遠い遠い遠い造形
しなやかに湾曲しながら 沈んだ緑の空間を 静かに静かに生き生きと 近づいて来る近づいて来る

呼ばれ聳える一つの像

(記憶の堆積を貫いて、

常に不断に潜むモノ)
 ....
暗闇迫り
バタフライ飛び回る
紫と黄の鱗粉を撒き散らし
なんて美しいのだろう
どうして誰も気付かないのだろう

誰も居ないからだ
衣を剥がされ
さ迷う誰も

喧騒の街と悲鳴の肉
 ....
心が火照っているうちは
心が急いているうちは
詩は生まれないよ

魂がズキンと静かに脈打った時
詩の言葉は落ちてくる
 宇宙を舞う詩の言葉が落ちて来るんだ

興奮は不安と恐怖の裏返し
 ....
海が
光の海が
 広がる狭まる
  明るみ眩んで
  暗まり遠退き
 揺らぎ揺らいで
静まる感覚
奥まる意識


秘かな降臨
 気づきの一瞬
  凝視の息切れ
   いつもの ....
む おん
移動していくモノの影、

独り在る茫漠の床で

眠りの底から掻き分け掻き分け

異界の異様な感触を

意識の触手、体に刻む


ム オン
夜陰にひっそり回帰し。
どんなに惨めな境遇にあっても
どんなに酷い苦しみに襲われていても

光の感覚が
懐かしい思い出のように
余韻を響かせる時、

魂は生き生きした理念に満たされ
霊の光を神の温もりを体験す ....
無風に花瓶、
押し倒れ
転がる転がる
少女の手許

受け止める幼手
花瓶は砕け
甲高い笑い声
さも当然に

さも当然に、
笑い声響く度
花瓶は完璧に粉々に
亀裂走っていく円卓 ....
どんな肉痛でも
どんなに抉られても
どんな裏切りでも
どんなに孤立しても
俺は息継ぎ息継ぎ生き続ける

肉の内なる霊性と
肉の外なる霊性が
出逢いスパークし
不可視響く 深い光の陰影 ....
見る、聴く、嗅ぐ、
触わる、味わう
五感に現れる世界
物質の界
人の囚われ執着スル
欲望の界

光る音、浮き立つ輪郭
震え透明に輝き響く時
五感の界はそのままに
欲望だけが浄化され ....
森の木漏れ日、揺れ
光の斑点また斑点 
それぞれの陰影を穿ち浮き上がり
あちこち異様に懐かしく
輝いている
響いている
感覚、奥まり次第に消え
光あるのは私の内
響き
残響し
木霊 ....
冷え切った指で太陽の熱を辿る
熱風が光と青の充満を掻き回している
柔らかな白肌は汗に滲んで
季節の変遷は雨上がりの翌日告知され
喘ぐ女に病苦を覆い被せる

爆発し続ける太陽は宇宙の透明を発 ....
透明な水
うかぶ黒い瞳

黒い瞳に煌めく無垢
感覚に残響し
感覚を越え
魂の核に食い入る
神聖と神聖が呼応し
浸透し合いながら輝き

やがて、

あちこち広がり始めていた闇の染 ....
照り返す緑、動かない
向こうの水色の家、
動かない


<ねぇ、もう少し静かにしてくれないかな>

背後のお喋りに僕は言う

<どうしてそんなに喋ってばかりいるんだ ....
熱気動かず
もんわりした空気
掻き分け進むこの日、
個々人の好悪に関係なく
不断にその純度を上げ加速する
熱の光球よ、
この神聖なる存在よ

光の感覚に深い余韻を響かせつつ
苦痛苦悶 ....
薄暗い部屋の奥に、
くすんだ肌色の布が掛けられた祭壇が設置され
(段の上には、
大小無数の古びた細長い金属製の小物類が重ね置かれている)
そのすぐ向こうの仕切り障子窓は、
両端がわずかにあけ ....
太陽が西の地平に傾き
 雲の切れ間から橙の光の一筋を放つとき
 それはわたしの心を
深い余韻を以て響き照らす

