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玄関の扉を開く真白いてのひら
その直前に十月の金木犀の香りに包まれて
ふと立ち止まるあなた
かなしみの胎動を青空に聴くことができる巨大なこすもすが咲いている森で
倒れゆく木々
その生前のざわ ....
夕方お風呂にはいって あわあわになって

  しってる? あたし今いちばんかわいい


髪にタオルをかぶせて 服を着ると

  そのとき うまれかわる


電話をして 1時間後に約 ....
昆虫を描いてばかりいる少年が
今日は汽車の絵を描いた
たび
と口にしてみる
えい、やっ
気持ちをくしゃくしゃに丸めたい気持ちになって
余白にひどく不釣合いな
一匹のノコギリク ....
学生時代に旅した外国で
たくさん手紙を書いた
両親や兄弟や友人へ

砂漠に近い
ひどく乾燥した扇状地の街
ボロっちいホテルの一室で
二度とはき出せないような
甘い寂しさの詰まった手紙を ....
涙がほろほろ流れるほど
あくびをしても
眠れない
何かやり残したことがあるような
あまりに退屈なので
自分の小指をギーッと噛んでみる
痛いなあ、やっぱり

眼球が今に溶けて流れて出るの ....
オレンジは地獄の香りがすると気が付いたのは、
今から20分前だ。

汚れた薄いオレンジ色が雲に流れて、
辺りには誰もいなくなったので、
夏休みにも飽きたので、
誰もいない学校に行っ ....
ある朝、母は出社前にわたしに言った
「お前を精神病院に連れて行きたいよ」
 

 SONYの
 小型スピーカー
 の横に
 ちいさな木の鉢を置いた
 卓上から溢れて

 ROCK
 マニック・ストリート・プリチャーズ
 をかけると 
 
 木 ....
子どものころ最も恐怖したことは
便所に落ちることだった
汲み取り式だった
もちろんそんな呼び名は知らず
「ぼっとん」と呼んでいた

扉を開けると中は裸電球で薄暗い
スリッパを履く 
木 ....
少年は
旅に出た

真っ白なノートを
一冊持って

そのノートに
この世のすべての言葉を

すべての意味を
書くために

街には
言葉が溢れていた

朝には朝の
 ....
誰もいない
ただ冷えた味噌汁とご飯
支度をし日常的な毎日
友達もいない
早めの帰宅誰もいない
テレビをみて空しい事件の報道
殺人者と被害者
オレはどちらでもかまわない
結局どちらも独り ....
二階建て文化住宅の
一階の端に住んでいた
雨の日は軒下で遊ぶ

家中の傘を持ち出して
白い塗装の 錆びきってぼろぼろの
鉄階段を カツンカツンとのぼっていく

赤い無地の
カサカサ音 ....
口裂け女の噂を広めた女性は口が裂けていた

公衆電話はワープ装置としても使われている

ティッシュペーパーの72組目は他と質が違う

夜が訪れると同時に太陽は体育座りをして行儀よく次の ....
触れ合うこころが欲しかっただけ

伸ばした手を引いてくれたのは

あなた

届かぬ想いを拾い集めてくれたのは

あなた



何がいけなかったというの

そっと寄り添いた ....
父さんの革靴に
小さな足 入れて
かかと 引きずりながら
なんだか 笑いながら
庭を歩いていた 私

大きくなることに憧れて
本格的な靴に憧れて
小さな足
かぱかぱの空間

なん ....
黄色い坂道
黒いランドセルの頭に
おばあちゃんの
左手が降りた
フォトグラフ
右手の杖を描けない
ようにして
腓の裏へまわす
そのひとみ
山並みのように
たくましく やさしい
な ....
AとBとCとDとEとFの六人の日本人が居酒屋で一緒に酒を飲んでいる。
AがBに聞いた
 「ねえ、お前って古くからの日本人の血以外で何処の国の血が混ざってる?」
Bが答えた
 「俺の父方の曾祖父 ....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする

抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ

産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした

今も少し
する
 ....
昨日は
ライオンに
食われた

一昨日は
ウサギに

肉団子にされ
ハチの幼虫に
食われたことも
あった

ニンゲン様は
俺を汚く食い散らし
ご馳走様
まで
言 ....
夜更けに
タンタンとタイヤを鳴らし
鉄の階段を降りて
僕の自転車が
外へと出掛けて行きます
(ほんとうは僕の自転車ではない
 きみから借りたままのもの)

マウンテンバイクだから
 ....
「笑わなくていいよ」と
店長が言ったので
わたしは笑わなくなった
一本調子で値段を読み上げるだけ

夜のコンビニに、エロ本を買いに来る男を
警戒するようになった
バイト終了時間の待ち伏せ ....
最近どうも
君の胸に鍵をさすことができない

手にした鍵を
むりに入れてもしっくりせずに
疑心暗鬼な手つきで
がちゃがちゃと
右や左にひねっては
君の表情を曇らせてばかり

だ ....
 
 たった一言交わして
 すれ違うだけの人にも
 私を憶えていてほしい
 それは贅沢なことだろうか


 食卓や墓地や廃屋にさえ
 いつも人の面影があった
 私の生まれは人だから
 ....
行ったきり帰って来ない父を待っている間に
僕は肩を壊してボールを握れなくなった
故障した肩は匂いや形が花に似ているみたいで
通りを歩いていると勘違いしたハチが集まってきて困る
その度にそよ ....
たこ焼き屋のまえで
たこ焼きが出来上がるのをじっと待っているジャリたれは
いつも実存のことばかりに頭を巡らせているので
たこ焼きくるくるするの難しい?
としつこく同じことを尋ねては
店のおば ....
どううぶつえんの檻の前で親友は盤を取り出し
飛車角落ちで良い、と言う
親友の温かい手から飛車と角を受け取り
どううぶつの檻に投げる
どううぶつは隅でうずくまったまま見向きもしない
飛 ....
階段で君とすれちがったその日。
すごく嬉しかった。

朝、学校の靴箱で君の後ろ姿が見れた。
すごく幸せだった。

どんなに小さなことでも・・・君の影が見れただけでも・・・
とてもとても嬉 ....
今日、雪が降らなかった土地に
雨が降る
今日、晴れなかった土地が
曇り
曇らなかった土地が
晴れる

起こらなかったことも起きたことであり
起きたことも起こらなかったことのなかで

 ....
酔っぱらいの話だと思ってきいてくれればいい。

一昨日
前の、その前に付き合ってた男と飲んだんだ。
話はたいして覚えてないんだけど、
2時間半のあいだずっとバックストリートボーイズが流れてた ....
ありったけの小銭を持って
僕らはオークションに出かけた
実家が火事なんです
と泣きじゃくる男の人に競り勝ち
三匹のサワガニを落札した
一匹は僕が名前をつけて
一匹は彼女が名前をつけ
 ....
月山一天さんの自由詩おすすめリスト(511)
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