あなたがいなくなってから
なんど桜が咲いてなんど散ったでしょう

花びらはアスファルトに川面に誰かの頬に

あなたが好きと言ってた

日本の春は今も変わらず風を乗せて

 ....
あの日あんたは笑ってたからそれが正しいことだと思えたんだ
 

もう二度と会えないとかもう二度と触れ合えないとか

悲しみの材料はいくらでも探せるけど

僕は相変わらず酒とタ ....
生きていく上で純粋などは
この世の中では
欠片も意味がないのかもしれない

理不尽を引きずりながら
圧迫された空間で
じわじわと絞まってゆく首
それが社会の総てなのかもしれない
 ....
幸せに、ならなければいけないわたし達
彼と彼女を傷つけて
逃げるように指を絡め合った

祝福などおこがましい私たち
彼と彼女を裏切って
凍えるように抱き合った


けれど ....
彼を好きだった
弱さもずるさも

最後の日には
責められない笑顔に
悲しみも怒りも伝える事すらできず
ただ
ひたすら爪を噛みながら
ありがとうとだけ言った

彼のあ ....
あなたはわたしの癖を
いくつ知っているかしら?
わたしは毎日
あなたの事を全て知ろうと
傍にいるのよ

あなたは嘘をつく時早口になって
照れた時には同じ言葉を繰り返すのよ

 ....
あなたが言葉を放つたび

わたしは言葉を飲み込み

かなしい嘘をつきました

それで優しく終わりです
最初から諦めていたのは
わたしを守る為だった
いつの間にかずるい
恋をしていた

駆け引きもなくあなたが笑う
わたしはその笑顔を
真っ直ぐに見つめる事ができない

そ ....
つま先を磨いたら

おまじないをかける。

赤く染まったハンカチ。

黒く濁っていく涙。



美しい人に

美しい花を。


総て枯れてゆく未来に
祝福と声援 ....
壊されたかった。

半分の月が
見下してる時に
わたしはタバコを吸って。
投げ捨てられもせず
うつむいて。

つま先で
粉々に。


また夜が降ってくる。


塵 ....
あの頃わたしの精一杯で生きていた。



遠い記憶は優しいものではなかったが
大きな怪我も病気もせずに
三十年以上生きてこられた。
親には感謝すべきなのだろうが
生憎ずいぶん前 ....
駅から五分の
アパートは格安だけど
壁の染みが怖いんだ。

真顔であの人がそう言うから
外国のタバコと
ふて腐れた横顔には
似合わないセリフだと思って
笑ってしまった。
 ....
心を込めても
君に届かないのなら
無いものと一緒だわ。
ミモフタモナイけれど
ソレが現実だわ。

愛を語っても
最後に嘘になるのなら
ペテン師もご苦労様。
約束なんて
ソンナものだ ....
海を見渡すと
決まって悲しくなる。

波の音が
泣き声に聞こえるから。

砂の色が
灰の中のようだから。

けれど私は海を選ぶ。

波の音も。
砂の色も。

ただ広い海 ....
それ以上近付かないで。


きっと抱きしめてしまう。
『いつの日か魚になってあの人に食べられることそれが夢です』



海草が足に絡まり動けない傷付け合った二人の代償

唇は奪うものだと知った時魚の情事を悲しく思う

つま ....
波打ち際で花束のような人

野にある姿は幻だったの

手の内を隠して

笑いかけるだけ

振り向いたら負けと言いながら

波に呑まれて魚と愛し合った

夕立の前に
 ....
あれはたぶん、あの世とこの世の境だったんだろう。






夕暮れに染まったけだるい空気の中。
全身が鉛のように重く
言葉を発するのも困難だった。

私は高い高い塀に囲まれ ....
いつから

奥歯を噛み締める癖が

ついたんだろう。


こんなにも

自由なのに。
昨日と同じような
なんでもない今日

やっぱりあなたを

思い出してるのは

明日や明後日とか

その先の先の先の

永遠に続くような

遠い未来でさえも
 ....
愛してよ愛してよ愛してよ中指だけでも良いから

華奢な手の中性的なあの人が男に変わる瞬間が好き

端正な横顔が好き整った髪型が好き全部壊して 

SEXを『性行為』と言うあの人がたまらな ....
復讐は果たされたのよあの人の子どもを産んで唯一とする

幾億年語り継がれる罪などは地球を生んで塗り替えられる

宇宙とは僕たちのこと出会ったら生まれた渦に取り込まれてる

愛すべき馬鹿な男 ....
呼び声が音階になって
夜を揺らすから
ガソリンの切れた車も
走り出せるんだろう

笑い声が音階になって
朝を燃やすから
魂を失った人形も
歩き出せるんだろう


ねぇ ....
ミルキーウェイに雨が降る

引き裂かれた星たちが

呼び合っているからさ



ミルキーウェイに雨が降る

華やいだ季節が

通り過ぎて行くからさ



溢 ....
よこみちにそれようと

おもえばかんたんな

この夏
そう、悪くない毎日。

長電話をたまに。

時々朝までファミレス。

4月からは昇進。

晴れた日はドライブ。

山の上は星もきれい。



そう、悪くない毎日 ....
さよならの時期を知らない振りをして私あなたを殺していたのね

もう二度と愛に傷付かないように私あなたと心中します

気移りをしたなら行って構わない影だけ私に残してください

味噌汁 ....
コスモスは秋の桜と書くという。

けれど桜にはなれなくて。

桜には適わなくて。



コスモスお前は。

辛くないかい。



私は。

私は辛いよ。
おまじないを教えて。

しゃっくりを止める時のような。


おまじないを教えて。

この涙が止まるような。


誰か。

教えて。
幸せの早さはみんな違う。


君にだけ遅いんじゃない。


君にだけ早いんじゃない。


追い付けない事も。

追い越してしまう事も。


きっと。


 ....
永乃ゆち(242)
タイトル カテゴリ Point 日付
あなたの頬に自由詩315/4/11 3:36
歌うより他ない自由詩215/4/11 3:35
純粋自由詩514/11/23 11:03
懺悔自由詩114/11/23 11:02
弱さもずるさも自由詩114/11/23 11:00
情けないほど好きなんです。自由詩214/11/7 2:17
優しく終わりです自由詩314/11/7 2:10
途方もない恋自由詩3*14/11/7 0:11
流れてゆく自由詩214/9/21 10:37
自爆装置自由詩214/9/21 10:33
さよなら、お母さん。散文(批評 ...714/8/1 2:44
壁の染み自由詩214/7/15 3:16
ミモフタモナイ。自由詩3*14/7/12 13:34
海を選ぶ。自由詩4*14/7/12 13:22
パーソナルゾーン自由詩2*14/7/12 13:14
海に沈む短歌3*14/7/5 4:43
ある日魚になった彼女自由詩6*14/7/5 3:54
自由詩2*14/7/5 3:39
自由詩3*14/7/5 1:28
永久に続くように自由詩4*14/6/11 9:29
性春時代短歌5*13/10/26 7:35
イヴの頃から短歌2*13/10/26 7:23
ねぇ君自由詩1+*13/10/15 4:00
ミルキーウェイ自由詩2*13/10/15 3:48
自由詩3*13/10/15 3:27
そう、悪くない毎日。自由詩5*13/10/9 4:05
殺人狂時代短歌11*13/10/6 22:03
コスモス携帯写真+ ...1*13/10/6 21:55
おまじないを教えて。自由詩1*13/10/6 21:28
幸せの早さ。自由詩2*13/10/6 21:26

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