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すっぽんぽんの蕾噴く

柔らかくて暖かい命が

すっぽんぽん

指の腹で優しく撫でてあげると

春の雷びびびと駆け巡る

肘のさきっちょ

肩のさきっちょ

耳の裏のさきっ ....
厚手のコートを脱いだら
するららと
時間が落ちて
あなたに一歩近づく

梢の蕾がふくらんだら
するりりと
時間が落ちて
あなたに半歩近づく

約束の日は近くて遠い
ほんのり焦 ....
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雨と風が一緒に顔にかかって
少し髪を濡らす交差点に
ぼくは独り君を想い立っているよ

君がいつもしていたリュックの色は薄い緑色で
不思議 ....
下弦の月の両端に
二羽のフクロウ舞い降りて
シーソーみたいに揺らしてる

眠りに落ちた街のビル
その足元に落ちた影
月の動きにあおられて
ゆらゆら ゆらゆら 揺れている

俺の頭も  ....
硬直は誠実ではない。丸い玉の中をハムスターが走り続ける。同
じことばかり繰り返しているとバカになる。しかし同じことを黙々
と繰り返す熟練した職人はバカではない。悩ましいことは決して
有意なことで ....
どこもかしこも豆板醤
爆竹弾けて踊る龍

そんなことなら豆板醤
炒めてしまえばうまくゆく

いつものところで豆板醤
温もり探して触れる指

ここぞとばかりに豆板醤
フレフレ鉄鍋揺れ ....
この宙ぶらりんの、
したたかで弱い僕の情けなさを

知らないあなたは
幸せなのかも知れない

と、またも無重力の世界に身を埋める

どうしてもニコチンから抜け出せないのを
意志が ....
昨夜の口喧嘩の
後始末もそこそこに
降り止まない雨の中へ
ぼんやり歩き出す

昨日より重い靴底
視界に覆い被さる雨傘
押し黙ったまま濡れる自転車
舗道にすがりつく安売りのチラシ
 ....
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欠けた塊の怒り


輝くような怒りはあるか?
物質のように堅い岩石のような怒り
傷ついて欠けてしまうような怒り
純粋で結晶していて ....
行く行く梅は今日も行く

桜ほどにも騒がれず

梅は行くのだ今日も行く


雲がくらあく光ってる

灰色の

冬にちかあい春の匂い


行く行く梅は今日も行く

桜ほど ....
ちくしょう!
畜生畜生ちくしょう!

と いう波 何度来ただろう
生きていて

どうして人は
他人の不幸やかなしみへ
軽く哀れみの言葉の一つでも投げてみれば
反応次第で
次から ....
生きるのは痛い
北風の切っ先
酷暑のサンドペーパー
でもこたえるのはむしろ 肉体よりも 心

人々は 視線の剣を結びあいながら
肩を怒らせて 通りを行き交う
道端の植え込み 鳥たちは 素 ....
勝ってどうする

この世のゾンビ

違和感のある前向きさ

未成熟ないのちのちから

勝ってどうする

この世のゾンビ


勝ちがあるから負けがある

黙ったまんまで
 ....
早起きしトコトコ山を登り
見晴らしの良い場所で
うんと息を吸うと
朝の新鮮な空気に
満たされたような気がして

ぼぉうと吐きだすと
昨日までの
凝り固まったしこりまで
山の空気に流さ ....
取るに足らない枯木に
カシミア混の古いコートを着せて
目抜き通りのほとりで
タクシーを拾おうとしていた

通り過ぎていくのは
回送の名札を得意気につけた
ハイブリッドな北風ばかり
 ....
ない

時間がない

眠りがない

ことばがない

つく 嘘もない

打ち明ける 真実もない

積み上げる 思想もない

吐き出す 幽霊もない

絶叫する 空白もない
 ....
やけくそになった時 何がしたくなるか?
鏡の向こうに住む 男に聞いてみた
奴はこう答えた お前と御同様
欲しいのは自分を 変えてくれる薬だぜ

町の空はビルに塞がれ カラスの群れがゴミを漁る ....
昨夜わいわい
朝までざわざわ
朝の光が心軽やかにする

どこまでも行けそうだねと
笑い声がする

皆が帰り
皆が居なくなり

息づかいだけがそこに残り
そこに温もりがあったであろ ....
私は小学生の高学年頃
毎日日記をつけていた
それは思い出や覚え書きを残すためではなく
日記をつけ続けることに固執していたからである
そして書いていることは
何かの情景描写や感情表現では全くな ....

