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ことばよりさきに
脱ぎ去れない肉体を持って
取り乱す
見上げれば
木漏れ日が
からだを斑に染め
赤と緑に、網膜が灼ける

わたしは、うまれてしまったのだ
あかくふよふ ....
       冬がひきこもっていた
       クローゼットを開け放ち
       ハンガーにヒヤシンス
       春のドレスが花ひらくを待つ
       頼りなげな薄手 ....
昔私は直線だったの
――そう。
昔二人は交わらない二本の直線だった
或いは一つの茎から分かれた二つの花
片方は恒星で、もう片方は流星だった
昔あなたはピアノの鍵盤の一つだった
そして昔私は ....
波紋の中には何がある
そう思っていると
消えてしまった 波紋を 見ていた
時が生み出すものとはなんだろう


部屋からほど近いスーパーで新しい食べ物を探せば 夕暮れだった
トンカツ定 ....
  影と
  影とが出会い、
  つめたい脚を絡ませる



  太陽は
  西に佇み
  濁ったガソリンが
  そっと背中を流れてゆく
または
明かりではなかった、暗がりは
孤立して際立つ口唇と砂利に


舗道はいつまでも弱く、
ささくれだつ陽炎の軋みに
(あるいは、と、それから)
遠くはないとして、それでも眼前には ....
帰宅の
駅のざわめきに
隠されて降りつづける
夕立
だれも見つけることができない(のは
だれもが濡れて
まばゆい、構内の
あしもとから順に深海になって

快速電車が文字の編み目を ....
世の中
それは自分が見聞きできる
とても狭い世界のこと
私が知る世の中
お金が一番を決める世界

貧乏な彼は頭がよかった
頭が誰よりもよかったから
お金持ちになった
貧乏な彼は野球が ....
牽かれていく二すじの偏光
孤独な少年の手なぐさみ
自転車にまだ補助輪があったころ
ぼくは愛されていたかしら
いなかったかしら
初夏の予感が初めて来たとき

駅前通りに二匹の妖精 ....
僕らは見知らぬ未来を味方につけるため
騙し騙しの今日をやり過ごし
昨日の名前を付けるために墓を立てては
名前を付けると昨日が色あせ遠くなってしまいそうで
やっぱり何も刻まないこともある
無言 ....
住む街を一つの花に譬えた詩を知っている
それほどに花は愛されて
ましてや桜の花が咲き始めたと聞くならば
それは国の象徴(しるし)だとさえ言われている
ところから
その花弁は舞い風に乗る
淡 ....
早朝四時に哲学をする。
窓の外はまだ暗い。
夜と朝の過渡の時間。
現在地。

哲学とは何ぞや。
らいおんがそんなことを考える、
(梢という言葉を初めて聞いた)
そんな話を小学生のとき読 ....
人生に期待せず、卑屈に生きる事は、悪い事でしょうか

果報を得ずとも、結果がなくとも、決して成功とは呼べない何かを掴もうと生きる事は、悪い事でしょうか

僕が僕の為に死に物狂いで走った事が、結 ....
生きて
居ても

死が
始終

奢り
躍り

  *

信の
真相

摑むも
束の間

広がり
開かれ

  *

書く
観念

毒 ....
神などいない
人間がそれを必要とする以上
絶滅しないだけのこと
世界がいくら愚かしく回っていようと
蒙昧な信心にすがるほど人類はもはや
無垢ではないし社会機構も粗野ではない
人間はただ神を ....
(ふるる 街に
リルケが 今宵も
遠く
灯りに (ふるる
砂の十字架
闇のブーケに
光る ) 壊れたリルケが
(ふるる 白い はら
 ....
透明な紫色の雨の彼方には
どんな力が潜んでいるのか
癒されたいだけのために
手にするのではない ....
雨合羽の表面 も
それ以外 も
冷たくてふわりとした雪が
覆い隠してしまう中で
ぼくは道路に立ってる

歌を歌いたくて
部屋を出てしまった
誰ともつながってない時間は
少しづつ長 ....
前に倣って
ころんだらおわり
鬼がさしだした飴だま
三角はとどまり
はじまらない川の舌根
視座の痛点をかみ
まばたきした脳をころす
薄く張ったハム
お前には娯楽をやる
アルゴルを回遊 ....
 パーテーションっていう教室をしきる板を2枚持って運んでるときに「阿部君磁石貸して」と声をかけられた。ぼくを呼んだのは吉田さんっていう人だった。「左のポケットに入ってるから勝手にとって」って答えて立ち .... こんなことでもなければ
何もこんな時季に帰っては来ない
間に合ったのか間に合ってないのか
話もそれほどしていなかった親戚中が集まって
おじいは三十一だった
その倍以上も時を待って
あたりま ....
心の奥底から
ぼこん ぼこん 
呻くように
呟くように
一つ 
また一つ
上がってくる
白いあぶくを
押しつぶす
日々の生業に
心を添わせようと

