こんな時間に一体誰なんだよ。と。
少々不機嫌になりながら
重い腰を上げて電話に向う
受話器の向こうから
「みきょーかい?
かぁさんだよ。
モト―が、いよいよだよ。
長くない ....
その箱のなかには夢が溢れていた
幌馬車に乗っていたり
早馬にまたがり二挺拳銃は火を噴いて
またあるときは電話ボックスから秘密基地へと飛び込めば
誰もが海の向こうの豊かさに憧れた
....
日曜日の11時
生き延びた僕らは
模型機関車の運転会に出かけた
会場のツインメッセは
石炭や油の排気ガスの臭いが立ち込めてきつかったが
子供達を乗せたC56型やロケット号が快走し
....
オレンジを
サンスマイルカットで
食べる。
果汁が口に弾ける
嵐の中
駆けてきた
帰趨本能で
戻って来た
雨はやみ
頭を乾かし
何事もなかったように
デットロイトに住んで ....
歌ってはいけないことは
ひとつもなかった
嬉しければ笑えばいい
悲しければ机に突っ伏し
歌ってはいけないことは
どこにもなかった
愛しければ ....
ダビングしようと
君はいった
それはとても
素敵な提案に思えたけど
僕たちは
ダビングすべきものを
なにも持ってはいなかった
だからふたりは
ちょっと高価な
ビデオカメラを買って
....
夢を諦めないで
夢を捨てないで
必ず叶うさ
夜明けは必ず来る
全てが静まり返り
川だけが流れ
一人立ったまま
風が吹き付ける
生きているなら
自分の証を見せてくれ
自分にし ....
植物群が眠っている
僕の知らない言葉の中で
息を吐き出すように
近所の商店街は
ゆっくりと潰れていった
帰りたい、と父が言う
他にどこに帰るの、と母が言う
帰りたい、 ....
ぼろぼろになったっていいよ
しあわせになったっていいよ
自然をコントロールするために
知恵があるわけではない
台風一過の夕焼け空を見つめながら
かなしくてもあたたかかった
さびしくてもつな ....
いつものように眠剤を飲んで
眠りに就く前に
もう眠ったまま
目覚めない方がいいと思うことがある
そのくせ死ぬことに
たまらない恐怖を
抱いているんだよな
朝いつものように
抗精神薬 ....
楽曲については分かりませんが、
訳については 歌詞であれ 本であれ
編者の主観が入ってしまうことは否めないのかな、
と思います。
同じ言葉でも感じ方は様々ですよね。
差別かどうかと悩む ....
じんせいは
まだまだつづく
まだ ....
じぶんの人生
じぶんが主役なのだから
ひとのせいにはしたくないから
じぶんごとにしておきたいから
いまオレはここにいる
もしきょうなにかあったとしても
命まるごと
いまオレはここにいる
....
例えばこの手が動かせなくなった時
わたしはあなたに触れたくなる
例えばこの足が動かせなくなった時
わたしはあなたに会いたくなる
例えばこの耳が聞こえなくなった時
わたしはあな ....
まっしろなひかりと
吐く血の赤の
混じりあうところに
のみこまれるようにして消えたい
16グラムの毒を
透明な真空に溶かして飲みほしたら
色褪せてしまうことばは
もう必要ないから
....
夕闇の商店街は青かった
結局ぼくだけが好きな色だった
青い風景に外灯が白かった
夜の外灯よりもそれは美しかった
出棺を待つ君は安らかな表情で
首筋にあるべき索状痕は目立たぬよう化粧を施され
凄惨な最期を遂げたようには見えなかった
呼びかければ目を覚ますのではとか
冗談が過ぎたかな
頭を掻きながら棺 ....
あのね
どうしたら 良いかって
ずっと 考えたんだ
頭だけは 何時も
近くに 有ったから
伸ばせる筈の
手だって
本当は こんな風に
好きな 文字を
打ち込んで
踊って ....
病院、今日診断書出すとか聞いてなかった、ってかもう2ヶ月くらい「書類持ってきてください」「お預かりしますね」から経ってたからどうせ今日もない、と思ってたら、出された。
クズだクズだと最初 ....
すうっと染みてくる
とても自然で
ひんやりとして
あたしの
脳細胞に
刻まれる
なめらかな言葉
遠くから
キラキラとした
あなたの姿を
見つめていたの
だんだ ....
睡眠1時間弱からの、いつもなんですがつらい電車乗って、学校の検定の教室、荷物置いてトイレ行って戻ってきたら男の人がいて、明らかイヤホンせずにガシャガシャとケータイでゲームだか音楽だか、で、耐えきれなか ....
{引用=Mrs.Venus
幸せを呼ぶキリン
上空に 白虹 halo
いつか あなたと見たい
幻月環 現実感
南極の夕暮れ
寂しさも忘れるほど包み込んで
ミセス ヴィーナス
....
気のせいなら良いのだけど
こころなしか自分勝手なひと増えたような
今朝もわたしの背中を押し退けていった若い女性
謝るでもなく当然な顔してたっけ
あの日からなのかな
誰もが涙して
....
黒になりきれない夜は
まばらな黒雲をまとう
きっと空もさみしいんだ
真っ暗じゃないからって
君は黒い服で
考え事して歩くから
僕は心配でたまらない
どんな一日だっていいじゃない
....
もし君が、この話を聞きたくないんならだな、さて、僕がここで生まれたとか、僕の素敵な幼年時代があんな具合だったとか、僕の前にいるリスだかタネキだか、とかなんとか、そんな《サリンジャー》式のくだらない話か ....
誰かわたしを思い出してくれるのだろうか
書き殴ると言う響きが好きだよと言ったキミは
嫌なこと思いだしたと言ったキミは
寂しいねと言ってくれたキミは
いつかわたしを思い出してくれるんだろ ....
あなたに会えない日は 外に出て
あなたの好きな月を さがすのです
だから 月の見えない夜は よけいに切ないのです
ちびっ子がちびっ子だった頃
男の子は半パンにランニングシャツ
女の子はノースリのワンピとかで原っぱを駆け回っていた
いじめっ子、いたことはいたけど
みんな等しく貧しんだって思いでお ....
灯台の見える海を背景に
私は大きくなりました
ぶくぶく泡が沸いて
片栗粉が溶けているみたいにとろとろした
波に遊んで
私は大きくなりました
二十七の私は他人に後ろ指を指 ....
むかし
平安とか幸福とか安定
といった言葉が嫌いだった
平均とか一般とか全体とか
見るだけでムカついた
通念とか常識とか慣習とか
軽蔑してた
礼儀とか信念とか規律とか
クソ ....
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