夢を見た
明らかな落日が訪れたあとに
神は再生する
悪徳が栄え
魔がはびこる
この世界は終 ....
階段を登っているうちに
背中から裂けてしまわないように
いつも注意を払い
吊革に掴まっては ....
何もない風景を
何もない席に座って眺めている
テーブルの上には
冷たい緑茶と氷
それに煙 ....
少し空の色が変わった
青を縫うように散った雲から
柔らかな雫が降りていて
やがて窓から見え ....
駄菓子屋で買った苺味のキャンディー指輪
ルビーねと
くるくると踊るようにスカートがゆれる
まる ....
私は倒れている
私の左手は破壊されている
私の薬指は錆付いて動かない
先ほど玄関の扉から入 ....
俺は抗う事をしなかった。
踏み外す事をしなかった。
アウトローとして生きなかった。
親父に何が ....
６歳の頃
初めてりんご飴を買ってもらった
食べるまで
りんご飴は
ケン玉の赤玉でできている ....
青空が偏平足
今日もいい天気だ
渇ききった目
なみだが必要だ
細めた眼と忘れない言葉 ....
ビンが 薄いレモン色に 枯れていく
花というものを 残せない
屈折の返る 生真面目な黙殺は
....
死ぬほどの激情が相手を突き放し
狂おしいほどのうずきが相手を刺す
流れ出しそうな肉が食い込み ....
君待つ 夜守りに
世話好き やもり
いのちもつきよと
宵待ちばな 咲き
あら ....
答案用紙に名前を書き
試験官の合図とともに
問題用紙をめくる
そこには詩の問題があった
....
ひとつの星が庭におちて
それは晩ごはんのおかずになった
こうばしく甘いかおりが
ゆげにのっ ....
千葉県佐倉市鍋山町の無職、土子智之さん（５２）宅で２日早朝、住宅が全焼して、焼け跡から土子さん ....
海沿いの盆地にみちた
湿気と体温と上昇気流の
かたち、あの夏の雲
想いだけが熱いから
激しく ....
昨日は開襟シャツの男が死んだ
今日はスプーンをくわえた女の死体を見ながら
明日もきっと生きている ....
「ばかやろう！！」
そう言って 駆け出した君。
わかっているよ。
本当 ....
チクチクと僕の心を少しずつ 傷付ける君の目は
僕の隠してることさえも 見透かしているようで
....
｛引用＝茶事｝
チューリップどくたあすとつぷさへぎられ
永遠に蝉の抜け殻さが ....
オマエといた夏 初めての夏。
花火祭り見に行って
河原で ドン って打ちあがっ ....
この胸に 宿る
逸らしたくなる程の光
見えるか？
雨上がり 青い空に
思いのまま
翔る ....
風が叫びまくってる
声にならないその強烈な空気は
なんにもなくなってる僕の体を色づける
マ ....
お休みの日は 何も考えず ナイチンゲールのことを 思いながら
今の自分を 振り返る。
人 ....
あわく光の閉じられた
空のもとを
一羽の紋白蝶が舞っていた
しばしそれは
重い熱風のあわいを ....
濡れたアスファルト
錆びた車輪
雨の空
いつもの公園
花や風さえも
なんなのだろう ....
新しい風
揺れ落ちる、ハンモック
止まない８ビートに
甦るのは
嫉妬 ....
空隙
爆撃どっかんこ
そんなつもりは微塵もなくても
穴があったら入りたい
そんじゃなけり ....
曜日とかそういうのを
思い出すのが苦手なのは
何もボクの頭が弱いからとか
そういう理由ではない ....
名前だけで結構です
そう告げられて、少しだけ、面食らう。
ほんとうに名前だけで いいのだ ....
花火に君は独りなんだよと突き付けられた気がした
火薬の匂いに過呼吸をおこしそうになった
独りなら ....
何時眠ったのか
気がつけば朝だった
ように、最近
気がつけば他人を
ワラウばかり
笑うこと ....
揚げもんが好きなやつは
セミのぬけがらを見て違う意味で高揚しているのだろうか。
セミ ....
壁には緑十字。
せわしなく響く電子音、明滅するランプ。
工場で人を動かすものは。言葉以前の。
....
蚊柱の中でこぼこの肌さらして立つ
蚊よ虻よ好きなだけ
私の血を吸うがいい
痒みならば感じる ....
朽ちた栗の切り株のそばアシグロタケ
硬くて喰えないのだけど
それなりに旨いダシがでるらしいので
....
どうでもいいこと気にしたら
ひとりぼっちになっていた
どうでもよくなく思っても
そうは思っちゃ ....
日当払うからスケッチさせて
と言いたくなる女に出会った
夜なべわらじ編みしながら女を想うとき ....
最初に出遭った時は全く気にも留めてなかったのに
冗談半分か本気でかスキと言われ続けていたら
いつ ....
悲しいことばかり
思っている自分が
なんだかつまらなくなってきた
苦しいとばかり
考えて ....
水色は
涼しい色
眠りから覚める瞬間に
見える色
ガラスに頬を寄せた時に
....
絵葉書の端からおしゃべり零れ出す「暑中お見舞い申し上げます」
目標は銀河で泳ぐことだか ....
あそこの空には
きっと
どぶねずみ が
住んでいるんだろう
入道雲が 気紛れに
夕暮れた街を したたかに撃つ
「アタマ 冷やせよ」と
のぼせあがった 街を ....
かえりみち
ふと見上げた
東京の空を見上げた
東京の空だった
東京の仄かに白い
星 ....
此処には白い鳥篭が在るのです
小鳥を捕らえて閉じ込めませう
白い羽根
青い羽根
赤い ....
空転しそうな少年は
風が吹けば背を向けるしかなかった
夕日からは目を背けずに
焼け付く色を一日 ....
陽炎たつ錆色の線路に沿って
かつて遠くの街まで貨物を運んだという
歴史の残痕を夏草に問う
....
１
おもくながい 風は
淀んだ空気を気だるくふるわせながら
駆ける一輌の列車の脇で寛いでいるよ ....
我が家独特。
テレビでゴン中山が「テレビのリモコンをチャンチェと言う」
と言ったのを見てから ....
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