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雨に不安と不機嫌を飾り
原のなかを歩いている
遠く 近く
水の姫は咲いてゆく
坂へ至る午後があり
ふいに流れ落ちてゆく
遊びも笑みも
到かぬほどに落ちてゆく
....
左まわり
やいばの先
痛みは光る
膝上の花
陽の差さない夕暮れに
何かがこぼれ 生まれる水紋
うすく うすく
つらなる水紋
誰も何故かを問わない日
醒めた ....
空がほつれ 花になり
空を淡く照りかえす
むらさきになり 羽になり
まぶしく逆さの金いろになる
廃屋がひとつ
いつか走り出す列車のように
窓だけをにじみかがやかせ
少 ....