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               わたがし

               夏祭りの日
            君に逢う為だけに並んだ
            君と話すためだけに並んだ
 ....
見ればただの形にも
深く意思が根付いている
轟く大気の右隅から
いつか彼らの神がやって来て
古い感傷を一新する

そばで見ている私は
戯れた瑠璃の幾変化
覗き込んだ

水が滴る空桟 ....
今日は朝から
角を曲がる犬にたくさん会った
いま目の前を歩いているこの犬も
やがては角を曲がるのだ
君にその話をすると
頷きながら聞いてくれたけれど
僕がどれくらいの角を曲がってきたのかは ....
街の境界で
2才児が、
空を裂いていた。人々のさまざまな傘が壊れだし
小さなハミング
ひびきにとらわれる、成長痛
からだの隅々で、こんなに軋むとは
思わなかったね
次から次へと間違いを正 ....
ある朝に、新宿駅東口で待っている

(白くうずくまっている 無音の質量を
回転している(絶叫をとおりこした)声が
雨 のおくへと響いていく

来るのかしら
(いつ?)
遠くはるか遠く
 ....

夕暮れの遠くに霞む
四台のクレーン車は
輪を描くように向かい合って
なんだか
太古の昔に滅んだ恐竜の
弔いをしているように見える


朝に洗濯物を干す母親は
太陽に両腕を広げ ....
黒糖ココアを淹れて ジャスミン香を焚いて グレゴリア聖歌を流して
オトコの上で未然形の独善が座禅
「やぁ プリン動乱粥とすると
 痣 梨ん絵 ずだぼろの家
 囲い波浪の芯 自衛に」
とオンナ ....
空を揺らす鳴き声で
集まる黒い影に曲がる
夜は満開の花ばかりになる枝の拒絶も
なかったことにしてください
ささやかな群れでも 追われていく高さ
根こそぎの木の道連れた土が
染みこもうとする ....
{引用=



一、レプリカの四月


たとえばそれは食卓のさかな

二度と泳がない姿はあわれです
しかし言葉はあぶくですから
気付かれずに消える、その
あぶくこそが  ....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
東に その 稲は 埋もれている
私の 髪を 切れ
一束を 稲に 添えろ
やがて 月夜になり
方角は 星どもが 決める事
やけに 質素な 稲が 敬語を 使う
光が 東に 走る
巨大な 水平 ....
弟がつり革になって
ぶらさがってる
白い輪っかのところなどは
良いつくりだった
揺れるたびに僕はぎゅっと握り
引っ張られた弟は
それでも痛いとは言わなかった
昔からそういう子だっ ....
女子校育ちは気がつよくて
と、眉を顰(ひそめ)る父の
たしなめる手にエスコートされ
日曜はショッピングに行く

青白いガラス窓の
温室に咲く花でさえ
その身を愛らしく
あざとく子種を残 ....


そろそろ着陸する
と云うので
五人の宇宙飛行士たちは
めいめい
色鉛筆や携帯電話や文庫本やマニキュアなどをしまい
いやいやながらも手をつないで
着陸に備えた

しかしそれ ....
轍に映る
音の魚
午後へ午後へ流れつき
雨のように息をめぐる


偽の季節の声があり
激しく隙間多く震え
水と風の
通り道は濃く


頬をすぎる波
くちびるの波
 ....
柔らかく 昏い光が
ひっそりと漏れだしたように

わずかに傾斜した平坦な地の
襞に、影

鉦がきこえて
列がゆく野は
さびしい海にむかって開けていった

或るひとつの手の
美しい ....
 青々微のアラン・ギット青年は、側女のヘンリエッタ・イワノア嬢に昨晩、手の甲を噛まれ負傷しました。
 おかげで彼の深い灰色の目は、いつもにも増して憂いが見えるようです。

