どう見ても
人でしかない
葡萄を見ていた
同じ売場で
何度も見てるから
店の人に
怪しまれさえした
名前を知ってる
と思った
葡萄の品種ではなく
たった一つしか ....
人や物を分類し整理する。そして種類ごとに区分けし箱詰めして、市場に出荷する。人は様々な異なるものたちであふれるこの猥雑な世界を、そうやって分類してきた。そうしないと、世界を捉えることが出来ない。人が ....
物に感情移入してしまうのは
馬鹿げているのかもしれないけれど
その物に関わったひとの心は
つながっていると思う
あの自転車を見るたび
泣いてるようにしか見えないから
三年以上
電信柱に寄 ....
「目線を一歩ずらした所に、詩はあると思います」
何年も前の合評会で
今は亡き講師のMさんは
僕に云った
仕事帰りの夜道を
車のライトで照らしながら辿り着いた
深夜の飲食 ....
吐息が
しろく曇るのを見ると
少し、安心できる
わたしの日々は
ほぼ偽りかも知れないけれど
熱だけは、進もうとする熱だけは
たしかに思えて
安心できる
いつだっ ....
大したことはもう出来ない
袋小路で袋の鼠
だから袋ひとつ背負ってどこかへ行くんだ
大したものは入ってない
聞かれたら「ボーリングのボールだ」って ※
答えるのさ
明るい11月の終わり
....
生きてるのかな、この花
どうなんかな、生きてるのかな、この人
肩をゆすると花は俺を睨みかえしたが
恥ずかしそうに向こうに行ってしまった
向こうの車両もその先の車両も女性専用だというのに ....
ポタージュが冷めるのを待てず
やけどする舌
冷たい朝に
湯気の向こうで
陽の光が磨りガラスにはじく
無邪気なほどきらきらと
関東地方の今朝は今年一番の冷え込み
半袖のニットを着た ....
{引用=副題:狙われた街/狙われない街}
こんな日はめったにないけど
たとえば
なにもかもが真っ赤に染まる絵のような夕焼けの日
空は思いのほかよごれてしまって
あるいは記憶のな ....
他人のことは知らない。
自分自身について。
今は41歳だ。もうすぐ42歳になる。
13歳の頃から詩を書いている。
途中、8年くらいのブランクがある。
21から28歳くらいまで ....
書いて逆らうことを止め
暫く闇に流されてみる
空白は私を包んで
静かに冷える
蓄光時計は
カウントする
ゼロ−ワン、
光や熱の胎内で
確かに私たちは始まったが
彼 ....
まず本
本が絶滅する
たとえば資源の枯渇、高騰
工場で印刷される書籍はなくなり
図書館やブックオフはレンジャーによって守られていて
古書街は聖地と化している
それからネット
イン ....
という問いには自分なりに一つの結論を持っている。
「現代詩は難しい?」
と聞かれたら、いつもこう答えるようにしている。
「難しいものもあるよ」と。
以前こんなことを書いた。 ....
紙に書く言葉を選び
心の住む所を明かす
季節の中 暦に書ききれない
熱と冷気がある
何度も歩いた生家前の道
しだいにその回数が追いつく
婚家前の道
道すがら挨拶をかわした人々
....
夏の暑い陽射しが照りつける道を、大量の汗を滴らせながら、ひとり当てもなく歩いているような気分だ。数え切れないほど大勢の人が存在していて、それぞれが勝手な思惑を抱いて犇めきあっているようなこの世の中で ....
生かされてるって
生きたいからうまれたのに
何のために
すべて自分のために
ほんとうは
この世の体制なんて
どうでもいいんだ
誰かが
右ならえしてきた世の中なんて
わたしはキ ....
明けない夜は無いらしいから
幾つかのあの夜達を積み重ねたら
いつか朝を迎える事が出来るだろうか
冷たく張り詰めていた空気が少しだけ緩む
肩の筋肉は若干だが弛緩する
あぁそうだ
閉塞とか ....
創書日和「月」 往還
月に巨大な鏡を置いて望遠鏡で覗いてみた
レンズの視界のなかで望遠鏡を覗きながら手をふるのは
自分がするよりも少し遅れて手をふる
2.56秒前の私
無数の少しずつ ....
見据える力などないから
靴底には昨日を詰めて歩き出した
心を閉ざしたくなる要素は山ほどあるし
どれもこれも涙腺を刺激するけど
歩き続ければすり減るかな
そうやって
無理することなく
....
批評祭から遠くはなれてみる。
アフリカじゃ紛争が終わりそうもないし、パレスチナなんて終わりもまったくみえてこない。
一方で、キャンパスでメシ食ってのうのうとしてる奴だっているし…たぶん私だってそう ....