外側は
辛うじて
規格品 ....
僕の背後にはいつも 
ひとつの透明なカメラが浮いている 

カメラを意識すると 
この胸の奥で燃え始める 
小さい太陽 

日々目の前に現れる一人ひとりと 
私がともに織り成す 
全 ....
ダンス ダンス ダンス

君の手を取り、腰を支えて

Dance Dance Dance

足がもつれても、靴が脱げても

だんす だんす だんす

君が瞳をそらす日も、喜びの涙に ....
神様の瞳はいつも焦点が合っていないから
私の願いはいつも寄る辺のない空に消える
神様はただ広がり
神様はただ圧倒し
私は神様の何たるかを知らず
また知るもんかと強がっている
しかし、もし
 ....
夜明け前に外へ出るとそこは舞台裏だった
暗幕に虫が喰ったような穴がポツリポツリとあり 舞台の光が漏れてくる 
華やかな音楽も流れてきた
スター達のダンスショーはどんなに美しいだろう&# ....
{画像=120107025333.jpg}

物理的に日常は君の手の内にある

それは始まりの鐘と終わりの電子音

成り立つ現実はクラクションと排気ガス
感熱紙に爪の跡を残すのは意味のな ....
 
 
壊れない名刺を刷った
どんな道具を使っても
壊せなかった
時々きらきらと光って
きれいなもののように
良い匂いがした
今日はこれをもって
お得意様回り
でも名刺の真ん中にあ ....
景色は遠ざかり鋭くわたしの心臓あたりを逆撫でる
ブルーグラスという熱帯魚みたいに
紅い美醜を纏って
三角の空をながめている気分


ミントグリーンの空気
浮つく不揃いの恋人達が
汽笛を ....
飢えた。中身が蒸発して底にこびり付いた消化不良のカスが、見える。水ではちっとも、うるけない。親指の皮に見えるカスが胃に張り付いていてピロリ菌も息が、出来ない。消化不良。消化不良で飢えた。飢えは続い ....
中川達矢さんの自由詩おすすめリスト(241)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ことばよりさきに- 凍湖(と ...自由詩9*13-2-25
ヒヤシンスクローゼット- 石田とわ自由詩12*13-2-24
比喩- ソリッド ...自由詩4+*13-2-9
ウルトラマリンの夕暮れに- 番田 自由詩4+12-7-6
ガソリン- 草野春心自由詩6*12-7-5
_- ehanov自由詩212-7-5
家路- 伊月りさ自由詩7*12-7-5
価値- marux2自由詩3*12-4-30
エイプリル- 橘あまね自由詩2312-4-21
墓の名- マチムラ自由詩9*12-4-20
一輪の桜の花が咲いた日に- N.K.自由詩4*12-3-21
[てつがくする]- 東雲 李 ...自由詩4*12-3-21
でも僕は、ネット上でしか言えない- ニルギリ自由詩212-2-18
難問- シホ.N自由詩312-2-18
無神論者の為のキリスト- salco自由詩5*12-2-17
ふるる- アラガイ ...自由詩19*12-2-17
『アメジスト・エレスチャル』- あおい満 ...自由詩1*12-1-9
さよなら人類_も_けだものも_それら以外も- 竜門勇気自由詩3*12-1-9
占い(連想による)- 野中奈都自由詩812-1-9
人魚脚- ああああ自由詩7+12-1-9
むーちびーさ- AB(な ...自由詩7*12-1-8
この海は深く呼吸する- ただのみ ...自由詩12*12-1-8
「_ON_AIR_」- 服部 剛自由詩2+*12-1-8
漱石のように- ala自由詩1*12-1-8
神様の視力- マチムラ自由詩4*12-1-8
未明の散歩- たにい自由詩212-1-7
電子音の向こう- 永乃ゆち自由詩3*12-1-6
壊れない名刺- たもつ自由詩711-12-9
景色- マーブル自由詩6*11-12-9
吾郎- 長押 新自由詩4*11-12-8

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