篠田美優
「新しいスタート」
我らがミユタンの久しぶりのニュー・シングルは、
なんと彼女自身が作詞を手掛けている。
近頃では声優での活躍が目立っていた彼女だが、 ....
殺人事件のあった部屋で
終始悲鳴をあげている誰か
飲み込まなくてよかった何か
気にとめないでよかった在りか
眼のかすみだと思い込んで
そこに居た影を忘れた
たちくら ....
仕方がないんだとおまえは言う
ほんとは
そう言ってほしかったんだろ
途中下車、することの恥ずかしさ
おまえが
一番叫んでいたもの
情熱を熱いものだと信じて疑わないお ....
朝露の反射が前頭葉を貫いた
古い文字盤が12時間前から
崩れ落ちてリビングの雪になる月曜日
イエスタデイズ・ペーパーのまだ疲れていない端で
世話焼きな精霊どもが次々と指を損ねる
....
それに名前をつけるほど俺は暇じゃない、そんなものは勝手口から外に放り出してなかったことにしてしまえよ、そんなもののことをいつまで気にしているんだ、トウヘンボクめ
気にしなくちゃいけないも ....
青白い空に僕が飛ぶ
青白い空に僕が飛ぶのだ
明け方の淡い夢の様に
暮れ方のカゲロウの羽ばたきみたいに
青白い空に
青白い空に
息をし始めてからこ ....
何かが転げ落ちて紛失
俺の
向こう側の感覚、鮮やかに喪失
失われた概念的な胎内そのがらんどうに
途方もなく哀しい灰色の風が吹く
灰色の風がどこか
忌々しい地域から巻き上 ....
気分としては、まあ
このまま眠ってもたぶんぐっすりと眠ることは出来るのだろうけど
いまこのひととき、二分後には忘れそうなちくちくを
どうにも無視することが出来なくて
....
それでも僕が君の手をとるのはきれいな気持ちでもなんでもなく
ただそこに君がいて欲しいからで、つまり
理由がどうのって話じゃないただの僕のエゴというわけなんだ
僕らはときどき流行のドラマを信じ ....
週末で退屈だから
とある国の話でもしようか
そこはわりかし自由な国で
入口はいつでも開かれている
入国拒否なんかめったにない、もんだから
とにかく誰かを捕まえてインネンつ ....
どこへ行くこともなくその空で遊んでいたきみ、クリーム色の雲がまだ少し寒い季節を足早に過ぎていく、そんなエターニティ
綴った手紙の文句は何度もリテイクされた挙句 ....
足元の砂のことは気にしないで、ゆっくりと時間をかけてここへ来て、まるでふたりのあいだにとてつもなく手強いドラゴンがいるみたいなシチュエーションで、この短い距離をあたたかな緊張で満たして欲しい、時刻 ....
遠雷の様な耳鳴りを含ませた渦巻き管があらゆる配列を狂わせる
小鳥の死体がうずたかく積もった廃墟ホテルの階段の見てしまう美
壊れたものはなんだった、コードの切れた黒電話の受話器を耳に当てたら ....
蚤の足取りを辿る形骸化の生業
思考の傷口に沸いた蛆どもが正気を喰らう音が五月蝿い
漆喰の壁に浮かんだ雨漏りの名残が
やがての父母の死体に見えて身震いをする夜
時計の針の様に大人しく生き ....
身体が放つものの速度を計れ、質量を把握して
その持物で、何が出来るかをよく考えな
優劣よりも先に個としてのポテンシャルの、性格というものをきちんと捉えるんだ
それが無 ....
なつが好きなきみ
なつが好きなきみと
コカ・コーラを買って
はるの海に行く
あいにく雨模様で
なみは
テトラポッドを
ひっくり返そうと躍起
....
いきをとめた
ときの
ちんもくのなかに
ながく、とじこめた
ひどいこと
ゆるしたくなんか
なかった
ゆるしたくなんかなかった
なにも
なにも
....
すべて
いなくなった誰かの写真だった
すべて
風に舞う木の葉だった
すべて
破られた約束ばかりの伝言板だった
すべて
自殺未遂の挙句植物化した ....
おしまいと決めてひとりでながす夜 慣れたアドレス暴れるけれど
見栄張りで 豪華に嘘をついた夜 ショーウィンドウ見るのが怖い
さよならと別れを告げる友だちの 妙に気軽な声 ....
その入口をくぐってはいけない、きっと何も保証できることはない
その入口をくぐってはいけない、きっと満足な心境では
こちらに向かって返ってくることは出来ないよ、なぜか
辺りの空気は静謐 ....
赤い血なんかたぶんうそだろう
ぼくはそれを見たことがない、ぼくはそれを
それを見たことがなくて
頭を掻きながらぶつくさ言ってばかりいる
赤い血なんかたぶんうそなんだ
信じられ ....
