ヨラさんは小児麻痺だった
ヨラさんはよく笑った
ヨラさんはそのたび涎を机に垂らした
ヨラさんは頭が良くてクラスでいつも1番だった

僕はヨラさんを笑わせるのが好きだった
僕はヨラさんの涎を ....
均衡は崩れている
もうとっくに

地面の空の裂け目から
鮮血に染まった手を伸ばす人、人、人
同情でも訓戒でもなく
ただ助けを求めて



独り冷え切った身体を震わせ
汚れて ....


夜の森に
一人分け入り

いつしか
方向感覚を失い

冷えていく身体
噴き出す脂汗

空気もんわり動かず
渦巻き出す暗闇

意識 拡散し
存在感覚 失い

 ....
無音の夜
食卓を引き

白い骨壺
カタカタ鳴る

「寂しいのか」と尋ねると

無音の夜
ますます深く広がり

足許カタカタ鳴り響く白い骨壺
不意に亀裂走らせ粉々に

沈 ....
肉は常に壊れ物
魂は常に生もの
与えられて引き受けて
私の詩は魂から魂への捧げ物

さあさどうぞ召し上がれー大したものではありませんが

耐えて喜び踊って飛んで
生きて生きて天を見上げ ....
感覚から解放された意識は
記憶を遡行する時流に乗り
浮かび上がり沈み込み
内なる外 外なる内へと辿り着く

(貫入し 浸透し

響き木霊の和音渦巻く)

無数の巨大な星々輝き
私と ....
図書館の広々としたロビーの椅子に
ぼんやりと座っている僕の意識は遮断されたまま
透明に奥まっていく

ざわめく隣の喫茶エリアからの人々の話し声が
ロビーの高い丸天井に反響しながら
立ち昇っ ....
密着しては離れ離れ
離れ離れになっては
また密着する
足取り軽くまた重く
あるいは痙攣しながら

一人の魂と一人の魂が
向かい合い浸透し合い
グルーヴ、グルーヴ
<生命の連帯ウ ....
この夜、キオク
ヒビキの層成す
一斉に立ち上がり
遠く近く壁を造り
痕跡だけ残しては
逃れ消えていく
次から次へと

荒れ狂う情動の海の底

星々の明滅
溢れ流れる愛憎
鳴り止 ....
花が開いて
真っ赤な花弁、重ねて重ねて
艶やかに軽やかに
生命を謳歌する

<青藍の水流、

絶えることなく静かに

湧き続け沢となり

新たな時を刻み>

花が ....
太陽
姿消し
夜闇訪れ
遠さの感覚
深海の底穴へ
傷みを哀しみを
沈めて鎮めて静か
意識無限広がり始め
己失うことなく明晰に
何かに半ば浸透され
中で思考スル何か
交錯響き合う音 ....
ザッザ ザッザ
足音、響き
さ迷う人

その心中に
微動だにせず静か佇む
確かな凝視、
サヤを剥く

さ迷い人の惑乱を
さ迷い人の心魂を
裸にして、裸にして。
私が自らの星の爆発を捉えた瞬間
その全てを掌握し制御できたのなら
私という自我は
宇宙の神性に一歩近付き
この界とあの界との境を消滅させる
時間を生き始めるのだ

生|死
 の
光| ....
水平線を船がいく
柔らかな陽射しの中
キラキラ銀にキラキラ

水平線に船が沈む
虚脱したように傾き
ユラユラ揺れユラユラ

水平線に船が消えた
顕在化スル独りの己
乾いた浜辺に震え ....
緑が輝いている
木立の葉、群れて揺れ
光を透かし、風に舞い
緑が燦めき燃えている

辺り一面、辺り一面

何て懐かしいのだろう
まるで
異界に居るようだ
様々なリキセン走り
様々なオト鳴り
造形される界
螺旋に躍り
響きの内
輝き増し
意識明晰に
自愛執着捨て
生成消滅し新生
神聖な時の進展する

今も不断に在るモノ、新た育ちつつ ....
耐える
この二日続く激痛
脳髄抉られ掻き回され
それでも耐える
独り放逐され
孤立無援で

私というこの存在現実
与えた宇宙の神性
その未知の真意
知らずにして
死ねるものか
 ....
空間を埋める無数の像は
やがて枯れ腐り消え
虚空間に裏返る
躍動スル無数の透明な力線、争覇し合い混沌と交錯し

いつしか鳴り始めた銀の無限反響音
散乱しては凝集し
反復の内に一つの塊とな ....
小学生時
休み時間の校庭で
クラスメート達と遊んでいる最中
ふと空を見上げ

僕は目撃した、

覆い尽くしていた黒雲が割れ
空の青が裂け
燃える光の帯が
遊ぶ無数の生徒達を
ギラ ....
霧がかった雨の夜
去来した家庭
一晩にぎわい
静まり返る 覚醒

(擦過音だけが執拗に

頭の中 残響し続け)

