遮断された屋根の下の世界で
ぽつりと暗めの灯りの下
空想する突き抜ける雲
あなたは知ってい ....
エンドマーク
{引用=
片付かないページを見て
父親たちは 溜息をつき
母親 ....
春すぎて夏もすぎれば職もなく
蛍雪にかわる光かモニターよ
俗世からひと足先に飛び降りる
....
{引用=
Femme fairytale}
死に際の蝉は毎日発情期(「「「死に際だか ....
x月x日
東海道を歩ききってみせるときみは意気込んで名古屋の自宅を出発した。
東京方面に向か ....
檻の向こう
キリンが草を食んでる
睫毛は揺れず
咀嚼の震えもない
食んでいる一瞬の向こう
....
あれから一年が経つ
ニュージーランドでの地震から
一年が経つのだ
その17日後が東 ....
半年ぶりにかえった家はおどろくほど暖かく(ガス・ストーブをいれたの、と母)、慣れない匂いがした。住人 ....
行く行く梅は今日も行く
桜ほどにも騒がれず
梅は行くのだ今日も行く
雲がくらあ ....
....
ぼくはそのエレベーターにひとりで乗り込む
高度3万6000キロあたりで
ぼくは人類一小さ ....
どんなに大きい雨の粒が頬を打 ....
ぼくはいつも
あおい国を探している
仕事場へ向かう朝の舗道で
灰色の敷石の
一つ一つ ....
なにもしなくて
いいんだ
どうすればいいか
わからないんだもの
わからなくて
....
何度かした笑い話であるが、子供がアップル社のノートブックに、アップルジュースをこぼしてし ....
ふと、目をやる
視線の先には 木蓮
ここ数日
一けた数字の寒さの日
もこもこに ....
きみは官能を嫌う
ぼくは官能を好む
きみは自叙伝を読む
ぼくは自叙伝を厭う
きみは武 ....
わたし まくら もうふ
わたし まくら もうふ
三層に連なる眠りに寒さはおりて久しく
外気に触 ....
雨上がりの金属に
陽ざしが降り注ぐ
澄んでいく歩道橋の上で
ブルゾンは人の形
....
静かな言葉のように
沈黙のように君が降り立つ時
一つの花が開く
世界は灰色だ
....
きみを思い出したくて
右手でキツネを作り
コンコンしてみる
貰った絵本を
改めて
まじ ....
{画像=120222143926.jpg}
恋はトキメクし 愛は燃えあがる
恋は落ちるとい ....
フロイトもユングも読んだことないけど
長いあいだ自分自身と付き合ってきたので
ある程度なら自己分 ....
「むかえにいくよ」と、
男が言う。
「きっと、むかえにいくから」
そう、いつも私に言うので、
....
“昨日は確かにあった僕の可能性が
今日にはなくなってしまっているのは何故か“
そんな疑問 ....
2
120222
すべての動物は静物園から ....
日々の聖句(十七)憂いに沈んだ魂を慰めなさい
二月十九日
「義に飢え渇いている人たちは幸いです ....
1、むしゃくしゃしてやった
2、大恐竜展の破壊の思い出
3、あの娘はトラック
4、踊り場にて
....
7年前の皐月の深夜だった
寝返りが打てないと眼が醒めた
左半身がまったく動かない
何かがお ....
何をためらっているの
細胞が覚えているでしょう
心が脈打つ度に感じないの
いのちを抱きたいので ....
きみに伝えたい想いが
きみに伝わらない想いが
心から溢れて
涙となって
瞳からこ ....
自分が何者かを知りたかった
今はイザベルおばあさん愛用のひざ掛け と
呼ばれているのだが
....
ちくしょう!
畜生畜生ちくしょう!
と いう波 何度来ただろう
生きていて
どう ....
にじのうらがわに
手を伸ばしたら、なにがつかめる?
{ルビ感覚質=クオリア}にとらえた{ ....
言葉と涙を奪われて
不遇に嘆く子供がひとり
げに恐ろしきは何も憎まず
ただ仰ぐ空の青さ ....
君を想って生まれた
名もなきうた
君と出会って変わった僕の世界が
全部つまったこの ....
JRから東武線への通路は朝から混雑し
僕はひたすらまっすぐ歩く作業着の僕を
高い窓の外から眺めて ....
僕は存在した
一人であることのなくなった 僕は
無数の繁みの中に見えていた
確かな イメージの ....
フランスパンの上を滑るジャムが
すごく輝いて見えた朝だった。
泣いていた ....
台所の流しの前に突っ立ってひとり
母が黙々と八朔を食べている
手際よくむかれては口に運ばれ ....
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