あおい蝶だった、たったひとつの
あおいあおい蝶が飛んでいた…暗い、まばたきを忘れた夜に
さむけに痺れる歯茎の中で、とまどう悔恨のこびと、だらしな ....
狂った虫の乱れ飛ぶ強い日向の幻想だ、おまえの喉もとには高熱、あらん限り俺が注ぎ込んだ、強欲な素面の状態…ひっきりなしに喉を鳴らしているのは飲み下すのが怖いせいだろう―蛇口から水滴、濡れ ....
君は月の背に腰かけ
ハイコントラストな
羽衣を織っている
僕は
凍てつく風を避け
木のうろにもぐりこみ
草の蔓をあつめて
ささやかな輪を作 ....
痴呆の少女が呆然とうろついている裏通り、停止中の工事現場の敷地内を通ってきた汚れた靴底が地面に残す赤土の臭いを、確かな老人が嗅ぎながら後姿を窺う夜中
月はクレセント、クレッシェンドが強すぎる ....
すべてに○をつける
自分に関わる
すべてにでかい○をつけて
眺めたり撫でたりしてみる
眺めたり撫でたりしたあとは
かたっぱしから
憎んだり殺したりしてみる
憎んだり殺したりし ....
腐臭の指先はぶるぶると震えながら俺の喉元に食いこんでくる、その震えの中にあるものはきっと、怒りに限りなく近い哀しみなのだろうと俺は感じた。ぼんやりと、白色に溶け始めた希薄な脳髄の中で。怒りに限りな ....
無人駅の廃れたホームに立ち
缶コーラの
残り数滴を啜り
サヨナラのハンカチがたくさん舞うような
一月の空のメランコリーを見ていた
時間は午後
暫定的に午後
そうと知ってい ....
あのあたりならなんとかなった
僕が
野晒しの死体のような
無力なヤツでも
君が
季節外れの雷に怯える
知的で臆病な子猫でも
あのあたりならなんとかなった
それが
間違 ....
このわずかな間に、俺は何度こういう沈黙を繰り返し繰り返し味わっただろう?俺たち、では無い―やつはきっと、本来言葉を喋るように出来てはいないのだ。やつを分類するとしたらそれはきっと、「押し黙 ....
ホロウ・シカエルボク
(1232)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
アイドル。
[group]
散文(批評 ...
5*
08/5/13 18:04
いまの名前
自由詩
2*
08/5/12 18:13
標本
自由詩
0*
08/5/9 22:22
徐行運転を続ける旧型のブルーバードの不安を煽るような排気ガス ...
自由詩
4*
08/5/1 22:39
それにそれはあっという間に思い出したというだけのものになって ...
自由詩
8*
08/4/22 1:27
青白い空(悟ったからって別に)
自由詩
2*
08/4/19 20:11
ブラッドなんて感覚を決め台詞にするのはよしなよ
自由詩
4*
08/4/16 21:47
みんなでいっしょにがらくただ
自由詩
0
08/4/14 0:20
それはとてもめずらしいかたちをしている
自由詩
1*
08/4/12 23:37
MC
自由詩
0
08/4/11 22:54
春の日、膿んだ傷みの反芻
自由詩
1*
08/4/9 22:14
けれどももしかしたら砂浜のことを忘れているのかもしれない
自由詩
1*
08/4/7 23:01
二度と羽ばたけない羽なら捨てることもまた飛ぶことだ
自由詩
3*
08/4/1 23:18
虫
自由詩
1*
08/3/25 23:35
だから教えも踏み抜いた足の数だけ在る
自由詩
1*
08/3/24 22:55
海は雨で荒れている
自由詩
3*
08/3/23 23:35
あさ うたうけど ひとり
自由詩
7*
08/3/18 21:18
思い出せない(いつのまにか死んでしまうものたち)
自由詩
1*
08/3/17 22:04
夜に拠る
短歌
2*
08/3/15 22:32
すみやかなランチ(服はちゃんと着ている)
自由詩
4*
08/3/14 0:43
赤い血なんてみんなうそといううたがあったらどんな顔をしてみん ...
自由詩
1+*
08/3/11 21:48
あおい蝶がまた産声を上げる夜中(そして執拗に水は流れ続ける)
自由詩
3*
08/3/3 21:56
瞬きのうちに夜になる—シタール
自由詩
2*
08/2/27 20:57
そのときから新しく刻まれる
自由詩
4*
08/2/5 20:27
Moonchild
自由詩
1*
08/2/3 22:54
クロール、おそらくは過酷な
自由詩
1*
08/1/31 19:35
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
1*
08/1/22 22:57
もう風の中にもない(教えてくれなんて初めから言ってなかった)
自由詩
6*
08/1/14 22:25
回想は賢い(冷静なフィルター)
自由詩
4*
08/1/3 23:52
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
0*
08/1/2 21:06
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0.38sec.