが、ふたたび湧き出す
怒涛のごとく押し寄せる攻撃は ....
妖精になりたいな
虹色の翅をひらひらさせて
花の蜜を吸って暮らしたいな
気まぐれに梢を ....
何処までも澄んでいるという
明日の空を夢見て
僕は
視線を泳がしている
世界の涙を粉に ....
午 睡
こうず まさみ
魚市場のある海岸で
初老の夫婦が 釣りをして ....
ふたたび、「愛」というものをかんがえた
それは、綺麗で、尊く、輝いているもの
ひとを ....
隣のWによって名付けられた半月が
水溜まりの中の夜を
割れながらくりぬいていた
*
....
書庫の扉を開ける
水の中になってる
たぶん海なのだと思う
昨日まで資料や本の類だったものが
....
僕はいつになったら日本人をやめられるだろう!
僕らはいつになったら地球人になれるだろう!
....
北側のカーテン押しのけて
今年も寒い夜が来た
君の吐き出すコトバが
曇って見えるようになっ ....
寄り添う民は顔を並べ
一つの空を仰いでた
真綿の雲に腰かける
マリアに抱かれた幼子 ....
猫が寝ているときの時間はへりくだるおっさんのまつげよりも儚い
お外の天気の話
ちゃんとしたいなー ....
よく見る夢の中で
会ったこともない自分が
苦い微笑を湛えて
母親のようにやさしく
手を振って ....
燻るものを
放り投げた
遠くまで
知らない振りした
今もずっと
....
朝起きると僕の部屋に二匹の天使がいた
二匹はとても仲がよさそうで
僕はしばらくの間微笑ましい二匹 ....
ホリデーニコニコカーリング、
脳みそのくそったれの上でだ
電流で神経はうにょうにょ
プレパラー ....
失う前のそれを ひっそりと
声に出して呼んでみたが
むなしい
虚しいばかりだっ ....
もし今私が消えてしまったとしても
君に会えて
きみ達を大好きになって幸せだったよ
この想いが届 ....
いつか辿り着けると思いますか
それを 信じてくれますか
パラディーゾ。
甘い 響き ....
喧騒と雑踏 賑やかな公園
ベンチに座る僕は 手持ち無沙汰
それでも一瞬を待っている そうたった一 ....
★ボランティア先で接した子と最初に出会った時、とても懐かしい誰かと似ているような気がした。誰か解らな ....
間違いだったね
君達はロマネコンティ69なんてぬかす奴を
聖人だと言っている
....
私よ、泣くな。
その容易い涙が、ほほをつたうたび
胸のどんづまりにあるお手玉のようなもの ....
あなたがいなくなったシーソーに
わたしはまだ乗っている
もともと互いの質量が
違い ....
パラライカ、とか言って意味はよくわかってないのだけど、響きがいいのでピープル・ナーバス。なんでみんな ....
もし人生が
”こう”と決まっていても
私は抗いたい
あなたの深い瞳を
拒否したい
宿命 ....
鈴の森触れては消える降るうたは触れては消える触れては消える
夜に泣く左目を ....
白いワンピースが揺れていました。
荒れ狂う怒号と崩れる瓦礫の山の中で、
白いワンピースが揺れ ....
寡黙な空
息づかいさえ吸い込む空
迷い込んだ摩天楼
季節はずれのため息
乾 ....
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