眠りにつくのが怖い
また目覚めたいのか
もう目覚めたくないのか
本当は分からないけれど

笑いあうと寂しい
笑顔が 声が
消えてゆく瞬間が
必ずそこにはあるから

出会えば切な ....
はらはらと
時雨る皐月の
けしなるは
うきわれぞ泣く
情けにやあらむ

あやにくや
さうなき人の
情けなき
果つれば果てぬ
袖ぞ干ざらん




五月だというのに時雨 ....
不気味な月のすまし顔が
何とも憎らしい
汚らしく黒ずんだ空は
それが闇だなんて
都合よく解釈されたがる

ハートは煮えたぎってるわ
赤くて熱いの
ねえ早くあなたが握ってよ
少しで ....
瞼色
透ける赤色
朝の色

焦らす息
滲む汗さえ
触れる肌

行く背中
夕さりつ方
僕は見る

凍みる指
白く吐き出す
咳と静けさ

さらさらと
時雨る小夜から
 ....
雨が降る
わたしを濡らす

灰色のせかいに散らばる
にじんだブルー
雨の粒が落ちれば
葉先がゆかいに弾んで
歪んだ鏡の中でわたしは
へたくそに笑った

ふわり、頬をなでる風
 ....
彼のことは好きだけれど
彼女のことは嫌いなの

彼には有りったけの優しさ
彼女には有りったけの悪意
平等にあげましょう

与えるものの
大きさは同じなのです
ただ少しだけ
種類 ....
彼の生きた過去
僕が生きる現在
危ういリレーは
まだ続いている

僕が生きる現在
君の生きる未来
危ういリレーは
また続いてゆく

消えても 消えても
生まれて 生まれて
 ....
車窓を流れる景色を
ぼくはだらしなく
ぽかんと口をあけたまま見ていた

「あれが、ベガ」
「あれが、アルタイル」

向かいのおじいさんが
皺くちゃの指で硝子をつつく
どれがどれな ....
吐き出せば言葉になる

何度も舌の上で転がせば
溶けてなくなってくれるような気がしたのだけれど
ただ焦がれるばかりだった


私はあなたの背中しか見ないよ
ああ でも
揺らい ....
白い腕を引きずる夜
千切れた脚が泳ぐ

ゆっくりと輪郭を消して
ゼロを感じたなら
胸の静寂
安堵にも似た虚無感

瞼裏には深淵
声は風を掠るだけ

私、さよならを届けたかった ....
排気ガスの所為でしょうか
近頃、妙に息苦しくって
息を止めたくなるのです


排気ガスの所為でしょうね
近頃、妙に生き苦しくって
生を止めたくなるのです
紫陽花

夏散らす 指を染めるは花の青 後ろ姿に残すまぼろし






白い朝 洗面台を伝う水 ブラックホールでさようなら




時雨

安定を保つだけ 唯そ ....
私は狂った 狂った
そうだ 狂った

私は狂ってしまった
狂った 狂った


もう何も見はしない
もう何も聞きはしない
もう何も見えないし
もう何も聞こえない


私は狂 ....
私は、彼を許す。
彼は、私を拒む。


彼女は、私を許す。
私は、彼女を拒む。
あまいゆめ
にがいうつつ

あおいとり
くろいねこ

うえはてんごく
したはじごく

あかないどあ
ただのかべ

とおくのしんせき
となりのたにん




ほん ....
どこで失くしたんだろう、
僕の存在証明書。

曖昧さではぐらかしたせいなのか、
いまいち実体が掴めないんだよ。


もし明日僕が死ぬなら、
僕の中の僕まできっちり死んでしまうだろう ....
惰性モノクローム
白黒なんて時代遅れだろ?


