冬の凍空
水晶の塊となり
浮かんでいる
難破した砕氷船が沈んで
空のクレヴァスに紡がれる
大きな心の屈曲を抱え
帰港すべき場所を探す

空のクレヴァス突き抜け
漆黒の宇宙を見出すとき ....
○「リハビリ」

体をやられると
心もやられる
いくらまわりが
「リハビリがんばれ!」といっても
本人が「何くそ!」と思わなければ
ダメである
友人たちをみてそう思う

○「ユーチ ....
踊っている
{ルビ歪=いびつ}な星の上で
バランスをとりながら
踊っている
踊っていないと
この星からこぼれ落ちるから
どこなのかわからないどこかへと


この星は歪でなかったとい ....
 

些細な思い出に別れを告げて何かをはじめるときは吉
 
君の残した傷を眺める
開いて中を覗くと
夏の青空が見え
羽搏いてくかもめの群れ
君は海が好きだったね
独りごとで笑った

痛みがまだきちんと
機能していること
それ以外の方法で
君 ....
今日は見ていた気がする
曇りガラスに沈む夕日を
目で そして その 肌で
手に掴みとるものもなく
どんな 自分を ベンチに
想像していたというのだろう
部屋の隅で 一人で
まどろむ君のてのひらに
ワイン色のガーネットの大粒をそっと転がした

ぼくたちの明日はどうなるのか占う

危うい…

ぼくたちの関係はとても微妙で
紙一枚でやっと繋がっている

君 ....
攣する犬の眼球を聳える鉄塔の天辺に据え
脳殻を浸す白濁した満月の体液を攪拌し撒布せよ

砂漠の痘痕に播種された柔かい狂気の核が芽吹く頃
蟒蛇のかたちで生き餌を喰らい、嬰児の眸へ灌ぐ毒の苦味が
 ....
僕の右肩へ憩う鴉が
君の憂鬱を啄む宵にのぼる満月
卵殻は肉體の成熟だけを迎え腿を伝う経血と
なお幼い儘の世界を眺望する君の病室に山積し
癲狂院の広場に谺するクランケの聲に扉は披く

「よう ....
{ルビ母=maria}を犯す朝
{ルビ恐るべき子供達=les enfants terribles}

解剖されたquantumを{ルビ贄=victim}とし
おれは{ルビ詩人=nero}である ....
 時が過ぎる音がする

皆もう薄々と気が付いてる

街路樹を光らすだけじゃ

自分たちの涙を止められないこと

 それはゆっくりと流れる河の音

傷口に群がるハエさえ追い払えないで ....
たとえば洋服を買いに行って
最初に目がいく色ってあるでしょ?
私の場合は緑色ね


逆に まったく目がいかないどころか
手に取ることすらない色もあるでしょ?


時々、ふっと思うの
 ....
開け放った窓からやって来るものは
鳥と呼ぶことにしている

さよなら、さよなら、と鳴きながら帰ってくる
部屋にあった雑貨をかき集め
巣を作り卵をあたためている

何か孵るんですか、と私は ....
 
ひとりで飲み屋に入る今日の幸せが
奴さんだったりトマトさんだったり
糠漬け様だったり
 
  
 
ラビのパンの話を覚えている
僕もポケットに
ときどきにぎっている気持ちがある ....
うっすら片手から放った蝶の
宙に舞う
軽やかな息を継ぎ銀箔の輝き

陽光浴び

ささやか咲き誇る路傍の草花
から草花へ
蝶の軌跡 柔ら鋭く速やかに

 〈ありがとう〉

言ノ葉 ....
はじまりのおしまいのはじまりのおしまいのは(じ)まりのゆくえ、わかりませんとか云わないで

ゆくえ稜線のかなたまで染まってゆく、葉緑体のベンゼン環おしまいのは(じ)まりへ

まりみたいな月はど ....
のっしのっし
あくまで青い
世界を歩く
大気に拡散し
冷気に凝集し

接吻する
あなた

なんにもない
なんでもない
もはやただ
のっしのっし
あくまであおい
せかいをある ....
空気が
しびれて
蒼く透けた色を
している
夕方の私と
冬の暖をとるのが
嬉しいのと
夏の涼をとるのが
心地好いのと
それぞれのいい顔



ほられた
さといもを
干している
お日さまの
やさしさ
○「政治家スキャンダル」
失敗するのは
「金と女」
なんですねえ!

