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私の部屋にあるハンニバル・レクターのポスターのおでこには、

かつて、こう書いてあった。

{引用=“孤島に流れ着いた僕たちは休日の16時になると押し寄せる不安に抵抗するすべを知らない。”}
 ....
なつかしい
とつぶやくと
ふいに遠くなって
いとおしくなる

今ここにあるものなのに
今ともにあるひとなのに

あなたの手
あなたの腕
あなたの胸

どんなにか遠い

今こ ....
空も物体だ
ひとつにしているものを浜辺になくなって
孤独は 座らされていく曲がり角の
指先として 思いを聴かされていた  

オーケストラをクジラとして思い描こうとしながら
辞典なのだ 携 ....
ぶらりと定食屋に入った

カウンターのうえに並ぶおしながきを見ていて

カツ丼をもうながく食べていないことに思いあたる

学生のころ日に三杯は食べていたカツ丼

あれから二十年か・・・ ....
{引用=夜の階段を下りて
一階はとっくに海に沈んでいったので
その、密やかな貝を避けながら
水の中につま先をいれる

どこまでも透明な
水晶を重ねて束ねて作った
深海は 魚を飲み込む
 ....
こころの数だけこころがある

こいつらはどこに行くのか

生まれては消えて行くのか

消えずに生まれたままなのか


胸さわぎはやまない

こころの数だけ何があるのか


 ....
小舟を浮かべて 新しい世界を求めて
僕は旅に出ようと思います ひとりで

生きていく才能のない僕は
誰かが傍らにいてくれないと
ウサギのように震えて死んでしまいそうです

それでもひとり ....
冷たくなってきた風に漂って
きみは何処を向いているのですか


田んぼの脇に咲くススキ
あでやかな花に囲まれて
色づく葉っぱに包まれて
それでも自らの身体を染めることはなく


華 ....
この世に生まれることのなかったあの子も

あの世で新型インフルエンザにかかってやしないか

息子の看病をしながらそんなことを心配していた

ウィルスも死んだらあの世にゆくのだろうか

 ....
お父さんが忘れていった弁当箱を
お父さんの働くベーコン工場に
持って行くことになったボビーくん。
目立つようにとお母さんから真っ赤な帽子を被せられたけど、
工場の中は機械だらけで、やっぱり迷っ ....
軽やかな部屋
羽ばたくように
真鍮の鈍い光の反射

中空にあるのは
現世から浮かびあがろうと
何ものにも縛られたくないと
軽やかな意識で瞑想したいと
でも思っているのか

未熟なま ....
主人公「なってやるぜ、勇者ってやつにな!」
村人「目玉が弱点っぽいモンスターが暴れてる!」
武道家「理由は言えないけどここでセーブして行け!」
戦士「キーアイテムとは知らずに持ってきててよかった ....
風のつよい満月の夜だった

荒れ狂うものは風しかないようだった

風は目には見えなかった

近くで音と圧力がほどけていた

夜いちめんの雲が月の光を吸っていた

それらがブラマンク ....
{引用=off



部屋の明かりを消しても
真っ暗にはならないんだね。
夜たちからは、もうとっくに
ほんとうの夜なんて
消え去ってしまったみたい。

街灯の光がカーテンを透かし
 ....
光のぬくもりは
私の頬をななめに撫でて
ゆっくり後退していった

津山駅ゆきの
この乗り物は
私をぐらぐら揺らしながら
こっそり古代へ連れてゆく


あの頃は
ママに叱られそうだ ....
手紙には宛名を書かず
飲み込んで
飲み込んで
喉の奥でうずめかす
吐き出さず
吐き出さず
私の口に雨が降る

終いの時と知りながら
それでも春になればと信じず
祈る事は諦めであると ....
例えこの世界が嘘だとしても
私の頬を包んだ
貴方の手の温もりは
真実だと泣いた

波が打ち寄せる岸壁に
叫んだ
私の人生は終わりだと
何故貴方達は言うのか
自らの人生でさえ
危うい ....
左手の五本の指から
毛細血管が夜空へと伸びはじめ
またたく間に
満月に絡みつきました
そして葉のない蔓草のように
月の表面を覆い尽くし
月光に透かされて
赤く綺麗に見えました

まも ....
   踏切


仮に待たされたと考えて
横切っていく貨物列車の裏側には
「さよなら」さえも存在しない
元々は一方的に出来合いとして扱われていたのだから
どこにも間違いはないと言えるのだが ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
午前0時になると
観念的なこの世の中のからくりが
魔術的にほどかれていった

蛍光灯と事務機器いがい何もないフロア
そこには僕しかいなかった

ほどかれたからくりは
僕になにを教える訳 ....
もう死んでも悔いはないのです。
潮風にさらされて、黒かった羽は太陽の七色の脱色で冷血を染めたと言います。
昔はきれいだったとも言います。
あなたに逢いたかったといいます。
でも本当のことなので ....
太陽が沈んでいく浜辺に座り込んで
もうすぐ暗闇に包まれてしまう世界を眺めていた
寄せては返す海の音は昨日と変わらずに
潮騒は今日の日を運んでいく 優しく穏やかに

水平線の向こう側へ ....
ぬるい羶血が
知っている、と嘯くと
罰は犬の体に
日照りの熱をこぼす

忘れられた公園
そこで摘んだ蓬

焦熱の中につながれた
子供たちの肋骨は
ひらきとじ羽ばたいて
阿頼耶識を ....

十月も末になるとパソコンが
鼻をすするような音を立てながら起動するようになる
動作もどことなく鈍くて
悲しいつらい気持ち悪い
という類の言葉は迅速に変換されるのに
楽しい嬉しい気持ちい ....
その日、僕は仕事を置き去りにして
青山墓地に向かった。
そして、
その日、僕の何かが壊れた。

さよなら神様
神様は本当に死んでしまったのだ。

五歳の僕は
毎月現れる本屋から
月 ....
夜も更けて

もうすぐ

最後の曲の余韻につかまって
奴等がやって来る

隙間だらけの言い訳で
目隠しした僕の回りを
ゆっくりと巡り始める


イヤホンの内側で突然に
発 ....
剥き出しになった電線に
切り刻まれた夕日から
滲み出すオレンジ色の血潮

一夜にして枝葉を落とされ
無念の拳を空へ突き上げる
街路樹の黒い影

夢見るように
朽ち果てていくことさ ....
方向をみうしなった鳥が落ちる屋根の上に
座っていました体育座りで
ころころとまわりながら屋根を落ちていく二つの塊り
君の唇の くれない が
僕の内側を伝い落ちると
日常が育んだなけなしの植物群は
夢見るように朽ちていった

君の爪の くれない が
僕の外側を掻きむしると
日常に着せたつきなみな制服 ....
瀬崎 虎彦さんの自由詩おすすめリスト(656)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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月と毛細血管- 塔野夏子自由詩3*09-11-1
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午前0時になると- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-31
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calm- 1486 106自由詩2*09-10-30
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