捧げた愛は忘却され
見事狡猾巧妙に
裏切られた絆

8、9、 ....
巨大な光球の数数、
雪の原野真上に
収縮膨張繰り返しながら瞬き
立ち竦む少年を凝視し無言のコトバを送る

<忘れるな

我々がおまえの存在に

常に関与していることを>
 ....
昼に
明るい陽射しの許
像の立ち並ぶこの世界では
在るものはそれぞれに独立し在る

モノが、

夕に
斜光を浴び受けて
懐かしい余韻を響かせ始める時
在るもの全ては浸透し合い流動し ....
高くなる高くなる
青の天空 が
枯れようとしていた
魂の井戸底から
泉水を湧き上がらせる

己の内なる霊性
純粋な冷水に浸し
定められたその日まで
意志と、忍耐と、無私の認識で、
 ....
嵌まる
虚の時空
実感無き生
ふざけるな!
鉄槌を打ち込む
固い硬質なビート
過去の影を蹴散らせ
執拗な愛着や温もり
脳髄を垂直破壊し
虚脱の生に力を
内在する何か
を賦活せよ
 ....
澄み渡る青空に
赤々と色彩滴らせ
紐状花弁幾重にも湾曲結ばれ
彼岸花、輪を成し髭を反らし無言開く

いよいよ高まる青空に
透明に重なりいく女の声は 彼方も此方も自由に往き来する
彼岸を ....
川はあちこち
淀みをつくりつつ
流れ流れて大海に注ぐ

澱みは停滞、流れ止め
澱みは深く、流れ殺し
澱みは腐敗、流れの死

清流激流
流れの源頭
水は緑の苔群落に
プスプス湧 ....
一人のタマシイ
踊り廻る幻覚のなか
独り在ること 瞑目し

漂う秋の甘やかな香に
愛の繋がり失いながら
一年の時が過ぎたこと

両手のひら打ち合わせ
澄んだ響きの木霊
耳傾け区切り ....
葉脈一筋一筋の呼吸
陽光照らし
くっきり浮き出す緑に
生動スル循環は止まず

改めて懐かしく
見慣れた細部に
生きる力を貰う
傷みを耐え凝視集中
彷徨う森の静謐な午後

諦めては ....
私という息継ぐ存在
他者という息継ぐ存在
 ふとした縁で繋がり
  連動し始める
   この驚きよ

(四日前に 
突然の大動脈破裂で死んだあの人は、

俺の身代わり

生きて生 ....
捉えたぞ
アナタの姿を
流れいく雲間に
薄く濃く白く輝く
奔放に微笑み送り続け

爆発して
消尽し
捧げ
妖艶に
円を舞い

捉えたぞ
アナタの姿を
流れいく雲間に
破壊 ....
たけし(147)
タイトル カテゴリ Point 日付
ヨラさん自由詩10*15/11/22 17:20
墓石自由詩315/11/21 14:37
〈ある〉のエロスー新生する記憶自由詩2*15/11/19 19:34
夢現自由詩7*15/11/18 14:20
タマシイの肝自由詩3*15/11/15 15:54
遡行シ自由詩115/11/14 17:13
境界の意識自由詩4*15/11/4 16:21
ジガ自由詩5*15/10/20 16:47
キオク〇ヒビキ(改訂)自由詩415/10/15 20:38
青藍の水流自由詩3*15/10/12 21:23
内なる他者自由詩4*15/10/10 22:32
自我自由詩315/10/10 13:35
アストラル自由詩315/10/9 19:28
独りの光点自由詩2*15/10/8 20:16
午後の奇跡自由詩315/10/7 14:45
メタモルフォーゼ自由詩415/10/6 20:12
意志、石、意志自由詩7*15/10/1 19:03
現空間△虚空間自由詩415/9/29 19:13
エロティックな光景(改訂再録)自由詩515/9/27 21:05
突破自由詩315/9/26 15:53
天空爆発自由詩4*15/9/24 19:18
時の推移自由詩5*15/9/23 16:08
青の天空に自由詩415/9/22 18:27
クラーク自由詩3*15/9/20 18:14
物質と神秘・の隙間自由詩515/9/19 11:38
自由〇霊性自由詩415/9/17 19:33
受容〇秋の来て自由詩615/9/16 20:03
生きる自由詩615/9/15 18:23
神秘〇認識自由詩215/9/14 11:13
太陽の己自由詩415/9/12 17:37

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