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しく、しく、しく、は
いつも夜で
いつも雨で


それらの夜の
それらの雨の
夏呼びの音が度重なり
しく、しく、しく、が、ひとつの
酷く暗い気体となり


ねえ、午 ....
田圃に水が張られ
田植えもほとんど終わった。

これまでの鉄筋巣箱を捨て
庭付き一戸建て官舎に住んでいる。
職場まで車で5分
渋滞など無縁である。

田圃の上を
オハグロトンボがひよ ....
{引用=
向かいの棟の
ベランダに
煙草をふかしている
女がいる

赤ん坊が
蝉のように鳴いている

今日の
空はとても青い



手摺に掛けられた
赤 青 
幾色かの ....
もってけもってけ
べべんべべん
私の
こころは大安売りで

いまなら
過去は問わなくて

さあさ
お買い得だよそこの人
買わなきゃ
きっと後悔するよ


もってけもってけ
 ....
うそつきは泥棒の始まり
あなたが

かわいい、なんて言うもんだから
私は
あなたが誠実に
嘘までついてくれるのを

どうした
私の疑いスイッチ
どうしてあなたに作動しない

あ ....
六月のつかの間に澄んだ夜更けの丘から大勢の骸骨が這い出ててくる
そのどれもが出来損ないで、ところどころ豚や犬の骨も混じっていた。
実際彼等は見世物小屋へ身売りしようと考えていたが
現れて二ヶ月、 ....
かんにんえ。

しなやかな指で 黒髪をすく
うなじはうつむき
{ルビ石榴=ざくろ}のきれつに遠さをおぼえて
その甘酸っぱさをささえる
やり切れなさの仕打ちが 私語する
きしむ本音が
空 ....
夜行バスに乗った
実家に帰るための一手段に過ぎないのだが
安い、早い、と言う点が気に入ったのだ

僕の実家はけっこうな田舎だ
夜行バスから見える星がとてもキレイで
満天の星を見ると実家に帰 ....
高村光太郎が
智恵子の首を彫ったのは
34歳の頃だという


写真では
苔生したような絨毯の上に
白い
智恵子の首が
ぼそり と
載っている


愛なのか
悲痛なのか
 ....
 傘の下で笑う
 あふれる殺意で

 
 階段を流れて落ちる
 雨に
 気がふれる


 ゆがんで見える
 横断歩道の白線が
 濡れた足元のしみの
 曲線が
 ....
ムーニールーがありんこを相手取って
裁判をしているころ
お日様は林檎を
真っ赤に染めて
林檎はムーニールーに食べられるのを待っている

カタツムリが雨の中
小さくくしゃみしたけれど
ム ....
雨に煙る山頂の駐車場には誰もいないから
誰にも見られないでいちゃつくことができるけど
そういうのも
もう飽きちゃったね

恋は続かないからいいんだよ
切ないと思えるうちが花

そうは言 ....
 今日はやたらとカラスが鳴くね

 梅雨の晴れ間の風の強い日

 まるで、おとむらいの鐘の音のよう

 黒い飛行船が青い空に消えていくよ

 風景を切り取って

 荘厳な葬送

 ....
I'm always close to you
「そばにいるよ」

歌声の素敵なあなたは天に召されてしまって

ずっと悲しくて、つらくて、どうしようもなく
落ちるところまで落ちて

 ....
あなたからの手紙、
「。」が全部ミジンコで
「、」が全部ゾウリムシ
だったよ
どうでもいいから
早く会いたい
今日から
明日へと
移ろいでいく
この夜に
一人で行う
誕生祭
あなたが
生まれて
こなければ
僕は
出会うことも
愛することも
できなかった
叶わないことも
あった
切 ....
意味も 理由も かなぐり捨てて   ただ 衝き動かされたい

思考   という行為から  もっとも遠い    刹那の閃き

感情の   その前にある    プリミティブな   なにか

気 ....
ぬるい湯につかって
雨の音を聞いた
誰かが来るまで
ここでこうしていようね
体温の方が暖かいから
わたしたちはゆっくり交じり合う
マンション9階の窓から真正面に見える巨大な病院
あそこにはたくさんいるんだろうな
ズドン

夜の地下鉄向かい合う窓の中映る白い顔
ちがうちがうそうじゃない
秘密のメールが震える
ズドン
 ....
栄養ドリンクを飲んだあとの生温かいオシッコみたいな
殺人的な蛍光イエローのイカしたサングラスをかけて
ブーツの踵を高らかに鳴らしながら
ワルシャワの街をあてもなくほっつき歩いてみたい

ワル ....
むねにすんでる
やわらかくて
せつないもの
いつでも
せんめいに
さいせいできる

いっしょにすごした
さいごのなつの
はなびも
あか、あお
ぱち、ぱち
さらり、さらり
 ....
言う男 の 言う が
ぷかぷかと空に浮かんで
言う の 雲になり
言う の 雨を降らせる
言う男 は 言う の雨にうたれながら
言わない
言う男 の 言わない は
地面にこぼれて ....
自転車のペダル踏み、学校を出てすぐに
いつもの、知らないおじさんに携帯で写真を撮られる
足下には、夕焼けが落ちてきて
ああ
影がもしもこのままなくなれば
世界は終わるのではないかと
思いな ....
疲れ果てた僕の体の中には

変なうじむしが湧いていました

僕の心をかきむしり

むしゃむしゃと食べ尽くそうとしているようです

だんだん心が痛くなって

保健室に駆け込みました
 ....
とりあえず
ありったけ
思いつく限り
全部
ぶちまけてみたら

あとは空っぽのペットボトルみたいに
ただ 転がってるだけのロスタイム

欲しいのです
そう
欲しかったのです
き ....
西の空の
あの薄桃色は
今日を
黙って許してくれる
と いうしるし
明日を優しく
連れてきてくれる
と いう約束
大きく大きく
愛されている
ぬくもり

光る機体が
傲慢に突 ....
あの日
僕はふらっと出かけたそうだ

何処にも行けない身体で
何処に行けるはずもないのに
何処かへ出かけてしまったそうだ

(言葉を忘れるということは
 そんな遠い旅に出ることに似てい ....
陽に焼けて
薄い力を
なくした紙

ぺタリと セロハンテープでとめてたけど
格子から はがれてしまい
なにもないより 荒れてるような
みじめな部屋に 苦しくなり
重い腰を上げて 張り替 ....
シェルターの中は安全なのよ と
おかあさんはいう
外に出たらみんな死んでしまうんだ と
おとうさんはいう

てんじょうによじのぼって
あけちゃいけない外も見えないまどに
そっとほおをあて ....
夜風に杉の葉が揺れる
誰かの約束が
ほろり
足先に落ちてころがる

さあ 準備はOK? わたし

夜露でつめたいブルーシートに
さかなたちの影が泳ぎくる
さらりひらり木の葉よりかるく ....
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