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雨が通った街路樹の
匂いを胸に吸い込んで
自分の命に響かせる
同じ命に響かせる

冬がなぞった川沿いの
倒れた花に指添えて
季節という名を染めてゆく
冬の肌に染めてゆく

生きてい ....
エシャレットを植えたのだが
ワケギと見分けがつかなくなった

どうでも
日本の食卓にあがるエシャレットは
ラッキョウに土寄せをして
軟白栽培し若採りしたものらしい

タマネギもペコロス ....
交通事故で皮膚をなくし
隠れていたヘドロが
全身にあらわれた患者が
急いで運ばれてきた
口の中にも及んでいて
のどまで通った管で
かろうじて息をしていた

時間は一刻も無駄にできず
 ....
私の握りしめたそれは
どうやら
すべてではなかった
強く握りしめた
それはかけらだった
削られてもおらず
本当は
核でもなく
握りしめたそれは
どうやら
ただのかけらだった

 ....
始めは静々と歩み始めた恥掻きっ子は、
獣道を中腰で歩き続けて、
水のある川岸まで
キョロキョロしながらたどり着いた。

川岸の潅木は少し腐りかけていたが、
得意の木登りで川岸に張り ....
起きたら声が出なかった
声と鼻以外からだに異状はなかった

目に見えないなにかにやられてしまったよ
目に見えないなにかに
影響されてしまうだなんて人生みたいだね

人生も風邪のように治っ ....
それは何かの予言のようで
空の七割は雲に覆われていて
甘く温かいホットミルクに
頑なな心まで溶けて

買い置きしておいたバナナは
黒い斑点だらけになり
みずみずしさを失い
しおれていた ....
ひとつの言葉は、百のことを伝え

百の言葉は、ひとつのことも伝えない

そんな わたしの言葉
防砂林ごしに轟音がしていた

飛行機の離発着のような音だった

愛人と犯罪を完遂したあと

手をつないで夜の海岸に出た

防砂林をぬけると

轟音の正体はやはり海だった

死ぬ ....
上辺だけでの会話
踏み込むには弱すぎて

疑問文で伝えるメール
返ってくるのは当たり前で

名前を呼んでくれたとか

喜んでる顔が見れたとか

そんなのどうでもいいんだ ....
木漏れ日がふたりの影を白くさせていた

背の低い常緑樹のしたで

ぼくは自身の人生の蹉跌を話していた

きみを否定するような言い方で話していた


ぼくはじぶんの私利私欲に胸を焼かれ ....
ひとを信じるということは

コミュニケーションにおいて

もっとも大切なことのひとつだ

じぶんを信じてくれているひとを

信じないなんてもってのほかだ


願いごとを口に出して ....
何も考えずに
野原を歩きたい
たくさんの血の雨が
空のかなたから降り注いでも
傘もささずに歩きたい
本当は笑っちゃいけないんだろう
泣いちゃった方が気が楽だろうけれど
どんなにか許しをこ ....
新月の深い闇夜はいつも
晩夏の有明海を思い出す


まだ19歳のひとり旅だった

熊本長洲港から最終間際の有明フェリーに乗船し
対岸の長崎国見の多比良港に渡った

フェリーに親しげに ....
降りしきる雪に
運命を委ね
去って行くのですね
白い肌は
景色に吸い込まれ
後ろ姿が美しいから
何時までも見ていた

触れあった
指先の温もり
覚えてますか
手渡しで与えあった
 ....
眠たさを誘う 五月の街
Market Street 1200
サンザシの木がほこらしげに 赤い花を咲かせていました
通りを染めるほど 目に映えるほどに
歩きながら目にできる家々の
フラワー・ ....
いっしょうけんめい人生に絶望して
暖房の効いた部屋で

