時が暗みへと進み
私の心も眩み出す
すべてが剥き出しに
すべてが恐怖恐慌に

人は人との繋がりなしには生きられない
人は人との愛情なしには生きられない

すべてが裸になる夜
私の魂が ....
透明に輝く街並み
降りしきる雨空の許
嘘のように広がります

街路樹の緑艶やかに
用水路の水の流れは銀の透明
街道を走る車音すら響き澄む

私の右目はとっくに塞がり
捕捉可能な視野が ....
変わらず、
愛娘と手を繋いで歩いた
川沿いの遊歩道はあり
愛娘だけ不在となり
果てなく伸び行く

変わらず、
いずれ銀に光る川も遊歩道も消え
巨大な途方もなく巨大なチカラが
噴き上げ ....
あなたは
逝ってしまった、
三十年前の来月今日
永遠に
永遠に追いつけない
のは
だから解っている

けれど、

この願望は濃くなる
ばかり
この思いは想いは
オモイ

 ....
枝葉に付着した
無数の小さな丸い水滴      銀の透明
は、
照らしだす光に 光を通し輝く

光そのものは見えずに
只、
銀の透明響かせます

無垢なる人の魂に
雨は降り続け雨は降り
雨雨雨雨 降り続ける

雨が降り続き雨が降り
雨降り続けて秋深まる

雨雨雨雨 降り続けて
蝉の死骸は濡れ溶けて

濡れ腐る蝉の死骸は空
雨雨雨 只降り続ける ....
秋雨、降り続く夜
傘もささず
両手広げて
瞑目し歩いていたら

「君は独りで何をやっているんだ?」

巡廻中のおまわりさんに呼び止められ

「や、なんか情欲が芯部から噴き上げて身体が ....
そのとき
両脇に親が眠り
その真ん中に
自分が横たわっていた

三歳の僕は夜中突然目覚め
それから眠れなくなった

<今、両脇で死んだように眠っている親達がいなくなったら自分はこ ....
肉体は善と悪の戦場

剣交わり火花散る度

苦痛が激痛が肉を裂き

意識に鋭く反響し朦朧と
理性を散逸させていく

包丁を前頭葉に一突き

デキナイ理由は唯一つ

君と逢う約 ....
凍結した大地
彷徨する雄の白熊

雌の匂いを頼りに
年に一度の交尾求め

蒼白い氷壁の上
雌雄は獰猛に唸り

出逢い対峙スル
選択の余地はない

生き残って来た自然
彼らの ....
空いた穴
開いた穴は
茫漠と広がり広がり続け
秋雨に濡れ
崩れ落ち
瓦解を止めない黒土の縁

喪失の上塗りは
肉を蝕み
麻痺する魂
一人生の円環は閉じかけ
独りから独りへ

 ....
最後の最後は
己の身体の生命力
己の魂の忍耐力のみ

何故なら、
愛 ハ 自らの奥深くに
生きて在る のだから
二十代後半、夏の三千メートルの岩陵から墜ちた時のこと−

次から次に
岩にぶつかりながら
肉体の感覚は麻痺していく一方、
意識はより鮮明となっていく

宙を舞い墜ちながら次第、
次はあ ....
銅線で
脳神経を
キリキリと
縛り上げていく
のは快感だろうから
この夏の夜に画策する

までもなく
渦巻くハンマー音の波
ラバー壁に弾き返され
夜半過ぎに獰猛な咆哮
で復讐を開 ....
肉にめり込み
脳髄に沈み刻まれる
鋼のビート
反復も新たに
冬の鳥は踊り出す
声無き音響の時空を


可憐に哀しく我を忘れ
冷酷に愛しく飛び跳ね
自然に苦しく姿を消し


肉 ....
蝉がひっくり返り動かなくなっていた
マンションエレベータ前のコンクリート床の上で
僕は危うく踏みつけるところだった
何もこんな殺風景な所で死ななくても
僕はそう思いながら摘まみ上げようとした
 ....
動かない川の水
淡い陽光に照らされ
タールと銀の陰影混交
濃密に静止して
対岸の雑木林
そよとも揺れず
木々の隙間から
白い空間 奥まり覗く

