すべてのおすすめ
俺ぁね、鼻毛をね、抜いたんですよ
そうしたらばさ
なんともまぁ可愛らしくない
小人がぶら下がっていてね
それはもう凄い剣幕で怒るんですよ
お前は何だぁ
何様のつもりだぁ
わしらの住処がぁ ....
『断れない人』はきつねうどんが大好きでした。
開店早々の立ち食いそば屋に入ろうとしたある寒い朝、
「おはよう 『断れない人』!今日は寒いからタクシーで一緒に行こう」
するとそば屋など無かったかの ....
描いたような月
逃げたい夜
蒼い景色
片腕にロックを歌う魚噛み付かせて
血を滴らせている
犬は走るしかない
疲れたら眠るしかない
蒼い間に魚をたくさん捕まえろ
ブラボー!
物言わぬ獣だってさ
そんなときには
ブラボー、ブラボーと叫ぶんだ
なに言ってんのそんな暇に
自転車ドロボー掴まえろ
2本足なら十分だ
羽根が生えたから飛んでっ ....
一見、ト音記号のような
タツノオトシゴは
誰のためでもない、その姿形で
何のためでもないかもしれない
秩序を求めて
海中を
ゆっくりと動き回ります。
秩序なんて結局は
....
ふと降りた駅の
何気なく立ち寄ったデパート
入ると食品売り場
別にお腹もすいていなし
お土産にする気もない
通路をまっすぐ歩き
突き当たりそうなところで
出くわした
たった二段のエ ....
愛しい私の娘よと
かあさま まりひとつ投げました
まりはお空に留まっていつも私を照らします
私の愛しい娘よと
かあさま おべべ掛けました
おべべは山に干したまま季節の色に染 ....
みようみまねで
れいぞうこからこおりまくらをだして
たおるでくるんで
いそいそ
おふとんまではこぶ
ねっ きもちいいでしょ
リリコちゃんがわらう
よそのといれは
そわそわ おち ....
砂糖が乾いていく
あるいは溶けていく
運ばれていく
最初からそこにはなかった
かもしれない
舞う風、の風上
私はただ口を開けて
私の中を乾かすことを止めようとしない
追い掛けること ....
こどもは夢のおとなたち
絵皿の中で遊ぶ姿も
束の間のやすらぎ
緑の風がそよぎ
ミルク色の光を浴びて
こどもたちは目を覚 ....
秋の日差しに照らされた
小さい花をただ見つめ
薄くて淡いその姿
はかない生を手で撫でる
やさしい土を踏み歩き
草の匂いか風が吹く
今だけ香るその世界
心とともに響きあう
空を流 ....
絶え間無く巡るめくサークルの中で
僕達は出会ったり別れたりを繰り返しながら
約束の地までの道程を喜怒哀楽を共にして
地平線の向こうまで歩いていく
小鳥がさえずり
朝焼け空 隣 ....
葡萄の葉陰に{ルビ抱=いだ}かれて
青い果実のひとふさは
日ごと重くなりました
花びらのかわりに
熟れた種子をいっぱいにして
向日葵は皆うなだれました
高い空
すうと流れる
赤 ....
ブックカバーは不思議な覆い
一度本に被せれば どんな本も同じ顔
シャナイでなにを読もうとも 誰にも何にもわかりゃしない
ブックカバーは不思議な覆い
しんしん表紙に降り積もり の ....
脚を折りたたんだ正座で
あなたはラーメンを提出し
わたしがお品書きのとおりに
並べていく
合間合間に広がっていくものが
チャーシューの色や野菜に似ていて
わたしたちの中心なのだと気づく
....
ぴかりと光る輪郭
来る日も来る日も
ボロ雑巾で磨いたのだろう・・・
乾いた雑巾をバケツの水に浸し
力強く絞る
その表情は
鬼の面
何を睨む
血しぶきを撒き散らす
その部 ....
左まわり
やいばの先
痛みは光る
膝上の花
陽の差さない夕暮れに
何かがこぼれ 生まれる水紋
うすく うすく
つらなる水紋
誰も何故かを問わない日
醒めた ....
あかいひかり
てをおもいきりふって
ねがいごとをさんかいとなえたなら
そらからはきらきらのきれいななみ
ざぶんざぶんとおしよせます
いつかのなみだはおほしさま
みみたぶにかざって
お ....
都会の夜に出る月は
ひんやり冷たいムーンライト
街角に漂うほのかな香り
そして誰かのひとり言
街の明かりに人影ひとつ
後ろの正面だあれ!
目隠しをして逃げたのはだあれ
ひちりぼっちの影と ....
バスの停留所に
動物列車がやってきた
乗ろうとするけれど
人間はお断りです、と
動物の運転手に怒られてしまった
レールも無いのにどうして
そう思ってよく見ると
窓から次々と動物たちが ....
幾枚かの{ルビ花弁=はなびら}が舞い落ちる
淡い光のあふれるいつかの場所で
あの日の君は
椅子に腰かけ本を読みながら待っている
いたずらに
渡した紙切れの恋文に
羽ばたく鳥の ....
「そうだね」
君はかるく頷いてまたテレビをみた
くだらないニュースが何度も繰り返し流れていた
償いきれない罪はもはやそれは罪ではなく
一種の善のように思えた
欠 ....
薄暗い軒先の蔓薔薇が
絡みつき
傷跡を残して散っていく。
滅多に部屋を掃除なんかしない僕が
部屋を掃除したんです
「明日は雪でも降るんじゃないか」
なんてつぶやきながら
ついさっき
ラジオで流れた天気予報を思い出し ....
タヌキのことならまかせてください。
他のことは何一つ分かりません。
どうやって生きていって、
どうやって死んでいくのか
なんてことはもちろんのこと、
どういう思考がどういう行動と
巧く ....
朝起きると天使が僕の顔を覗きこんでいた
「あなたはイエス・キリストの生まれかわりです」
そんなバカな
僕は煩悩のかたまり
罪もたくさん犯してきた
「そんなわけないで ....
いらっしゃいませ
私は涙のアメ屋さん
このアメはいかがです?
悲しみの涙を集めました
しょっぱいけれど
スッキリしますよ?
このアメはいかがで ....
ただある花の
ただある自分
色は淡く
微かにゆれる
ただある空の
ただある自分
雲は薄く
静かに流れる
ただある時の
ただある自分
脈は弱く
僅かに刻む
見るもの全 ....
(かじって
すてて)
レタスを洗って
いたい
今日はずっと
レタスを洗って
一枚一枚
丁寧に
拭いて
いたい
今日はずっと
知るのがいやで
本当はもう ....
大好きな88円のぱんがあって
忘れてはいけないと思うことが
毎日いくつかあって
でもどうしても忘れてしまうことが
毎日
いくつもあって
泣きたくなるような事ありますか
大好きな人 ....
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