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ピアスの数だけ恋をした
傷付く度に増えてゆく穴を
キラキラと光る星で飾ると
少しずつ痛みを忘れられたが
朝になるとまた気付いてしまう
もっと良い人が居るかも知れない
私の耳には三日 ....
物という物、在り
在る物の浮き立つ
今宵、荒れ狂った情動吐き出し
沈黙に滲み出す
生と死の境界 消滅し、
時の流れ 秘やかに静止し続ける。
よく喋る口をサラダにして食べたら
何を言ってるのかもっと理解出来るかな?
君の手足が白魚みたいに元気だった時の事覚えてる?
さあ乾杯しよう
オードブルのオリーブを皿に乗せて
金のピックで食べ ....
内側
蟋蟀みたいな細長い脚で
かりかりと
引っかかれている
そんな感じ
続く
喉の痛み
また咳にうなされるのかと
眠ることに恐怖を覚える
そしてまた疼く
喉の内側
ドーナツばかり食べている
その穴ばかり食べている
わたしがわたしであるために
あなたがあなたであるために
そのどちらでもないもののため
食べるたび空腹になるのはなぜ
願うほど切なくなるのは ....
丘を越える夢を見たい
風吹く空に金色の
夕陽に溶ける夢を
穴の中にいる自分
暗がりでなおうつむいて
夢さえ見なくなって
どれだけ経っただろう
開けても閉じても目に
色彩 ....
深さを知っていれば
誰の心も
覗く必要はない
酒を飲んで
楽しくなって笑い合い
滑らかな表面の
心地いいあたりで互いに漂う
浅い関係の
なんという絶妙な距離
純粋 ....
このあおい夜を切り取って縫い付けた右腿は
ぐずぐずと黒く膿んでしまったから
風通しの良い洋服を探している
ふやけて黄ばんだ気に入りの本にはさんだ言葉をまだおぼえているか
いいえわすれて ....
どうしてまた
と 問う度に空瓶はふえ
瓶の立つ数とおなじだけ
言葉を見失う
不運と幸運を釣り合うように計ってのせた菓子盆
運ぶうちに混ざり合ったこれをいったい何と言う
胸の上の微小な斑点は
ほんの少しの
風力だけでその
配置を変えてしまい
圧力は少しずつ逸れていく
本棚は不格好に撓み
空の瓶底が
真新しい壁と同じ色になったら
抽斗を開ける
清潔な
....
何が好きですか
あなたは
何が好きですか
野菜は何が好きですか?
私は毎日トマトが食べたい
アイスクリームの味は
何が好きですか?
私は濃いビターチョコが好き
....
生温い雨に濡れながら午前二時、あらゆる神経が脳天に向かって空虚を届けるころ、おれは寝床を拒否してキーボードを叩いている、ヘッドフォンのなかではインプロビゼイション・ノイズが存分に掻き回している、お ....
1人の少女が命を絶った
たった数分の出来事だった
まだ現実に少女がいるようだった
その少女は夢があった
モデルになって、女優になる
世界に羽ばたきたかった
大きい大きい夢だった
少女は本 ....
これは始発ですかと尋ねると
彼は首を横に振る
そうか僕は遅刻したのか
車内は冷房効いてますかと彼に尋ねると
入っているのは暖房だという
そうか今は冬であったか
イ え
いいえ
それは
ない
いえすさまの
したさき
きっさきの
よう
いいえ
いえ
い
それは
そ
れは
きっさき
の
うえの
さかの
とおい
....
キャッチコピー「質問は受け付けない・曖昧を大事にしている詩」
何故、人は人を好きになるのか? 答え、愛情と同情、感情があるから
何故、人は綺麗になりたいのか? ....
私は
想いながら
死んでゆく。
喜びに包まれた名を
明かすことなく
内なる焔は
ひかりよりも
まばゆい。
噫、
おもはざるひの無ければ
かぜの音にき ....
孤独であれ
そう祝福する
「私」たちは孤独である
「孤独であれ」
そう私たちは祝福する
ゆけなかった
ひび割れた空のかけら
拾い集めて
黒曜をながした月光
あなたのような
静謐
いだかれながら
緩やかに枯れてゆく
水底の
片羽根なくした
蝶を
想っ ....
お前知っとるか
「殺す」
言われたとき
おのれの肉がどう弾むかを
逆境のとき
いつも傍にいて
慰めてくれるのが
猫だ
名前すら付けて貰えない
猫だ
おい 猫よ
おまえは
すぐ忘れ去られるのに ....
☆
こんなにも雪に降り込められるのを
喜ぶものがいるなんて
そうやって清らかなものに
深く深く染められていくのを
待っていたものがいるなんて
ピサの斜塔を見てから
頭の中が傾いてしまって
たえず修正しようとする意識が働いている
倒れない限り
傾けば傾くほどいいらしい
小説もしかり
詩も ....
吾子
あなたは ひのひかりを
いっぱいにうけた ほうせきを
おおきな はっぱのうえに みつけましたね
あなたのめは ほうせきよりも
きらきらと かがやいていました
あなたの ....
手紙なんか
手紙なんか出すんじゃなかった
手紙なんか出したから
自分の気持ちを 知ってしまった
手紙なんか
手紙なんか出すんじゃなかった
手紙なんか出したから
....
唾液交じりの汗が香って
しとしととあなたもあたしも潤って
こんなに上手に二人になれて
ああ とっても幸せ
小さくあって
大きくなって
波に溺れて抱き合っ ....
ねえいま
花瓶の水が
静かに動いて
グラジオラスの茎を
そっとなでたのをみましたか
そう まるで
首筋のキスでした
....
あなたが あのこと キス する あいだ
とおい むかしに たびをして いた
おとが すこし
きこえにくかった あのころ
まいくに きょうみが でたのは
そのこ ....
雨の日のピアノの音が好きだ
お前も 雨が嫌いなの
そんな憂いた声で鳴いちゃって
あたしはあんたの 雨の日の
鳴いた声が一番好きだ
だからそんな
機嫌悪 ....
自分で自分が保てないとき
ベッドの中で
ヘッドフォンつけた魚になる
音は内壁を舐める
あたしの形をなぞって
まだ崩壊してないことを教えてくれる
でもあたし
気分は ....
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