コロシアムの近くの堀で何百匹という猫が捨てられていた
  猫たちはミャオミャオいいながら堀からでようとしていた
  ローマでぼくは捨て猫のことがいちばん印象に残った
  タンポポが咲いて ....
 
  黄海をはたはたはたと飛んでくる蝶の背中に銀杏のコピー

  燃えている書類の中の拳銃を持って少女は大空を舞う

  ぐるぐると螺旋階段のぼってく400メートルの空中楼閣

  腐 ....
   庭先に咲いているのはブーゲンビリアではありません
   あれはあなたの愛の緋文字です 少しくたびれた

   海岸の珊瑚礁は美しいリングではありません
   あれはあなたの母を呼ぶこだま ....
   


   鹿が林道を歩いていた
   ぼくの車はそっと後を追った
   鹿はすぐ気づいたらしい
   猛然と走り出した
   ぼくもスピードをあげた
   鹿が消えた 山の急斜 ....
 


  おいしい魚がありました
  焼いても煮てもおいしくいただける魚でした

  まるで人間に食べられるために生まれてきたような魚でした
  誰でもその魚を見れば食べたくなるのは当 ....
  湯上りの温泉芸者の布団かな

  君と組むゲームのよさよ楽しさよ

  道連れに女と飛び込む波の音
 
  あそこまでびんびんにする芸者かな

  男より株価を上げるフェミ ....
  この{ルビ売女=ばいた}好きなんかじゃねえ花いちもんめ

  歓楽街の窓から覗くスラックス
 
  木枯らしが出番を待ってる幕間かな
 
  今宵から口裂け女になる男

  吉原を ....
 

  生粋の江戸っ子ならぬ久我山弁

  あらとうと散らかった書類箱から10万円
  
  母ちゃんがいるわけでなし肩叩く

  ごねているぐずっているのは山の神

  焼酎を ....
  

  不漁の石は
  父が名づけた
  落款だ
  ぼくはいい名だと思った
  父が死んで
  30年以上がたつ

  ぼくは釣りはやらないが
  自分で書いた詩に
  い ....
  火災報知器が鳴った
  火事です
  病院が燃えています
  患者はベッドから起きられません
  みるみる火は燃えあがります
  起き上がって逃げてゆくものも
  その場にへたり ....
  


  林檎が落ちてきた
  のをみて アイザック・ニュートンは
  万有引力を
  発見したといわれているが
  (事実はどうだとしても
  飛行機が落ちてきたのをみて
   ....
   




   われわれの魂は限りなく水である

   水は常に流れている
 
   腐ることを知らない

   水の表情は豊かだ 浅瀬だったり

   深みの淵でやす ....
   



   病院の裏山が紅葉してきた
   きょうのデイケアの午後のプログラムは
   ファッションショーだった
   ぼくはみどりのチェックのネルシャツと
   その上にモン ....
   


   なぜもっているのだろう
   めったにならない携帯電話
   ロリコン男からおくられてきた数通のメール
   をのぞいて いちども振動したことのない携帯電話
   なぜ ....
  


  明石海峡を渡る
  猿
  群れをなして
  渦潮に巻かれ
  浮き沈みしながら
  潮に乗っている
  危ない猿も何匹もいる
  息絶え絶えだ
  本土から四国へ ....
  



  ココロが純粋であるということは
  ヒバリが空を舞うように
  ひとつの高さを持つことだ
  ココロが純粋であるということは
  緑を緑といえることだ
  山桜の樹液 ....
   



   女の子はませていた
   ぼくたちは芸者の置屋の前に住んでいた
   ある日その置屋の娘が来て 大人のしていることやろうよ
   とぼくたちを誘った だいたいは見当は ....
 


  なんだか街が懐かしい
  新宿歌舞伎町なんかいい
  歩くだけでどきどきする
  ヤクザな兄さんや
  キャバクラ
  ヘルス ソープ嬢
  覗き 傷害 立ちんぼう
  ....
 

   時代は変わって
   いまやは枯れ葉は
   バキュームで吸われている
   枯れ葉にはいつも凋落の匂いがする
   おちてゆくものの宿命だ
   枯れ葉よ
   ぼくだっ ....
   



