紫陽花を見て
死のうとしていた
そんな時
僕は君に会った
君は悲しみをしっていて
苦しみも知っていて
僕と同じだった
月日は流れて
紫陽花を思い ....
白い部屋の
白いベット
窓から飛ぶ鳥が見える
俺も本当は
翔びたかった
翔べただろうが
翔べなかったのが事実
もしもお前がいっしょなら
きっと翔 ....
おばあさん たべねば だめだ
見舞いにきた人が
そう 励ましてから
おばあさんの 体調は悪化した
食べれねぐなったがら もうだめだ
と 急に思いつめたらしい
看護婦さんがみかね ....
つきつち とぼとぼ
昇りかけた 爪の背
赤い雪 閉じた 街
散り散り 夏夜 宴
噛まずに 飲み込む
にぎやかな 靴の音
切り揃えた髪 だけ
しゃがむ 横断歩道
君の家に続く道の
あの黄色い花は
なんていうんだろう
ちょっと君に似ている
可愛くて
寂しげで
僕は君の横顔を思いだして
心の中でそっと
好きだ ....
俺は飲んだくれて泣くことはできても
死ぬことはできなかった
もしかしたら
もう1度
お前にあえるかもしれないと
思っていたからだろうぜ
生まれ変わっても
....
平坦な場所
何も いない
みていた空
置いてきぼり
かかわる 擦り傷
ぺろりと なめ
居場所は
歩いたっきり
ひきさく 日常の中
道なりの 花 乞い
....
ああやっと見つけたお前はそんなところにいろ
ドアを開けたり閉めたりして
出たり入ったりしろ
振りほどいた手は振りほどきっぱなし
アクセルを踏んでブレーキ
両手でつかめるものは ....
そに ほの よせ ね
つり き つげ な
ちを せ まわし
やつ れん ゆき
こごり はしる くぐり
ななひ ねぬる む むろ
わ そ に なき ほ ゆ くぐ
ほた き せ ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない
涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
寄ってきた子供達に
お菓子をふるまってた 米兵に
自爆テロがつっこみ
多数の子供と兵士が
亡くなられたという
手をだす子らは
わざと 足止めしたわけではないにせよ
いつもそう ....
つくんと
ときおり胸で感じる痛みを
悲しみのせいだとは
思いたくないから、僕らは
うたおうとする
好きな歌を
思い出せないフレーズで
立ち止まってはいけないと
覚えてるとこ ....
まひるに
月が笑いながら
堕ちてゆくのを
見とどけてしまった
罪
サルビアの
紅が憎くて
泣き叫ぶのもかまわず
摘み取ってしまった
罪
こめかみが
痛くてたまらない
や ....
3匹目の獏は道端で
へたりこんでるところを拾った
小さな獏は虚弱体質で
夢はもちろん秘密も嘘も受け付けず
今にも消え入りそうに震えている
私は必死で噂とか言い訳とか ....
空から落ちてくる
やさしいものたちへ
こうしていると
鮮やかに蘇るのは、きっと
傘を忘れ
唇を噛んで
トボトボ歩いた幼い日
胸を弾ませ
両手をかざして
友と駆けた青春の日 ....
たおれるって
あきらめることでは なくて
おきあがれない こと
かよわなくなった こころ
暗く 憎しみばかりつのる時
灯は しずかに 病みを照らして
今は 夜
ただ ....
次に私が拾った獏は
これはもう生まれついての
野良獏だったから
やっぱり夢は食べなくて
好んで食べたのは・・・嘘
あぁ 私はどうしたらいいのかしら
せっかくイイヒトで通してきたのに ....
美しい手
君の字が右肩あがりなのは
残って
が
翼
右の いるから
つま先で地面にキス
ン プ
ャ
ジ
....
この世界には もう
ひとつも乾いた場所など無い と
そんな風に思うほど
360度 水浸しの溢れ出る水槽です。
窓を開けると 外は白い縦線で埋まる巨大な水鏡で
映った私の全身から ....
骸骨がブラブラ廊下歩いてく音楽室の鍵は壊れた
理科室の匂い取れない制服に誰かの刻印深く押される
日食を見るため屋上集まった魔女が湧いてる魔女が湧いてる
チャ ....
ゆうらんせん に
ぼろぼろ つめあわされた
ちの かたまった
けあな が すっているのは
どすぐろい よだれ
くんしょう に にぎわう
きれいな まちに
ぺたり ぺた ....
なぜ 今 この人が私に知らされるのか。
そんなことばかり考えてて とまらなくなる。
図書館で出会った 一遍の詩。
ネットでこの人を尋ねる人と出会うとは思わなかった。
自身の心の支えとなった ....
入院してる友達のために折ってるのと
その子はちょっと淋しそうに
鶴を折っていました
それを手伝おうと
わたしも折ったのですが
できあがった鶴の
羽を広げようとしたとき
その子 ....
私の獏は夢を食べない
捨て獏だったからかしら
母乳で育たなかったからかしら
理由はわからないのだけど
とにかく夢をさし出しても
ふんっと顔を背けてしまうから
長い長い格闘の結果
....
みずいろの風に吹かれて
すこしだけ早まった鼓動が
うなずくように合図をしたら
それが夏のはじまりでした
手のひらでつくった影に
割り込むように差し込んでくる
陽の眩しさを避けて木陰 ....
みんみん島のミンミン
みかん好き
頭にみかん乗っけてる
風が吹いてもみかんは無事よ
ミンミンみかん頂戴
やよ
みんみん島のミンミン
ミシン好き
手作りのお洋服とバッ ....
バスルームの飾り棚に
置き去りにされていた
JAZZの香
蓋を開けた刹那に
よみがえる記憶
ああそれは
一年も前のことで
そういえば私は
まだ泣いてもいなかった
たとえ明日は裏切ろうとも
たとえ明日は 裏切ろうとも
きょうは 裏切りはしない
さあ わたしの生ま爪を剥ぎとるがいい
だが きょうは 裏切りはしない
わたしの勇気のほ ....
銀の柄を握って
車輪を回していました
沢山の貝が車輪の下から生まれてきたので
焼いて食べたり
髪に飾ったりしたのです
髪は細かく編んで
魚を獲るのにつかいました
魚のヒレはいつま ....
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