教室なんて飛び出してしまえよ
革靴なんか脱ぎ捨ててしまえよ


空に手を突き出せ
そして、塗りたくれ

指が絡まるくらいに
そうだ、塗りたくれ

掻 ....
圧迫 閉塞 窒息

肺をもがれたみたいで
息が出来なくって




縋るように窓へ駆け寄り
愕然とする

そこにも また
目の醒める様な拒絶があった
黒板を滑るはチョーク
指の跡


伸ばす手に
掴むは色か
空蝉か


春を待ち
春過ぎゆけば
春を待つ


ビニールを
叩くは雨の気まぐれ


つまはじく
懐 ....
最後はいつも疑問形。

「何が好きなの?」
「何が嫌いなの?」

途切れるのが怖いから、
ケーキをちびちび食べる子供の様に、
話題を小出しにして。


馬鹿みたい。
0を ....
朝。
春のさえずりに、
青い欲望が目を覚ます。
風に誘われるまま、
ベッドから這い出して。

左足にスニーカー。
右耳にイヤホン。
3分足らずのポップ・ソングが僕を急かす。
「分かっ ....
沈黙の朝に雪が降る
花も鳥も凍ってしまって
吐息だけが揺らめく

窓ガラスを辿ってメッセージを遺してゆくから
どうか気付いてくれないか



(ねぇ。君はまだ眠ってるの?)
 ....
ひとりぼっちの叫びは
雑音に埋もれて
私は群衆の真ん中で
ただ 立ち尽くすだけ


ホームに溢れるエキストラ
誰も知らない
私は 彼を
彼は 彼女を
彼女は 私を
誰も知らず ....
(1、2、3…)



空は墜落する もう手遅れ
聞こえない 聞きはしない
羊は沈黙する
終末を知っているから



100まで数えたなら
さよならを教えて

全て捨てて  ....
コンクリートは固い。

雨は柔い。

歌声は弱い。

肉体は優しい。


地球儀は淋しくて、

ビニール傘は脆い。







君は冷たい。

君は ....
嗚呼 何て 青い空
嗚呼 何て 青い空


私は空に焦がれる


すがすがしく
爽やかな あの、空


手を伸ばしても
一向に届かないのだ

だからこそ


 ....
僕の肩の左側をひゅうひゅうと擦る
そいつに名前はない
けれど風は流れる


キャンパスにぶちまけられたような青の中に
風はある

水に溶いたような風の中に
青はある


 ....
ほら
あのドラマとか
あの映画みたいに

人が涙するような話じゃなくって良いから

エンディングには
笑顔の君と僕がいる



そんな物語がいい
その夜

私は、私を

不幸せだと思いました











死にたい、と

思ったその瞬間に

あなた達の顔が浮かんで



 ....
どこ どこ どこ

あの子がいない

どこ どこ どこ




まぁまぁそんな
慌てなさんな

プディングでもお食べなさい



あぁ旨かった
そうだあの ....
青井とり(61)
タイトル カテゴリ Point 日付
おやすみなさい自由詩211/3/31 1:22
わずらひて短歌111/2/19 19:50
夜はこれが最後でいい自由詩011/2/2 22:29
感傷と欲望川柳211/1/31 21:31
自由詩111/1/31 21:21
愛憎パラドックス自由詩210/10/11 21:39
循環世界自由詩110/10/11 19:20
銀河鉄道自由詩210/9/18 20:21
金魚自由詩210/9/18 19:49
終着とゼロ自由詩1+10/9/14 21:51
大気汚染自由詩310/8/24 2:41
淡色物自由詩210/8/23 15:49
狂う。自由詩310/7/26 22:12
捩れる。自由詩210/7/26 21:50
うらおもて みぎひだり自由詩110/4/4 10:54
証明写真自由詩210/4/2 23:36
惰性モノクローム携帯写真+ ...210/3/29 18:37
ニヒル・グレー携帯写真+ ...310/3/26 16:18
曖昧なるもの俳句110/3/25 21:19
唯有引力自由詩210/3/25 20:35
さよならブルース自由詩010/3/25 1:33
雪の降る朝に自由詩210/2/18 9:36
孤独な群衆自由詩310/2/17 23:24
さよならを教えて自由詩110/2/17 10:21
骨は白い。自由詩109/6/8 20:07
ブルー イン ブルー自由詩109/3/28 10:29
自由詩209/3/9 22:17
ハッピー・エンド自由詩109/3/9 12:40
幸か不幸か自由詩209/3/8 20:49
おひとついかがでしょうか自由詩109/3/8 9:54

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