死にたい

と記してみる

死ねばいいのに

と答える

死にたくない

と泣く
泣くふりをする
涙も出ないのに
 ....
そこそこに慌ただしい日をこなしたあとは
急ぎの用ではない
コマゴマを
脇へ全部追いやって

静かに坐ってまゆつくる

まゆからでてきたからといって
羽根あるものになるでなし
わたしは ....
未来は光より早く進む

知識の海は今日も荒れていた

僕が死ぬ夢を見た

気が付いて目覚めたら帰りかたを忘れていた

約束の時間には間に合いそうになかった

想像は毎回期待していた ....
からだがガラスのようになっています
ひと恋しさなども浮かびません
ぬくもりなどもいまさらです
ロボットと愛を語らい合いたい
だれをさがすこともない夜でした
しずかな寒い夜でした
生きている ....
佐藤正午や横尾忠則が描いたY字路

織り成す綾であり

しずかに開いた不思議であるY字路


ひとは舟とすれ違い

川とは相対している

どこかで決められているのだろうか

 ....
小さな想いを

ここから届く
白い世界で

儚い音でも
見つけてくれますか
足音を数えて
今夜こそ
あなたの可愛い
乙女になるのだと
敬虔な祈りを
捧げます


私の
町に
雪が降ります
白い
小さな雪
私のまつ毛にも
少し
休んで
誰よりも
 ....
{画像=110126124855.jpg}

小さな南の島の
星砂の浜に
小さな青海亀が生まれました
波の泡のように柔らかな水色の甲羅を背負った
たくさんの子海亀たち
まあるいお月さ ....
もてない男が浮気しないコツを喋っているようなものだ

そういうやつは感謝されることに飢えている

なら感謝してやればいい

やつは調子に乗るかも知れない

調子に乗らせておけばいい
 ....
どこかで計算されているのか

寄る辺ない営みだけが確かです

人生の遥か範囲で

運命や宿命が

遠い燎原のようだ

太陽系第三惑星に届いた星は

勝手に名前をつけられている
 ....
人はデジタルなものに支配されているのか

人はアナログなものに支配されているのか

そのどちらもなのか

どちらでもないのか


人には依りどころが必要なようだ

思想や情動の成 ....
僕の心にハサミを入れて
切り売りしてみたんだ
全部並べてさ
いい心と悪い心と
どっちが売れるか試してみたんだ

よく晴れた朝に
車はない道路に
脇には見たことの無い
花が咲いていた
 ....
「どうして君は走らないの?」とクラスの女子に聞かれて私はこう答えた。
「サンダルだから。」

私が通っていた小学校には
“ランニングをサボった人がいた場合は、その人の周りを走る”
という風 ....
ひとの明かりが照らす夜から
星の光を洗い出して
空を見る

冷たい空気に頬を浸して
昔覚えた星の名を
思い出そう と

{引用=ベテルギウス リデル
カストル ポルックス
シリウス ....
瀬崎 虎彦さんの自由詩おすすめリスト(656)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
しるべ- 朧月自由詩509-12-26
エシャレットとラッキョウ漬け- 鵜飼千代 ...自由詩17*09-12-26
パフェ・クリニック- りょう自由詩6*09-12-26
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手紙- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-24
傷だらけ- within自由詩14*09-12-24
わたしの言葉- 殿上 童自由詩5*09-12-24
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平行線上の彼女- 秋助自由詩2*09-12-23
点と線- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-23
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泣かさないでよ賛歌- 真島正人自由詩3*09-12-22
不知火の海- 楽恵自由詩13*09-12-21
- ミツバチ自由詩17*09-12-21
アマリリス- 月乃助自由詩16*09-12-20
青紫の雲- within自由詩9*09-12-19
まゆつく- 笠原 ち ...自由詩14*09-12-18
僕が死ぬ夢を見た- こめ自由詩1309-12-17
しずかな寒い夜でした- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-17
Y字路の川をゆくひとや舟- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-13
pianissimo_- ユメミ  ...自由詩509-12-13
聖夜- さき自由詩609-12-13
アオウミガメの百年- 楽恵自由詩10*09-12-12
もてない男- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-12
遠い燎原- 吉岡ペペ ...自由詩709-12-11
テロは思想か情動か- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-11
心売りの少年- 朧月自由詩509-12-10
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●- ひとなつ自由詩11*09-12-10
星の名- 照留 セ ...自由詩6*09-12-9

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