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そうなってしまって初めてわかるということがままあるのだが、春が来ることもそうだ。それは毎年決まって来るのにね。そしてそのたびちょっと絶望する。

今年のお誕生日には、姉といもうとが花を贈っ ....
 蝉が破裂しそうに鳴いている。ぐるりと囲むメタセコイアの枝のすべてから鳴き声が降り注ぐ、時々ふっとそれが止むと、夏の日ざしも相まって、ちょっと世界が終わったみたいになる。
 その大きなニュースが ....
わたしたちはいつも
夜のなかで 朝を想ったし
眠りのなかで 目ざめを待った
つめたい腕を合わせながら 熱い言葉を望んだし
すれちがいざまに 永遠を願った

決してあらわすことのでき ....
咲きこぼれそうな花びらをもちあげて
そっと水を遣る
眠たい 明け方に
僕ができることは あんまり多くない

迷い込んだ虫を外へ出してやる
今日に似合う歌を選ぶ
まだ眠る君の
は ....
星がしゃべるとき
わたしらは無口になった
あかりをみんな消して
肌で暖をとった

嘘とそれ以外
世界にあるものの
すべてを好きだった

言葉は
いくらでもあるのに
引き抜こう ....
正直なところ、たしかに生活することは悪くない。湯を沸かし、布を洗い、床を磨き、花を飾る。娘の髪を梳き、夫の靴をそろえ、ときどき、外で花を売ることは。
どうしても今日死ななければいけないのに。とい ....
夜ひかるのは
きれいな骨だよ

ねむたくて
消すあかりの
スイッチがみあたらない

かたちのない影が行く
行くのは
僕の中身を
だいすきだった詩人が
詩のことなど忘れて
湯を沸かしている

うすいまぶたに光が乗る

忘れて、
忘れて、
忘れて、
生きなさいね。


わたしの耳は聴く
ここの部屋の、窓からはマンションがたくさんみえる。いくつもの長方形が、かさなる長方形が、夜になれば灯る長方形が。空はすこしみえる。直線で区切られたいびつな図形として。
ニュース、書いては消し、裏 ....
週に3回か4回、自転車を15分こいで通っている花屋は大型マーケットのすみにあって、だからか、こういう時期でも営業を停止しない。でも場所はあんまり重要じゃないのかもしれない、街のなかにある花屋をみる .... 春のなかで
君は自由で
ちょっと涙があふれそう

空が
向こう側にむけて
ぎゅうっと伸びていく
薄まっていく
絡まっていく

ぼんやりと窮屈な春のなかで
君は自由で
ぼくは ....
風船をもったむすめがわあわあ泣く。
さまざまな色の細長い風船を、ねじったり束ねたりしてつくられていく傘や動物や花束。(空気を包んだゴムたちの)。
娘がつくってもらったのは大きな傘で、柄の部分は ....
こどもが陽に反射してきらきらひかっている。よく見るとセーターに縫い付けられたスパンコールがいちいち光を跳ねかえしているのだった。
切花の世界は春を迎える。ラナンキュラス、チューリップ、スイトピー、ア ....
いつのまにか十月は過ぎて、ぼんやりした十一月、年の瀬をつま先に感じて葱を刻んでいる。
ねーままはさ。はなのどこがそんなに可愛いの?って質問、いちいち真剣に考えて、ほっぺなところだよ。とかどんどん ....
爪から
ほそい光がでるようになってしまった
愛されすぎですね

医者が言った
でもだれに?
という問いには答えずに

気をつけてください
光のぶんだけ
影がたまっていきますか ....
からだをさかむけて
ゆうやみを聞く
このさきにそらが
あるとして、
だれも届かないとしたら
空はだれのために
くれている

すきだった
ものの名前を
おぼえている順に忘れていく
 ....
それが大きいのかちいさいのかわたしには分からない
数だということだけ わかる
くらやみを射抜くような空ろないたみがビルを覆っているので
ひとびとはたえまなく降ってくる
切りそろえられた三角 ....
雨のあいまに草がのびていく
つみとってもつみとってものびていく
春は毒だ
帰る場所もないのに咲いてしまう
しらないと言ったそばからうそになる 知りたくないのだ 正しく言うなら

こわいのは戸棚の奥の砂糖壺 ざらめのついた世界はきれい

ここからはからだを脱いできてくださいね 心も脱いじゃう人も ....
手は 夜をすみずみまでたたいて きえた
大事なものと そんなに大事じゃないもの、
をくらべて
でも そんなに変わらなかった
あなたの抱擁のまえで
人生など
あってないようなものだった
 ....
氷を抱いて熱へとびこむ
飛び込み台にかえるが落ちている
踏んでしまうのとゆう声が聞こえる
踏んでしまう、でもたぶん
しかくい夜のなかに
青ざめた月が座っている
どうしたらこの空を落とすことができるだろう
眠る 鳥たちを起こさずに

さよなら
あたらしい街で
あたらしい夢を踏んで生きていく
ぴーんと張ったあさの
しおからいところ
うすくてわれそうで
さわると温かいところ
裏返したわたしを
もう一度うらがえして

どうしても さびしいことであるね
おぼえていることも
 ....
さびしいおもいをしよう
うそのお皿にふたりですわって
わかりあう
を たべよう
べたべたにして
たべおわったら
ちがうドアから かえるのさ
ため池は空をうつすが
空はため池をうつさない

涙と呼ぶには
あまりにもふかい緑色のなかを
どこまでもどこまでも進んでいく
わたしはよこ向きにうつ伏せて
雨のふるのを聞いていた
かすかにモーターの音が混じっていた
どうしようもなく世界が果てしないと
思っていた水色のとき
はみだして 行き場のない ことばたちが
過去へかえっていく
そうだった
あなたに 出会うよりもまえから
あなたのことを 好きでした
みつめあうよりも
ずうっとまえから
わたしのどこか ....
ライオンがほえている
わたしは古いつめを捨てて
たてがみをなでてやる

わたしたちはもう
遠くへは行かれないのだ
望んではいないから

いつだったか
夜のふりをした朝が
あなた ....
飛ぶときに必要なものがあるとすれば決心ではなくて、飛んでいる「当然」なのだと思う。決心なんて、どれほどもろくて役に立たない(でもそれなりに美しい)だろう。
娘が壁に手を置いて、しゃんと背をのばし立つ ....
幸福は匙で掬ったアイスクリーム みつめていても溶けてしまう
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