童話の中で二人の少年は
ぎこちない羽ばたきのハチドリに案内され
草木
木の実
花、葉、土
....
歩き出すことにためらうのは
まだ君が若いから
過ちを冒すことを
恐れない人など ....
わすれてしまった
ピアノのひきかたも
じょうびぶんほうていしきのときかたも
ぜんぶぜんぶ
き ....
散歩の途中で犬が逃げた
工事車両の大きな音に
驚いて走っていった
奴はリードを付けたまま
....
運動の継続がいつからか快楽を産んだ
回り続けることを繰り返すうちに
どうどう巡りの道筋をすら不思 ....
ある星では、
ある年、
大変な寒い夏がやってきて、
食べ物がほとんど採れませんでした。
ある ....
走り去る季節の鼓動を
少しためらいがちに聞いている
窓の外に浮かび上が ....
君はいつもありとあらゆる隙間という隙間にいて
ひっそりと身を潜め、何か考え事をしていた
今日も朝 ....
石から人の想いを感じ取る
櫛に平和を思い浮べる
僕はそこに僕を見る
はっきりとした輪郭 ....
血ガ循ルコノ躰躯ハ只ノ物質ニ過ギナイ
ヤット秋ラシイ夕空ガ西ノ山ニ向カッテイルノヲ見ナガラソンナ気 ....
静止し音もなく
ただ時が流れる
大型書店の地階
あの人の詩集は
こんな凍結した
....
ガラス片きらきら光って散らばって交通事故のような廃園
少年と少女が逃れ身を隠す ....
ベートーベンのように強い「意志の力」を持つことができたら、僕はどうする?
この世の諸々の戦いに ....
いまは雨がやまないの
あるいて帰りたいけど
まだとおいから帰れない
いつか晴れた ....
油断をしているとひょっこり顔を出す灰色の気分
そんなに煩わせることもないんだがありがたいもんじ ....
考えてはいけない
無心に生きる
歯をみがいて
トンカツを揚げる
上手にかっこよく
やろ ....
私はすべてを脱ぎ捨てて
黒いシーツに横たわる
陽炎のように立ち上る
あなたの熱に身を任 ....
空の異常は、
空の意思なのかも。
空は、生きてる。
感情は伝わらないけど。
死を決意した人が創造した作品は
不思議と人を惹きつける
死ぬために遺す形あるものには
必ずある ....
僕を見つけて欲しいのに
すぐ近くまで来るけれど
腕を伸ばせば触れるほど
すぐ近くまで来てるのに ....
こんな虫いなくなればいいのに
ココロに網戸を張って
入れなくするんだ
もう二度と泣かないように ....
A こんにちは Aです
B Bです。
A よろしくお願いします
B お願いします
A 突然で ....
この世で美しきもの
それは稚児の顔。小さき子らが飴玉を
口にほうばっている姿。 ....
なんだろうね 人間て
こんなに頑張って こんなに努力して
それでもダメなときがあるんだよ
冷た ....
パパが死んだ朝
私は友達と映画に行きました
王子さまとお姫さまが
恋を ....
なぜおまえは実っている
誰からも褒められず
誰からも食べられず
どうし ....
都会だって騒ごうとしない
やさしい風が吹いている
こんな日が来るのなら
僕ら、あのままどこへも ....
濡れたブロック塀のうえに
一頭の蝶がとまり
雨のなかを飛び去ってゆく
あとには重い記憶だけ ....
曇った窓の外からクラクションの音が幾重にも重なって聞こえる
後方にいる車のライトが車内に差し込み運 ....
きゅうりの抜けたかっぱ巻き
地面の上に口を開け
朝のひかりを吸いこみながら
しあわせそう ....
サンチェがぼろぼろ(たれ(もれもれ)て(ぬれぬれ))
重力がなければ
ハーモニーはとてもうつくし ....
母親に抱かれた赤児は
空に響き渡らんばかりの声をあげ
全身で泣いている
泣くことは、 ....
人間観察が大好きなあなた方なら風呂上がりに1度は
鏡に映る自らの裸体をその標的とし、弛んだ二の腕か ....
ダメダメダメダメダメ
イヤイヤイヤイヤイヤ
ムリムリムリムリムリ
良い事なんか一瞬も考えら ....
潮の香りがする
ふつり、と
食い込む仕草を
男だという
....
立ちすくんだ私の頬を
ゆっくりとつたう
何かが、わからなくて
くわぁっと声が漏れる
....
条件は無限にある
とすれば限られた
ひとつだけのような気がして
説明はできない
瞬 ....
投げ出したチェリーパイ
散乱したキッチン
崩れ落ちた何か
衝動的に飛び出した
立ちすくむ ....
とめる、もの
今こころにあるもの
何もないので 何もかけないのであった
生み出せない ....
星降る夜に 刹那の時が流れる
それは キラキラキラキラ ....
睡眠薬を飲まなかった。眠れなかった。朝早く起きてしまうのが鬱の特徴と本に書いてあった。寝る前はいつも ....
闇の中に伸びる道を
照らす月が
くねりと曲がって
宙ぶらりんの僕の
首を絞める
....
終わりは
すべて哀しいものだと
いつかあなたは
示したけれど
確かにわたしは
....
携帯電話を右手に持って
駅に向かってる
携帯電話をズボンの左ポケットに入れて
噴水の横 ....
深夜のタクシーに
ゆられてテイクアウト家まで
弾ける花は満開に咲き
宙空に舞う、翼ひろげて ....
無邪気ではなかった
大人、そう
そうすることでしか立ち上がれない
きみが貶した街に立つ
....
地上に近い山腹に棲む黒い鳥は
道しるべとなる糞を落とし
小動物に住処を教える
澄ん ....
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