批評には苦手意識を感じてしまうけど、書けるようになりたい。
重い腰を上げるには自分の好きなものと関連させてしまおう。
と思ったのですが、余計悩んでしまいました。
犬の詩は犬好きから冷静な判断を奪 ....
作品を提出するときに、やっぱり自分だけではこれがいいものかどうか、とても心もとない気がいつもしています。
僕はおうおうにして物知りのように大きく語るわけなんだけれど、何となくいいものだとい ....
私たちはみな生きている。〈日常〉と名づけられた普遍の中を、誰もがみな例外なく生きていて、そこから離脱することは許されない。だが、時にそこから否応なく離脱させられて、戻ろうとしてもなかなか戻れずにいる ....
{引用=
yuko「まいそう」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136784
*この論考はひとつの詩作品に対する考察でありながら、ある「歪んだ妄想 ....
ビートルズに「Baby's In Black」という曲がある。世界的大成功を収め、現在に至るまで影響力を失っていない彼等にしてはあまり有名ではない地味な曲で、その後、ただのラヴソングではない歌をいく ....
電球の切れた部屋は薄暗く
机の上のランプだけが部屋の隅を照らす
ゆれる煙草の煙
歪む視界の隅
眠気を切り裂く犬の遠吠えとクラクション
思い出すように右手で銃の形を作る
エアギターエア合 ....
にぎやかな街を生むものは
孤独なのだと思います
ひとりぼっちで
とても寒かったあの日
逃げる、という行いそのものに
迷い込んでしまったあの日
わたしが覚えたものは
背中だったと思 ....
かみさま って
ひらがなで書くのは反則だ
世界 ってやつをひっぱり出すのも
ルール違反ってことにしよう
そこから
おれたちはまず
書きはじめなくてはならない
雨上がりの
濡れた ....
けっこうそれは近いのだ
もし呪いだとしたら
あまりにも空白であり
ところで私は充たされているのだ
あまりにも空白であり
公園の側の枯れた並木を通る
あまりにも空白であり
ところで私は充た ....
これは明日のパンだと言われた
これは明日に辿り着く岬
丁寧に描かれたここは通路
これはあなたの横顔を書いたつもり
気遅れした線が
紙への浸透で変わっていく
並べられた額縁のそれぞれのう ....
北野つづみさんのおすすめリスト
(414)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
葡萄
-
小川 葉
自由詩
3
09-5-23
分類される、箱詰めされる、そして僕等の元に届く。
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
11
09-3-31
泣いている
-
蒼木りん
自由詩
7*
09-1-21
幻ノ花_
-
服部 剛
自由詩
5
09-1-14
雪が混じる
-
千波 一 ...
自由詩
20*
08-12-7
創書日和【袋】_ショルダーバック
-
大村 浩 ...
自由詩
7*
08-12-1
窓を叩くような
-
石川和広
自由詩
4+*
08-11-18
白く。いつかの、いつもの。
-
ku-mi
自由詩
21*
08-11-10
メトロン星人(怪獣詩集)
-
角田寿星
自由詩
20
08-10-27
何を書くか。どう書くか。そしてその先で、何を書くか。
-
いとう
散文(批評 ...
27
08-9-29
創書日和【夜】夜に向かって
-
大村 浩 ...
自由詩
18*
08-9-25
いつか最後の現代詩が
-
小池房枝
自由詩
9
08-9-23
現代詩は難しい?
-
いとう
散文(批評 ...
23+*
08-9-16
大地がみている
-
砂木
自由詩
29*
08-9-7
悪意の在り処
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
6+*
08-9-6
ゆりかご
-
蒼木りん
自由詩
2
08-8-8
創書日和「月」
-
虹村 凌
自由詩
9*
08-3-6
創書日和「月」_往還
-
大村 浩 ...
自由詩
11*
08-3-1
創書日和「靴」
-
イズミナ ...
自由詩
3*
08-1-30
批評祭参加作品■You?
-
2TO
散文(批評 ...
15
08-1-29
批評祭参加作品■犬の登場する詩
-
木葉 揺
散文(批評 ...
9*
08-1-29
批評祭参加作品■砕かれていること
-
石川和広
散文(批評 ...
5*
08-1-28
批評祭参加作品■〈日常〉へたどりつくための彷徨_——坂井信夫 ...
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
1*
08-1-28
批評祭参加作品■僕たちの罪は、どうすれば癒されるのだろう
-
2TO
散文(批評 ...
4
08-1-27
批評祭参加作品■喪服の者たちが向かうところ
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
7*
08-1-26
靴
-
虹村 凌
自由詩
5*
08-1-23
にぎやかな街
-
千波 一 ...
自由詩
6*
08-1-23
希望
-
大覚アキ ...
自由詩
26
08-1-16
風塵
-
石川和広
自由詩
8*
07-12-18
創書日和「指」_Touch
-
大村 浩 ...
自由詩
6*
07-11-27
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14