青草句集
高原漣
春すぎて夏もすぎれば職もなく
蛍雪にかわる光かモニターよ
俗世からひと足先に飛び降りる
廃棄喰い己が身分の足るを知る
白米に蛆のおもかげ見ゆるかな
蓮茶飲み誰か故郷を思はざる
物憂げに窓ふりあおげ雲低し
定期切れ出るもかなわず
家
(
うち
)
に居り
死してなお読まれておるは堪えられず
二次元の
血液嗜好
(
ヘマトフィリア
)
は我が
妹
(
いもと
)
伝え得ぬものを如何にか伝えたし
今更と思へば哀し何もかも
雪踏みて徐州の夜は更けにけり
こんなとき「どうすりゃいいの」と叫びたい
猫なでて抜けた毛の数かぞえ得ぬ
酒のめばゆれる頭のあきめくら
思いつくままに言葉をたれ流す
俳句
青草句集
Copyright
高原漣
2012-02-22 23:26:59
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