   あなたからいただいた
   この温かいぬくもりを
   なんと呼んだらいいのだろう
   からだのなかからJIN JIN
   (伝わってくるもの
  ....
  


   さみしくないなんて人はいない
   哺乳類人類なら知っている
   口に出していわないだけだ
   言ったって仕方ない どうにもならない
   人類は壊れた機械のようにさ ....
  

   蛙が一匹


   津軽海峡越えていった



          2004・11・24
  

   海峡を雲が渡ってゆく

   
   なにか忘れ物でもしたように
   影が海原を走る

   遺失物は交番でもみつからなかった
   自分が自分の塊であることをとうに ....
/// ((クリスマス・ツリーが飾りはじめられたという
   そういえばあと一ヶ月でクリスマスだ
    クリスマスは家でてづくりのケーキで祝う
     家の近くでは牧場直営のアイスクリーム屋 ....
   

   晩秋の光が影法師のようにながくのびて
   本棚の背文字までてらしている
   いまはガス・ファンヒーターも止めて
   漁師のようにきょうの釣果を量っている
   コンビ ....
 

  谷川を渦巻きながら
  流れ落ちてゆくもみじ

  渋谷ハチ公前では
  渦巻きながら人を待つ


  海猫類のランプたち
   




   朝からロックを聴きながら
   詩集を読んでいる
   珈琲も淹れて飲んだ
   タバコを吸いながら
   言葉について考えた
   鎌倉へ行こうかとも考えた ....
  ももが美容院へ行ってきた

  ももは歯がかゆいのか
  ぼくをかむようになった
  かなりジャンプもできるのだ
  ももは美容院へいってきた
  かおのあたりがさっぱりして
  と ....
河原一首
さらさらと
さらさらと
硝酸エステルながれてる
硝酸エステルながれてる
ときに
やぐらの
寒桜((寒桜
さらさら
さらと
散ってゆくのでありました
散ってゆくの ....
津軽はいま雪のなか
津軽はいま雪のなか
じゃわめぐ
弘前
ここは弘前こころでかき鳴らす
津軽三味線 吉増さんも 泉谷さんも
八木さんも 中上さんも一杯機嫌で
雑談にわいている ぼ ....
天野茂典(412)
タイトル カテゴリ Point 日付
ローマで日本レストランに入った未詩・独白104/11/28 21:30
lLOVE ME TENDER短歌304/11/28 18:35
南国の淋しい鳥たち未詩・独白304/11/28 17:52
夏休み丹沢で鹿を見た未詩・独白004/11/28 11:55
ファンキーモンキー自由詩004/11/28 9:51
完全即興俗物廃刊その3川柳204/11/27 21:43
完全即興俗物廃刊その2川柳104/11/27 21:16
完全即興俗物廃刊川柳204/11/27 20:42
不漁の石未詩・独白104/11/27 19:15
火災報知器自由詩304/11/27 17:24
宇宙へ 走れ林檎未詩・独白104/11/27 15:26
いまや女性は太陽系だ未詩・独白004/11/27 7:32
南国の美女たち自由詩2*04/11/26 21:59
ハートのエースをひいてみろ自由詩204/11/26 20:52
その時あなただったらどうする未詩・独白304/11/26 18:31
ライブ・ハウス未詩・独白504/11/26 7:00
ぬけるような青空の下で未詩・独白104/11/26 6:18
ぼくは新宿歌舞伎町へゆきたくなった 未詩・独白204/11/25 18:07
枯れ葉よ自由詩104/11/25 7:13
不思議な体温未詩・独白104/11/25 6:42
いまは禁酒している人のための歌自由詩604/11/24 20:37
ファッションショー未詩・独白104/11/24 18:21
海の駅未詩・独白204/11/24 17:57
七面鳥は焼かなくていい未詩・独白004/11/24 6:07
童貞論序説自由詩304/11/23 15:56
海峡を渡って自由詩204/11/23 10:46
ぼくは神島へ行きたかった未詩・独白104/11/23 9:04
ももが美容院へ行ってきた未詩・独白204/11/23 7:48
赤い靴未詩・独白004/11/22 23:27
フェニキアの舟自由詩104/11/22 17:50

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