 カフス釦やら珍しい魚 ....
貝の髪を洗う

肌は、染め抜いた青、水底の。

腰まで伸びた貝の髪を洗う

細く深緑色の長い髪は強い潮のにおい

油の膜が

綺麗に見えて

暗い底からは綺麗に見えて

 ....
アルドレイドは星を見る
オルドランを探して、もう幾日たった

南のほうから音がして
彼女には
それが予兆だと分かる

オルドランは橋を架けて
ひとり、地平を目指す
ただの涙に急き立て ....
夜がほの蒼いのは
雪が舞っているから

すこし窓を開けて
吐息が白く夜気に放たれ
雪と交わるのをながめる

手を延ばせば舞いおりて
けれどその冷たさは
触れるまもなく掌に溶け ....
聖者オナンが大地に射精をしたとき

二千年先未来までの全人類が救われた

僕らは闇夜のヘビィ・ロックを揺らすことなく 

眠りに付くことが出来たわけだ

聖者オナンが大地に射精をしたと ....
      1

夥しいひかりを散りばめた空が、
みずみずしく、墜落する光景をなぞりながら、
わたしは、雛鳥のような足裏に刻まれた、
震える心臓の記憶を、柩のなかから眺めている。

(越 ....
冬の寒気が細く伸びて
岬の先のほうへ
鋭く尖っていった
遠くで生まれた赤土の丘が
最後に海へこぼれ落ちていく場所で
わたしの そしてあのひとの
フレアスカートのはためく裾から
なめらかに ....
きみ
                    目次

              はんたいがわから
                 しんだふり
               これっ ....
よくにたるめら

たぶん むかし 

いっついの けものだった

ほら おぼえている

とぐちのうえの どうのそれ

あるひ てのなか

ぽきりとおれた

ふれてみたかった ....
はるをいたみながら
ひとつ、指を折り

なつのまよいに
迷えないまま
指折りは、
ふたつ

みっつ、を数える指には
こころならずも
あきがなついて

ちからずく、のよう ....
就職支援センター
と云うところに
毎月行っている
無職だからである

就職支援センターは
仕事を紹介してくれる訳ではない
担当の人と
色々お話をして
最後ににこにこと
頑張ってくだ ....
 緑が風に揺れないでいる辺りを狙っても、届かないと思う石の重さが道の端からはずれ、影にしかならないコンクリートのはりつく斜面まで垂れ下がる枝の乾きかたを確かめながら削れた指先をしゃぶっては、ひそひそと .... おねがいゆっくりしゃべってはやくちのなかにきえてゆくいしにまきついたあなたのほそながいくびおねがいわからないようにいいかえてしりたくないあなたのしずかすぎるといきおねがいがなりたててちからとねつからに .... 赤い信号灯の錯乱
ふらふら頭のすぐそばで変わり逝く
いとましく尖った雑踏に
いり込む隣接にとり乱す
なみだし儚い花びらが電脳をつき抜け
何時間オレは彷徨っていたんだろう

足下か ....
ピクルスさんの自由詩おすすめリスト(832)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたがし- 青の詩人自由詩6*07-1-26
類型- 及川三貴自由詩3*07-1-26
制度(角を曲がる)- たもつ自由詩1607-1-25
青を折る- つめきり自由詩10*07-1-20
れいうとわたし- こしごえ自由詩16*07-1-17
祈りに関する情景- 吉田ぐん ...自由詩19+07-1-16
縄文式健康法(特製闇鍋レシピ付き)- 人間自由詩407-1-16
- 佩慈の工 ...自由詩607-1-15
小詩集【レトロな猛毒】side.C- 千波 一 ...自由詩14*07-1-11
午前十時のクリームシチュー- 吉田ぐん ...自由詩2907-1-11
田園であり_事実ではない- 奥津 強自由詩2*07-1-10
車内- たもつ自由詩1807-1-10
アザレア- フユキヱ ...自由詩13*07-1-9
家族制度(又は宇宙旅行)- 吉田ぐん ...自由詩1307-1-9
つたい_はじまる- 木立 悟自由詩807-1-8
平野- 「ま」の ...自由詩9*07-1-8
獣、然としてアイラインを引く- ミゼット自由詩4*07-1-7
髪を洗う- ミゼット自由詩4*07-1-5
五号惑星- ミゼット自由詩7*07-1-4
雪あかり- 落合朱美自由詩29*07-1-4
【聖者の行進】- 穢土自由詩2*07-1-4
不寝番—みずの瞑り__デッサン- 前田ふむ ...自由詩28*07-1-3
フレアスカート- 片野晃司自由詩42*07-1-3
きみ_(連詩)_(1/2)- アンテ自由詩5*07-1-3
海辺の二処女- ミゼット自由詩3*07-1-2
六番目の季節- 千波 一 ...自由詩22*07-1-2
就職支援センターのこと- 吉田ぐん ...自由詩4306-12-30
落葉- 佩慈の工 ...自由詩506-12-29
冷感- 及川三貴自由詩1*06-12-29
日光宝石- キメラ自由詩506-12-27

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