寝息の届くほどのところの あなたへ
わたしの お耳は旅に出た まま 帰らない
伝えたいことがあるけれど
それさえも 届 かない

だれも どこも いまも
それほどに変わった様子は無い ....
遠く見えていたはずの あれは
きみの思い
いつも 通り過ぎてゆく 雲のようだね
灯りをともすように 生まれ
それぞれに 与えられた

喜びと 悲しみを
走るように歩くように縫うように

僕らは 生きてゆく それ

だった
このかた ふわり

ふわり

ほかっておいてもいいのにね


あのかた しゃらら

しゃら ら ら

ささやいてゆくので

ふわり
みずたまな くりりん まんまるね ふるるん はじけてみたのは
わたしの中の あなただった
どこへもゆける ぷりずむの 軌跡 のこして
思い出は語り部
小さくなった夕の背で眠りについた
子守唄を
遠い眠りに就いていた きみを起こしてしまったような
今日が なんだか 明日を待つより こんなにも 愛しいなんて
見上げても 見下ろしても
曇り空のむこう あおい あおい たまり
切れ切れになって揺らいだ想い出を抱きしめて小さくなった
今日の日は もう 帰らない
想う気持ちを 何処かへ 忘れてきたから
小雪
憧れていた
空を咲かせて居りました
敷き詰めていたので 海にも似たり
ほろほろ しょっぱい
夕暮れの街へ帰る人は嬉しそう
オレンジ空の向こうで待っている あの人に
逢いに行くのだそうです
消えてゆく
思い出のように 陽は落ちて あかく あかくそまってゆく地平線は
ちいさく ちいさくなってゆく
しらしらと 明けの天の原 家々は行くように浮かんでいた
まぼろしの城跡 君を攫って
行きたかった それだけのことでした
稜線を背にして風は下りてくるので
もしかしたら 空を飛べるのではないかと お日さまに相談をしてみました
雲は優しい羽根を残して行ってくださるのですけど
丸くなって眠る午後
お日さまもお隠れになられ ことさらに丸くなって
気持ち おいてけぼりの ぽつり
みち足りないから 優しくて 儚くて
大きな心を保てないから 半分
泣きながらも あなたの一番近くに居たいって 思う
月の上るころ帰る人の忙しな 夕暮れは
ぼんやり
痛む人を 背にして
うつり音色へ かたむくこくび
ゆうらり ゆうらり のんきな午後だよ
だあれかさんも だれかさん と
遅い空に浮かぶ お月さまは おぼろ
ちりぢりの瞬きに戸惑いを覚えられましたのか
ぎこちなく上る
巡りあわせ 人と 人は
縫うように 生きて
ゆく宛てを描きながら 暮れながら
語りながら 夜も更けて
欹てて眠る人も
宿の明かりと 消ゆる人
晴れ渡った あの空 だったかしら?
それとも 父が抱き上げてくれたあの空だったかしら?
母の 背中のあの空だったかしら?
おばあちゃんと見上げた夕焼けの空だったかしら?
悲しくて目覚めたら夜だ ....
巡りあわせの歯車の
ひとつ欠けてしまった噛みあわせ
それでも
偶然は何事もなかったかのように過ぎて行くので
わたくしは あんぐりと みていました

あの方の書き残した言葉が挟まったまま
 ....
左の掌から
零れる落ちる砂の さらさらと さらさらは

右の掌へ
落ちる さらさらと さらさらを

左の掌は
待っている淋しさの
あとかた
その朝 北の窓辺のカーテンは ゆっくりと
大きな呼吸した

潮の香りは
「訪ねよ さすれば 息つく夜を捧げよう」
鳴く鳥に委ねた

わたしは
一日中 呼吸していた

呼吸する潮の香 ....
見上げることに疲れた日には
雨上がりの空
足もとに見ています。
空だって泣きたくなる日
いっぱいあって
大きな駄々をこねるのですね。
親父さん
静かに流れる 時に身を任せ
風に揺れる ひなげしのように うたう
ひととき

背高のっぽの葉っぱの向こうに きこえる
はみんぐ

ま〜るくなって
日向ぼっこしてる きみの
となり ....
稜線の上は曇りの空
お月さまの赤ら顔
うつわに揺らぐ天の原をのぞむ

降らせて
賜う 夜空の星よ

降らせて
たもう 落ちてゆく
雨にもにせて
わたしの心の片隅で 受け入れられない人がいると
まるで それは 鏡のように わたしの前に現れて わたしを戒める

向かい合わなければいけない 空間の 息が詰まりそうな時間
見せないのではな ....
そちらの梅雨時は想像でしかありませんけど 辛そうですね。
こちらは蝦夷梅雨かもしれない雨続き
雨枯れのお花を見つけては哀しくなっております。
詩のせいでしょうかと.。
そんなことにまで想いを ....
待ちわびて
想い 雨に流して
流されて
願い 草木の花となり
春ねんねん
花の 儚くも貴き
いのち
かな
ひより(170)
タイトル カテゴリ Point 日付
近くって遠い未詩・独白5*07/6/16 7:01
ごらん自由詩8*07/6/14 7:40
いのちは自由詩5*07/5/26 14:28
おもえば自由詩3*07/5/10 7:07
わたしの中の あなたへ自由詩15*07/2/18 3:52
背中の曲がった おばあさまの自由詩3*07/2/16 10:34
おやすみの 午後は自由詩3*07/2/13 20:04
抱きしめて あおい自由詩6*07/2/12 19:34
誰よりも って自由詩5*07/2/12 0:07
いつのまにか自由詩5*07/2/11 6:42
自転車に乗って自由詩8*07/2/10 6:00
淋しいのかもしれない自由詩2*07/2/8 20:51
雲海の家々自由詩3*07/2/6 23:25
風に乗って自由詩5*07/2/6 7:34
一枚の葉の下で自由詩6*07/2/5 4:25
それくらいに尊い人へ自由詩2*07/2/1 19:21
雲かすみ自由詩1*07/1/31 19:36
誰かさん と自由詩2*07/1/31 7:11
今宵 お月さまは自由詩3*07/1/30 7:36
一夜未詩・独白6*06/10/29 7:01
はじめての空の記憶未詩・独白5*06/9/9 16:54
あ〜ぶらかたぶら自由詩7*06/9/9 11:43
サジョウノロウカク(残跡)自由詩2*06/9/3 4:04
ばんかのはごろも自由詩10*06/8/15 8:02
おとうさん自由詩4*06/7/19 7:07
おやすみ自由詩5*06/7/16 8:15
この夏のよの自由詩7*06/7/12 10:06
愛してる自由詩6*06/6/29 6:04
わたしへの手紙未詩・独白2*06/6/25 8:02
いのち自由詩6*06/6/10 19:25

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