熱い想いは
季節とともに
落ちついて
今
語らうは
恋・・・
....
世間というのは恐ろしいものです。ある意味、世界よりも恐ろしいかもしれません。世界は大きすぎて目に入 ....
感情の残像から眼帯を外す強靭な性質は失望の果に散逸した遺作と黒い炎に焚かれた様子も無く紫色の群雲が結 ....
ことしも
うみのむこうから
かなうことのない
えんきょりれんあいのとちゅうで
ぐうぜんりょう ....
小さな頃の砂場の匂いを覚えてる
太陽と土と水と消毒液と、
子供の手のひらの匂い
如 ....
少しだけ愛して
君という存在は無駄じゃないから
少しだけ愛して
この胸の痛みと切なさを知っ ....
小指の腹を、刺し子針が通り過ぎた。
私が絡ませた黒い糸をほどいていた貴方が、
視線を、
....
コートの襟を合わせ 冷たい風の中
細い背中が 小さくなってゆく
あの歳まで 独りきり
もて ....
ふかづめした指でガラス引っ掻き鏡の向こうのカラスいじめる。
耳 ....
胃袋をふるわせて
吐き出した
現実は
見事にきみの同情を誘って
ううう、ううう、
うなる
....
ぱちんぱちんとカニの原っぱ
カニたちはみんなカラッパです
ちょっきんぱっちん草の根や葉を
植え ....
空の火と唱斬る光ひらめいて水銀の音ひもとくもののふ
糸車投げ与えら ....
(一)
「ここも戦場になるのね」
キキはちょっと悲しそうに呟いて
刈り込まれた芝生の向 ....
私は昔、風でした
どこからが私で、どのような私か
わからないままに
木々を揺らし、髪を靡かせ
....
(わたしは秋
枯れゆく落ち葉のしたで
春の夢を待ち焦がれてい ....
「人生」という言葉をなくしたい
「宝探し」と言いかえたい
俺たちは死ぬまで宝を探し続けるんだ わ ....
時は流れ
自己は留まり
空は流れ
色は変わる
想いは千年を走る
生きるという思い。 ....
今日も夕暮れ時の静かな校庭で
二つの影が伸びている
最近私の掌にできたマメが潰れて
痛いん ....
私は悲しまない
全ての書き損じの詩があなたに届かなかったとしても
私は悲しまない
秋の風に ....
母が脳梗塞で入院、手術したときのことだ。幸い一命はとりとめ、面会が許された日、母の花友だちを紹介さ ....
旻天に ひらり翔らう紅シジミ
野駆けの誘いと 辺りで{ルビ戯=そば}え
彼方に渡る{ルビ ....
孤独を噛み締めろ、愛を求めて狂え
間違っているのは全部あいつらなんだと叫べ
自転車二人乗りして、 ....
会議室を人が歩く
金属や樹脂などでできた
冷水機のようなものがあって
その向こうに浜松町 ....
いけない いけない
悪いクセ
いつのまにか気付かずにまた
ほうらまわりを見てごらん
....
あ
いつ
いってしまえば
猛る炎に捲かれる鳥
のように死ぬ
黒い道の染みになるだろう
白 ....
水茄子だと思ったまぁんまるの茄子は
なんとただの小振りな米茄子で
サイズはちょうどあなたの新しい ....
歌になにができる
ただ人の心を繋げるだけだ
繋がったからってどうなる
この疑問は間 ....
魔法使いだったら
幸せをたくさん作って
シャボンの玉みたいにふわりと
人に届けるのに
ぼ ....
10年と少し前まで走っていた真っ赤な電車
50年以上前にデザインされたとは思えない
斬新な色使い ....
眠りのなかから温かく
煙のなかからあたたかく
囁いていく
握り締めて 握り締めていた
握 ....
蝉のように
最後の一週間で
羽化してみたい
飛べるだろうか
そんなことより
....
どこまでも遠い空
小さくかすむ手の届かない雲
冷たさをはらんだ風
刈り取られた切り口をさらす稲 ....
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