わたしの魂は
追いかけても追いかけても届かない懐かしさと憧れに溢れ震え
永 ....
お経が唱え続けられている
畳の広間に敷き詰められた純白の布団に寝ている人達
は当然皆、死んでいる

お経が唱え続けられている
畳の広間に敷き詰められた純白の布団に起きている私
はしかし独り ....
またしても発光した
女の白い肢体が
光の凝集、
散開しながら
うねり震えフルフルフル
神々しく発光し続け

肉は物質、物質は光の



そしてそして、
光それじたいは
フカシ ....
海が広がっている
どこまでも
広がっている

ゆっくりと
波立ちながら
幾つもの筋を刻み
奥まっていくその生動

水平線に凝縮する濃紺を
雨空の灰白に際立たせ
のたりのったり
 ....
太陽が
内底から
燃え輝いて
昇って来る夜
私のタマシイは
光に充たされ切り
自由に飛翔しながら
内と外の境を溶解する

肉身の限定を断ち切り
吹き曝しの荒ら家に
青い水溜まり、
懐中時計が沈み
造形を絶えず変化させる窪みの像、
線形時間の詰む停滞を切断し切断し
崩れ開いた天井から降り込む雨に濡れ光りながら
水と水が打ち合い鳴らす ....
わたしの苦しみは
わたしの苦しみ
あなたには体験できない

あなたの苦しみは
あなたの苦しみ
わたしには体験できない

この世界の美しさは
この世界という美しさ
わたし達は体験でき ....
引いては寄せる
寄せては引く
死んでは生きる
生きては死ぬ
  ■■■
産まれて生きて
事象を体験し
引いては寄せる
寄せては引く

響いては消える
消えては響く
繋がり切れる ....
森を歩くと静かになる
−緑に包まれ落ち着いて
静かになると森を歩く
−落ち着き緑に包まれて

森を進むと暗くなる
−緑に覆われざわめいて
暗くなると森を進む
−ざわめき緑に覆われて
 ....
肉痛に耐えて耐えて
喚きのた打ち
魂の刻んだ運命を実感し瞑目
己、受け容れる

愛する者の遠去かり
虚脱気力萎え
この孤立に
独り在る己呑まれ混沌
耐え得るか?いつまで


さ ....
憎悪と欲望渦巻くこの界で
残された己の生、
あの善なる黄金に輝く頂きへの意志
育み保つ。
黒い森包む静謐
包む深淵に踏み沈み
朦朧と憧れ辿る境の途

溶け消え逝く恍惚迷妄、
抑え抑え。
たけし(147)
タイトル カテゴリ Point 日付
帰郷自由詩415/7/27 14:03
ひざまずく麓に自由詩515/7/26 19:29
詩が生まれるまで自由詩6*15/7/25 11:06
神-秘の臨界自由詩815/7/22 22:25
無底回帰自由詩315/7/21 3:24
魂の体験自由詩315/7/20 16:18
必然自由詩515/7/19 16:17
れーぞんでーとる自由詩4*15/7/18 16:26
清め透明自由詩3*15/7/16 13:43
点灯自由詩4*15/7/15 21:19
獣の夏自由詩315/7/14 18:24
夜中の残響自由詩315/7/13 4:44
チャペル喫茶自由詩215/7/11 14:06
太陽自由詩115/7/10 21:23
境界域自由詩1*15/7/9 14:48
残光自由詩515/7/6 13:20
解離自由詩215/7/5 21:03
元基再認自由詩215/7/3 20:35
最初の海自由詩4*15/7/2 13:21
内なる豊饒自由詩215/6/30 21:30
覚醒自由詩315/6/27 21:27
生きて在ること自由詩6*15/6/26 13:42
反復変化自由詩215/6/25 14:11
律動遡行自由詩2*15/6/23 13:38
試練自由詩215/6/22 14:35
表明自由詩115/6/22 10:33
均衡自由詩2*15/6/21 19:59

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