どうも!ショートレビュー・サンデーをかいてる者です。
現代詩フォーラム50選を発表し、わたしがたのしい。という企画です。
新しくこのフォーラムにきた人のガイドになれればいいとおもいます。
「なぜこの作品が入らない」とおもったら、自分で書いちゃいましょう。
これを読んでおけばまちがいない!な50個になったとおもいますよ。
001
ラブホへ行って死のう / しゃしゃりさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=78621
笑いと泣きの表現では一級品の腕前をもつしゃしゃりさん。
伝説の「〜死のう」シリーズのなかでも「ラブホへ行って死のう」は
序盤に発表されたこともあり、インパクトがありました。
三国志買っちゃうあたり、どうしようもなくて、うわあ。となる。すごい作品。
「恥をしのんで生きよう」でシリーズを完結させるあたり、にくい作者でした。
002
コバルトブルー99% / ピッピ(ウィズアウト詩)さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=23603
青をモチーフにしたら、右にでる者はいないピッピさん。
みずみずしい感性というのはこういうものを指すとおもう。しびれた。
「きみは青いねえ」なんて表現があって、たしかに青いわけなんだけど
でも、そんな言葉で否定しつくせない思いがこめられている入魂作です。
003
世界はいま、キッチンにあるとして / バンブーブンバさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=13901
日常をただ描いただけにはとどまらない視野の広さを
この短さにさりげなく濃縮させるあたり、すばらしい技が光る作品。
身近なことをなにかに届かせようと目指す作品は多いですが、
これだけジャストな言葉たちはなかなかないでしょう。必見。
004
Love Song / 安部行人さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=3841
恋や愛についての詩はそれこそ山のようにありますが、
群をぬく力強さでうたう愛がめちゃくちゃかっこいい作品。
大仰な表現だって「きみとだ」といわれたら、うなづかずにはいられない説得力がある。
無骨な男気をストレートかつ巧みに表現した一品。
005
少年予定 / 霜天さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=69674
少年性を語っているようで、それだけではなく
読みようによって考えさせられることが、ひとりでたくさんでてくる不思議な作品。
読み手にすべてをゆだねるようなことはしていないのに、
けれど、読む側の意識を引き出してくれるような懐の深さがすばらしい。
006
金(キム) / 馬野幹さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=62375
でました、キム。このすさまじさは一度読まないと分かるまいな一作。
コント的な展開から、そこまで到達してしまうのか。と驚くし
ひいてしまいそうな言葉や表現でさえ、美しいと感じさせる熱量は
なかなか触れることはできないものだとおもう。名作。
続編の「金金金(キムキムキム)」もおもしろい。
007
おはなし 1〜50 / Monkさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=10872
でました、Monkさん。才能で、ずば抜けたものをもっている方だとおもいます。
散文や批評でも名文をいくつも輩出していますが、詩もすごい。
50個のおはなしどれもがどこかにアイデアがあり、工夫しているのがわかる。
わかるのに、それがつくれるのか。とおもいあたって、戦慄を感じてしまった。
また投稿してくださるとファンとしてはうれしい。
008
君に覚せい剤を打ちたい / 寺崎 マサシさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=125563
「覚せい剤を打ちたい」そのまがまがしいまでの強烈な言葉が、
なんどもなんどもくりかえされるこの作品。
一歩まちがえれば、ただ物議をかもすようなものになってしまうけれど、
それをぎりぎりで回避して、美しさすら感じさせてしまうまでいたっている。
タイトルのインパクトもふくめて、すさまじい作品。
009
ひとつの車輪が回っていった / こもんさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=167105
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=167778
これは以前、レビューをかいた作品ですが、当然のようにいれます。
相変わらずわからないわけですが、そのわからなさがやはり素敵な作品。
010
ANOTHER GREEN WORLD / カワグチタケシさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=20645
朗読を聞いたことがあるのですが、そのリズム感たるやすごいものがありました。
解釈をこえた部分に作品があって、ひとつひとつの表現が、
強烈に映像をおびてくるこの高出力の描写はなんなのだと衝撃でした。
いまだに色あせない訴えかける名品。
011
寿司屋にて / 嘉村奈緒さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=3410
これも初期の名作だなー。吐露とトロ。言葉の妙が実におかしい作品。
大将と私のコミカルなかみ合わないやりとりが単純におもしろいし、
全速の助走からの後半は、人間と人間のかかわりを自問しているようで
全体にわたって、鋭さがまったく落ちないすばらしい詩になっている。
012
センチメンタルレッスン / ナカゾエ ヨシヒロさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=86696
知る人ぞ知るナカゾエさん、シニカルさ全開の一作。
なんてったってタイトルがまず良いわけですが
キャッチーな「いいえ、ゴリラです」の問答から、ここまで広げられることがすごい。
「軽作業->16歳->」の散文もすばらしいものがあります。
013
ハピネス / いとうさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=138
おなじみいとうさん。名作がおおすぎて選ぶのも一苦労ですが、
やはりこれでしょう「ハピネス」。
ただ善と悪が戦うようなものでもなく、敵と味方というわけでもなく、
戦争が持つ一般的なイメージを、本当の意味でつきつめていくには
これだけの思考が必要で、それでも足りないのだということがわかる
人間の深淵をのぞきこむような作品。
014
光、スロウ、アウェイ / nm6さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=13881
冒頭から全速力で疾走する言葉は、まさにnm6節といったところでしょうか。
当時、これを読んでそれは真似しましたよ。かっこいいもの。
バチバチと言葉が反応しあっていくさまは単純に快楽がある。
酔ってしまうような極上の作品。
015
よるにとぶふね / haniwaさん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=106107
人の息遣いを感じる詩で、せつなさがあふれてきてしまう。
やっぱり人間ってせつない生き物だよな。とおもって
なんだか泣けちゃう。そういう作品はとても少ない。
静かな夜の空気感がつたわるすばらしい一作。
つづく。