○「メール時代」
言葉だけが重視されて
行動が見えなくなってきている

○「完璧主義」
完璧主義は
実用には ....
鏡よ鏡よ鏡さん、この世でいちばんの愚者はだぁれ?

鏡よ鏡よ、この世で一番の愚者は、その質問をする者かもしれませんね。

ありがとう。おやすみ。

おやすみなさい。良い夢を。
ごめんなさい 

何度も 抱いてくれたけど

あなたのように 私は私を愛せない

あなたのようには 私は私を許せない

優しいあなた 笑い合える愛、見つけてね
今夜は君の言葉が妙に沁みる
何時も暖かかったり
冷たかったり

眠れないぼくは
あっちに行ったり
こっちを行ったり

何時も君は
ぼくの部屋にルビーのピアスを置いてゆく

無口な ....
近いとしんどい

遠いと楽

でも 二度と会えないのは悲しい

私って馬鹿だから

わかっていても 泣きはらす
東の風が吹いていた
醤油工場から醪(もろみ)の匂いが漂う路地
ぼくはスニーカーの紐を堅く締め直し
重いザックを背負い直した
遠くに行ってしまう前に白い灯台を訪れたかったのだ

乗客は三人だ ....
──おいでなさい。よい星回りです。
(ゲーテ『ファウスト』第二部、相良守峯訳、罫線加筆)


畳の湿気った奥座敷、御仏壇を前にして、どっかと鎮座する巨大なイソギンチャク。


(座布 ....
かつて帰る家路があった
今、帰る家・故郷、喪失し
新たな家路を辿り紡ぎ行く
憧れの地平 確と眼差し
内鳴るフルサト湧く沸くと


土佐の海鳴りカツオの叩き
はりまや橋の赤々と浮き立つ
 ....
師走は
わざわざおいでくださった
昼下の陽に
茶の用意だけ、が塩梅です春へ

師走は何かと気ぜわしく
あれこれすることが多いから甘めの紅茶を一杯飲んで
一息つきましょう
正月に失礼がな ....
お母さんとお父さん、どっちが好きって
昔から必ず子どもに聞くあれ
いい加減 法令で禁止にしてくれませんか
どっちがいいか選べって言ってるんですよね
子どもがもしもキライって言ったら どうするん ....
ぽっかり
穴、あいて
なんの
深みもなく
なんの
形もなく

無限のたゆたい
無限のひろがり

 すっと黒い円のなかに黒い円が在る

白い点は円のなか
段々広がり破裂し

 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
水晶の空ひだかたけし8*23/12/5 16:04
独り言12.5ホカチャン2*23/12/5 9:57
踊っている塔野夏子5*23/12/5 9:43
#御神籤足立らどみ5*23/12/5 7:31
決まり303.co...9*23/12/5 6:36
暮れの公園番田 123/12/5 1:53
珠玉レタス623/12/4 22:52
ritual医ヰ嶋蠱毒223/12/4 21:50
neoteny223/12/4 21:47
神殺 123/12/4 21:26
聖誕祭303.co...123/12/4 20:29
歳末特別セール涙(ルイ)223/12/4 20:11
夜の十字架303.co...123/12/4 20:05
gastronome 51-60AB(なかほ...5*23/12/4 19:17
交歓ひだかたけし823/12/4 18:40
wc4*23/12/4 16:42
接吻するひだかたけし423/12/4 16:15
※五行歌「空気が しびれて」こしごえ4*23/12/4 12:47
※五行歌 二首「それぞれのいい顔」2*23/12/4 12:44
独り言12.4ホカチャン3*23/12/4 11:45
鏡よ鏡よ鏡さん、この世でいちばんの愚者はだぁれ?足立らどみ4*23/12/4 3:37
蒼き夢の中で短角牛4*23/12/4 2:16
書簡レタス523/12/4 2:10
家族に短角牛4*23/12/4 1:53
地の果てレタス923/12/4 1:02
陽の埋葬田中宏輔5*23/12/4 0:01
五行歌、家路ひだかたけし7*23/12/3 18:46
お正月wc3*23/12/3 18:10
新法案涙(ルイ)323/12/3 17:41
意識の光景11ひだかたけし723/12/3 16:40

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