凝視されている気配

確かにアカ ....
唇が口笛が造形する
音響銀河
銀のヒビキ
波紋広げ渦巻く渦巻き

疼く身体
降りしきる雨に
疲労し尽くしながら
既に放擲された己
絡みつく白腕払いのけ
欲望を
情熱を
衝動を ....
眼下の川では子供たちが裸ではしゃぎ

遠く茶褐色の岩峰が冷たい灰色の空を背景に連なっている

僕はゆらゆら揺れる色褪せた肌色の廃棄バスの屋根の上

何とかバランスを取りながら何度も落ちかけ ....
真夏は
巨大な安穏スクリーン
透明な被膜の内側を
ふわふわ微睡む
人、森、猫

唐突
道路に
空いた穴
その深淵は
弾け飛んだ信頼の重み

傾く生を朦朧と
夏の熱気に曝け出し ....
今日は左肩がやけに痛む
から、
まず左肩から刃で抉ろう
それからいつもの眼底痛だ
右目の下縁から
眼球を抉り出し
左目も同じく

それでなお意識が保持されていれば、

疼く脳髄を
 ....
夜陰に揺れ流れるこの光彩
煌めき煌めき
イラつく痛み
鎮め静か
魂の聖処
照らし底から
意識を広げて
幾多の欲望括弧に入れ

光の帯は五感越え、
透明な衣まというねる
     海だ
 荒れ狂い、渦巻き、
静まり返って包み込む
  青い蒼い碧い
  無限の広がりだ

私を呑み込んでくれ
  殺してくれ
  生かしてくれ

その波打つ柔軟な腹に ....
硬い硬い残響に
冬の孔雀舞う
優雅に羽広げ
雪原を辿り

遥か突き上げた独立峰は唐突に
曇天の灰色背景に
クリーム色に映える
頂柔らかな円みを帯び

孔雀はもう止めどもなく涙を溢れ ....
鶴が一本脚で立っている
この灼熱の炎天下に

その脚が折れるのは時間のもんだいだろう
翔べないからこのどぶ川に取り残され
その時を只待っている


思い付いたよう毛繕いをしながら
い ....
夜の蒼い錯綜を
独り孤絶し歩いていく

どす黒い血に染まった
裏切り者の屍の群れを踏みつけていく道か

総て無条件に抱き締める
真紅透明な血に貫かれた赦しの道か

いずれにせよ、
 ....
なんにもない
なんにもないこの界は
ただ白く白く輝いて
音を響かせ和んでいる

響く音はそのうちに
透き通った奥行き旋律
形造ってくっきりと
光の輪となりループする

あふれるあふ ....
何度飛び降りようとしただろう
日々続くこの原因不明の激痛に
その都度、何か引き戻す力が働き
こうして生きているこの己

一回目はただただ驚き
二回目は俄に怪しみ
三回目で了解した

 ....
夏の夜、
死者の眼は見開かれたまま
わたしを凝視し
私は、
その濡れた瞳を通して
異界の存在たちを
観ていた

内から内から

内から立ち現れる
それらの眼差し
はまた、
わ ....
光、響き輝く
内底から内底から
響き輝く、光
 創造され創造され
光、響き輝く
  広がって広がって
響き輝く光
   闇の領域、貫く


閉域を逸脱し狂い
魑魅魍魎跋扈跋扈、
 ....
たけし(147)
タイトル カテゴリ Point 日付
迷子自由詩3*15/9/11 18:33
静かな時流自由詩2*15/9/8 17:38
不変進化(改訂)自由詩315/9/6 16:18
カウントダウン/今日は俺の誕生日自由詩515/9/5 17:15
叡智自由詩715/9/3 4:01
雨は只自由詩815/9/1 4:35
雨中コミュニケーション自由詩415/8/29 22:02
ループする人生自由詩3*15/8/28 17:46
タ力本願自由詩315/8/27 19:57
原初他者恐怖自由詩415/8/26 22:45
推移自由詩315/8/26 13:44
ジ力本願自由詩515/8/25 17:12
ある死への過程の記録自由詩12*15/8/24 21:28
鉄の必然自由詩5*15/8/22 20:29
愛娘との訣別自由詩415/8/21 15:52
尊厳自由詩1115/8/19 14:59
反復される・光景夢自由詩6*15/8/18 18:33
内なる宇宙〇無私の意識自由詩6*15/8/17 20:33
被存無垢(改訂再録)自由詩815/8/16 12:48
凍える真夏自由詩715/8/14 19:12
自壊シュミレーショオン自由詩415/8/12 19:53
無私無底自由詩315/8/11 14:56
苦肉苦魂〇包容と放擲自由詩6*15/8/9 18:24
沈潜キセキ自由詩415/8/7 21:25
大ちゃん自由詩215/8/6 15:20
愛が足りない自由詩315/8/5 23:23
命脈生起自由詩6*15/8/2 16:40
苦転サヴァイバル自由詩6*15/8/1 17:36
新生〇アナタを通して自由詩615/7/31 16:28
闇と光/苦の深奥自由詩315/7/29 14:09

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