神田神保町にある定食屋のメインはカレーライス
それが次第に香辛料が手に入らなくなって、
 人々はその度唐辛子を増やしていた
あまりの辛さにある者は内蔵を壊し
またある者は舌を焼かれて
 ....
双子は、ふとし、ひろしという名前だった
冬は人を太くするための、夏は人を広くするための季節なのか
「いかにも」と長老は言った
その手紙はどこまではめくっていいものなのか
花は空を信じて、まるで ....
図書館前には広い畑があって
春は菜の花がほころび
夏はひまわりが空を見上げ
秋はコスモスが風に揺れた

ある秋の日のことコスモス畑に
大きなクワガタの彫刻が置かれた
こどもたちは競って彫 ....
○「生きている讃歌」
生きている生きている
今日も生きている
明日はわからないが
生きている生きている
腰が痛い
肩が痛い
膝が痛いといいながら
生きている生きている
薬飲みながら
 ....
 今でも時たま
 わたしを誘いに来るお月さま
 凍てつきはじめた冬空で
 消えいるような音符を奏でます

 かつて紅い原野から湧いた
 孤独なアンサンブル
 じぶんの柔らかかった下腹部か ....
 

しゃぼん玉、飛んだ
空まで、飛んだ
空まで、飛んで
みえなく、なった

ガラスの、カラス
月まで、行った
月まで、行って
帰って、来ない

チクタク、時計
時間 ....
幸福の纏わりついた夜の衣を脱ぐ
ジャージにウィンドブレーカーを羽織り、
フリースの手袋をし、小さなライトを握る
外へ出ると冷気が両頬をビンタした

星空の朝は、町中の窓がまだ眠っている
信 ....
忘れてしまった砂浜の
波打ち際に{ルビ踞=うずくま}り
要らなくなった古地図を
寄せ来る波に流します

月の鏡に照らされて
寒さの夜に肩を抱き
独り寂しく朝を待ち
失くした夢を探します ....
僕には故郷が無いのだ
前を向いて立つ 歩兵だ
目には雪の世界が広がり
背中には雪だけがある


僕のいなくなった世界には
どんな時が流れるのだ でも
電車はドアを開き 人は踏み出し
 ....
あなたはただいちばんに愛されたかっただけ
それがかなわなかったから
哀しくて哀しくて、堕ちてしまった

ルシファーは
天使の中で、誰よりも美しく有能で
“神”の一番の側近だった
それがと ....
炒り胡麻と鷹の爪がなかったので
散歩がてら
ふらっと買い物に出た

午後の日射し
良く晴れてる青空だ
それでも風が冷たいのは
冬へ向かっているのだろう

のんびり歩いて
カラオケス ....
割れた鏡の破片を踏みつけた朝、床中に広がる、真赤な俺の血液、足首をきつく縛って、軟膏を塗り込む、幸い破片は表面に浅く残っていただけだった、鋭い痛み、何をするにも億劫、特別な予定も無いのでその日はじ .... 小さな赤い火が仄かに燃えている囲炉裏の暖かな炎よ
皆笑顔で囲む夕べ
画家の描く絵のように時は止まったよう
笑顔向ける家族の穏やかで優しい団欒
慎ましやかに流れる家族だけの時間
枯芙蓉リストカットの血を啜る

裸木に打ち付けられて息絶える

美少女と銀杏落葉を踏みしめる

襟足に紅葉舞い散る美人妻
 無害なことばかり話す有害な人
 舌先から 論理が涎のように垂れて
 皺くちゃのスーツに染みをつくる

 キミに足りないのは嫉妬心だよ
 そう言われた 丸ノ内線の車内で
 他人か知り合 ....
例えば誰にも振り返られなくても
一粒しかない命を投げ出すことは出来ますか
妻子に捧げるのならあり得るでしょう
交差点ですれ違った人に大切な命を差し出すのは
そう簡単にできることではありません
 ....
眠れぬ夜にやって来る
鬼と化した魂の行進
お前もかと
鬼に胸をを突かれ寝たふりをする

布団を出ちゃいけないよ
魂を連れていかれるよ

鬼たちは楽しそう
騙されちゃいけないよ

 ....
仕方ない星人に囲まれて、仕方ない 仕方ない
仕方なく、この星に放り込まれたことを知り じゃあ、仕方ない
欲しい好きやりたいに出会って
そのために他のことは、仕方ない
大事大切尊敬するべきものに ....
 ジィっと合掌して目蓋を閉じていることが多くなった。微笑みを浮かべてずっと静かにしている。血圧が低くなってゆく。心拍数は最低で59回。手首につけた血圧計にあたまを軽く乗せてから一気に脱力するの .... 空無の暗闇の果てに 
火花放つ鱗光
厳粛な瞬間の開け
別次元の響きに至る