ある日の深夜

僕をじっと見る
餌の器をじっと見る
再び僕をじっと見る

知らんぷりして
パソコンに向かっていると
いつの間にか後ろに回り込んで
爪が出ていない肉球で
僕 ....
巨大な駅に降り
ぐるぐる同じところを何回もまわり
見上げれば
巨大なデパートが
たくさんそびえているわけだが
道路を渡りたくても信号機はなく
びゅんびゅん車が走っている

大きな歩道橋 ....
いつも私を見ているくらげは

どうしてそんなに嘘をついてばかりいるのかと

鈍く光る

私の中の嘘を全て吐き出してしまったら

なにが残るのだろうか

うすうす気づいてはいるのだけ ....
ぱらぱら降って
ころころ転がる
小さな白い粒々はあらあられ
掌すうっと冷たくて
口に傾け含んだら
なんだかお菓子のようで
甘くはないんだけれど
いつかの記憶がつまった氷菓子
淡くぼやけ ....
眠っているなんて嘘さ
眠っている時は
みな死んでいる

でも
それじゃ怖いから
眠っていることにしておくのさ

子守唄は
眠りの友達ではなくて
死の隣人だったのさ

死を知って ....
短歌を超える詩が、あってもいい
詩を超える短歌が、あってもいい
詩人も、歌人も夜はおなじ寝床で肌をよせあって
眠るのだとおもう

今日はもうなにも書けなくて
はやくお風呂にはいってあし ....
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からっぽな心 / 電車の影を追って


電車の窓から外を見ると冬日の光の影が
併走す ....
苦しんだり悔やんだり

いまさら心をたてかえたって

どうにもならないような気がした

肩とおなかににちからをいれる

惨めですっからかんになってしまう


遅くはないさ

 ....
萎み始めた意識の片隅に
かろうじて立て掛けてある
ギターの絃はたぶん錆びついて
降り積もる時間に埋れている

僕の指は踊れないから
意味を探してしまうから
残念ながらギター弾きにはなれな ....
夜の通勤急行列車

ゆっくりだんだん蛇行しながら

「プシュー」と

最後に息を吐き出して一時停車

車掌さんのクネル声でどうやら信号待ち

皆も疲れて

「プシュー」と

 ....
子供の頃
古めかしい三面鏡が
部屋の隅にありました

木目模様の板に貼られた
三枚の鏡はそれぞれに
蝶番によってつながっていて可動式でした

普段は折りたたまれているのだけれど
ぱた ....
faikさんの自由詩おすすめリスト(896)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春のすっぽんぽん- 灰泥軽茶自由詩7*12-3-3
砂時計- nonya自由詩21*12-3-3
誰か背中を押してくれ_/_冷たい交差点- beebee自由詩27*12-3-3
夜空のシーソー- まーつん自由詩5*12-3-2
硬直は誠実ではない- within自由詩10*12-2-29
小さじ一杯豆板醤- 灰泥軽茶自由詩8*12-2-29
ズルイ- AquArium自由詩212-2-28
表面張力- nonya自由詩28+*12-2-25
欠けた塊の怒り- beebee自由詩27+*12-2-24
梅は行くのだ今日も行く- 吉岡ペペ ...自由詩312-2-22
誰か- 唐草フウ自由詩11*12-2-22
末路- まーつん自由詩9*12-2-19
ゾンビーズ- 吉岡ペペ ...自由詩512-2-19
光の糸- 灰泥軽茶自由詩4*12-2-18
春のタクシー- nonya自由詩20*12-2-18
ない- ただのみ ...自由詩20*12-2-16
この素晴らしき社会- まーつん自由詩7*12-2-15
息づかい- 灰泥軽茶自由詩7*12-2-15
日記を捨てる- 灰泥軽茶自由詩10*12-2-12
鳴かない猫- nonya自由詩27*12-2-11
右も左もわからずに- 灰泥軽茶自由詩7*12-2-11
そんなくらげ- 灰泥軽茶自由詩8*12-2-10
あらあられ- 灰泥軽茶自由詩4*12-2-8
- そらの珊 ...自由詩7*12-2-7
このわたしを超えていくもの_2012- たま自由詩47*12-2-6
からっぽな心_/_電車の影を追って- beebee自由詩28*12-2-5
遅くはないさ- 吉岡ペペ ...自由詩412-2-4
アルペジオ- nonya自由詩30*12-2-4
夜の通勤急行列車- 灰泥軽茶自由詩8*12-2-4
三面鏡- そらの珊 ...自由詩10+*12-2-3

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