ふと 夜に出れば
中天に 月 あかるく
なおなお 夜 くらく
また 夜 さむく

何者が 見上げる月か
何者を 照らす月か

一度だけの いのちが
それでも ここで
どこにやり ....
二匹の鮭が
内蔵を捨てられ
切れ端をからませていた
私の手はまだ薄いが
母の手は血にまみれている


頸骨ははさみでぶち切り
卵と白子は引きずり出した
その度にあがる、歓声
嬉 ....
都市では
すべての生きて動くものはその死の時に
鳥によってついばまれる
そのようにして葬られる
人も 例外ではない
夕陽が昇るように沈み
そのかたわらでくるった金星が
美しくほくそ笑む時 ....
りりるらら春に聴いてたメロディを小声で歌う秋空のした

過ぎ去りし振り返らない思い出の顔を忘れたことに気づいた

キッチンの隅で出番を待つ土鍋 吐く息白く浮かぶ冬まで

冷えてゆくほど澄ん ....
しぃ、静かに

足音を消し
息を殺し
傘を持つ手が
微かに震える


雨音を丁寧に拾う
小雨に近いそれは
白いせせらぎになって

さわさわと
ざわめきたつ



煙草 ....
こっちは雨だよ
と、すこし憂欝そうな声
じゃあ明日はこっちも雨ね
と、窓から空を見上げる

それくらいの距離

おやすみ
と、ささやく声を
耳をくす ....
冬が来る予感してきたこの時期は年中行事か熱をだす吾

“この風邪が君に{ルビ感染=うつ}りませんように”お願いだからはやく帰って

突っ伏して私にすがり眠る君よくあるドラマのワンシーンだね
 ....
いちばんうつくしいものは
いきて うごいているもの ですが

つかれはて とまりはてて
くずれさってゆくものたちの
なんという いとおしさ

なごりのかたちばかりを 
とどめて うごか ....
薄闇にとけてながれる君の名は幾度なぞれど逃れるばかり 化石を拾う
改札口は静かで
足跡ばかりが通り過ぎていく
ぼくはそこで案山子になっている

へのへのもへじ
通り過ぎてく人に
顔は何気にそう書かれてしまったけれど
何か無限のようなかなし ....
彼らのこの一瞬は 灯火は
わたしたちの何年分なのだろうなど
小難しいことは皆かんがえるふり


わたしはわたしで
手をはなさぬよう 
刹那を噛み締めるよう
必死でした



ひ ....
紅茶に レモンやミルクをいれるのと同様に

ボクはあなたを抱き 嫌がるアナタをムリヤリ

箱にとじこめる


しばらく放置しておくと 次第に鳴き声も

聞こえなくなる

 ....
なにひとつ選ぶことなく空に舞う恋に似たもの水蒸気になれ

ぼそぼそとつぶやく君の独白を私は聞いていてもいいのか

「迷うという時点でそれは偽り」と決めつけられど、まだ迷う吾

「その通り。 ....
何時ものように口ずさんだ歌は
受けとめてくれるはずの
君の笑顔をすり抜け
秋の日の溜め息となる


少し言い過ぎたのかな
でも一度口にした言葉は
もう取り消せなくて
気まずい思いを残 ....
なつかしげに からまった
毛糸玉をほどけば
ふわふわと 手触り柔らかに
つながっている糸

すべてほどいてしまったら
もう一度 からまりあった玉に
丸めてゆきましょう

もう一度 ....
みずに浮く 葉と葉、茎、の愛だ いずれ沈む前に ふやける

角部屋 20度くらいの きわどさで 口をついばみ合う恋

迷い恋 うたにもならず 聞かせれず 只あるのはピアノがない自由  
今日は納豆ひやむぎだった
昨日も納豆ひやむぎだった
そういえば一昨日も納豆ひやむぎだった
いつごろごはんとか食べたのだろう
納豆1パック69円
ひやむぎ1袋42円
ロヂャ ....
 その一行が消息を絶って、もう十年が経とうとしている。
 彼らはシルクロードのオアシスの街で忽然とその姿を消した。一行を率いていたのは、私のかつての仕事仲間で、彼は日頃からいつ消えてもおかしくない雰 ....
「      」

昨夜のあいさつは、耳からこぼれる雨のよう
に切なく潤い熟し、さららと色を空を映す欠
けては満ちる月の鏡。

お早う
もうこんな時間
そろそろ失礼します

耳に残 ....
失恋の傷に追い討ち栗の毬


秋風の所為と言い張る君の嘘


秋ついりポチはハウスに引篭もり


月観れば腹を叩くか遠吠えか


天晴れと誉めてつかわす秋の空



 ....
薄暗い軒先で
植えてもいないのに咲いている
高貴とは程遠い
紫の嫌な匂いを放つ花を
じっと 見ていた



「毒に彩られた花やね。」と教えてくれた
少女の丸くかがんだ背中から
 ....
黄ばみはじめた木々の葉のそよぎに
 秋の日の光はまぶしく溢れ
 空は青く高まる

 いまここに
 予感される人生の嵐の前の静けさの
 一瞬(ひととき)を深呼吸する
 私
げにまっことこの人生おもしろいぜよ
けどにゃー
悪いこともあるちや
けどにゃー世の中
くらくなっちゅうのはあかんぜ
もっともっとあるいとったら
いいことあるし
おもしろいもんも見られるか ....
(ここでは宇宙をスプと言います)
最前列右の左のスプを見た見たもの全て衛星で死亡



(ここでは宇宙をンと言います)
ンの声がロケット破壊しつくしてβ・γ線上の{ルビAir=アリア}
 ....
生足は季節のアンテナで
感じる微かな蠢きを捕らえては
白い小箱に忍ばせる

真夜中のブランコ
揺れる君のくるぶしは
季節はずれのアンクレット
楽しかったはずの映画も
楽しみだったはずの ....
太った男の人が
日向で陽の光を浴びて
まだ少しずつ
太っている
やがて坂道経由の犬がやって来て
すべてを食べてしまった

+

お座り、が得意な子でした
お手、もしたし
 ....
「権力」は相対的に弱い者しか気付かない。 真っ青な空が広がる秋晴れの日
息絶えた老婆は白い{ルビ棺桶=かんおけ}に{ルビ蓋=ふた}をされ
喪服の男達の手で黒い車の中へ運ばれた

人生の終止符を告げるクラクションが低く鳴り響き
親族と ....
影を切り絵にする
凍てつく月夜


わたしの秘めた暗闇を
湿った地面に縫い付ける


月をみたか


わたしには

眩しすぎる
 想いが重なるスクランブル交差点
 さまざまな人がいろんなベクトルを放つ

 まじりあって最後には帳尻があるようにできている
 涙も笑いも憂いも哀愁も妄想も
 全てを飲み込む都会の劇場
 ....
しらいし いちみ さんのおすすめリスト(1064)
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