とても遠く唸り鳴っていた声
今の此処に鮮明に聴こえ入り
意味無き意味超えた歓び充ちて
内なる雷鳴轟きのずんと ....
(番外編41―23―3―2)兼好は、残念ながら

夏と冬の自然観を欠落させている
「もののあわれは秋こそまされ」
「こころも浮き立つものは、春の気色(けしき)」
ほか、

三大随筆に食事 ....
朝起きてカーテンを開けると
電線にわたしがいる

鳥の姿をしているが
見間違うわけはない

数十年かけて探し回って
こういうかたちで出会うとは

じっとこちらを見ているが
とくに興 ....
まっ青に晴れた空の下
うなりをあげた風と共に
ちょっと前の未来からやってきた
小さな落下傘部隊が
地上に舞い降りてくるけど
今しか見えないにんげんには見えていないらしい
彼らは透明の弾を連 ....
心のなかに
空っぽの部屋がある
空っぽにしてある
なにかなくしたわけではなくて

空っぽの部屋は空っぽだから
タンスもない本棚もない
ラグも敷いてないし椅子もない
ポスターもカレンダー ....
離婚。

それはいちばん容易い手段
私もあなたもラクになるでしょう

“妻”の座にプライドもあった
執着もあった
意地にもなってた

だけど
それでいいの?
と問われた時に
ど ....
何が自分にとって悪いのかわからないです、と言った、何が起こるのかわからないから、物事が起こってから対処するしかないんです、とも。カウンセラーは、少し考えて、あなたの中で何が起こっているのかを検証す .... いつの頃からかお風呂に
クジラが住みついている
巨大な体を丸めて
浴槽に収まっている
餌は何処かでとってくるようで
元気そうにくるくる回りながら
水浴びをしたりする
種類を調べよ ....
枯葉の落ちた道は
思うことも特に無く 存在する
時間の積み重なった事実に
今日も川が光っていた


僕はある歌手の公演を見た 
少し寒い日だった
友人と帰りがけに 少し
会って 感想 ....
誕生石はトパーズ

子供の頃は
冴えない石だなぁ…と思い
嫌だった

そんな私が
トパーズを見直したのは
ブルートパーズが現れたから

なんて綺麗なんだろう
トパーズも悪くないと ....
喉元にナイフ押し当て憂国忌

三島忌にアメリカ兵を斬首する

懐に爆弾隠し憂国忌

初時雨髪の雫を口で吸う

朝冷えに少女の肩を抱き寄せる

憂国忌バーガーショップに立て籠もる
 ....
文書リスト
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
昭和のカレーライスアラガイs自由詩8*24/11/26 14:10
双子ダニケ自由詩024/11/26 13:21
図書館前の花畑【きょうのソネット】佐々宝砂自由詩324/11/26 12:04
独り言11.26ホカチャン自由詩3*24/11/26 11:37
女の湾リリー自由詩5*24/11/26 10:15
しゃぼん玉のうた秋葉竹自由詩124/11/26 7:19
冬の目覚めatsuch...自由詩13*24/11/26 6:52
朝の歌レタス自由詩6*24/11/26 6:22
平和の戦い番田 自由詩1+24/11/26 1:54
ルシファーりつ自由詩2*24/11/26 0:12
買い物ワルツ自由詩3*24/11/25 22:26
パーフェクト・ワールドはなにもかも未定ホロウ・シカ...自由詩124/11/25 22:05
団欒栗栖真理亜自由詩324/11/25 20:44
愛の句集花形新次俳句124/11/25 20:31
涎(2024.10.31)草野春心自由詩324/11/25 20:22
殉愛レタス自由詩6*24/11/25 20:01
百鬼夜行自由詩4*24/11/25 19:00
イミナシ草鏡文志自由詩3*24/11/25 18:25
蜂雀の一生天使るび(静...自由詩3*24/11/25 18:22
到来する時の間にひだかたけし自由詩224/11/25 18:19
(531―23―3―2)野施行千代に八千代に水恋鳥魚夫散文(批評 ...124/11/25 14:44
にせものやまうちあつ...自由詩224/11/25 14:01
フリスビーそらの珊瑚自由詩8*24/11/25 13:58
空っぽの部屋【きょうのソネット】佐々宝砂自由詩724/11/25 12:02
本能りつ自由詩2*24/11/25 11:41
メモはるな散文(批評 ...124/11/25 9:21
水平線たもつ自由詩424/11/25 7:17
冬の入口番田 自由詩024/11/25 1:55
ブルートパーズ─永久の青─りつ自由詩5*24/11/25 0:10
憂国句集花形新次俳句324/11/24 23:02

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