扇風機だけがうざったく回る午後、
夏の気温や引力が肌にまとわり付いて離れやしない
呼吸器官を悪循 ....
卵、みせかけのベニヤの殻をぺりっと突き抜けた
明るい中から暗い夜へうなだれぶち込められたどろりの光 ....
電燈を消して驚く牡丹雪
いま一度振りて風鈴仕舞ひけり
朝の寝床で聞く ででぽっぽぅ
は 夏の息苦しさ
貝塚の丘のぽっぽどり
何を歌うか
生の証を ....
ひとひらの花の舞ひ来ててのひらに希望のやふにそっと息づく
この詩を捧げたい
満たされている人にではなく
孤独に打ちひしがれて
震えているあなたに
....
そとはあかるいさあみんな
もうきたかぜはさったから
のはらにいっておどろかな
かわのほとりでう ....
川原を散歩していると見たこともない不思議な形をしたものを見つけた。
石とは少し違う。言葉で言い表す ....
昨日の夕食はなんだったか?って
急に聞かれたってすぐには答えられない
誰だってそうだよな?
....
散らかった部屋だけが僕を落ち着けてくれる時、
僕は次にどこへ向かえばいいのだろう
先日どこかのTVで、天才は右脳に特徴がある、という話を特集していた。
アインシュタインの脳には普 ....
眠れない夜に
窓から差し込むおぼろな光が
私を月の世界へ連れて行ってくれやしないかと
目を凝ら ....
あなたから溢れる潮の音が満ちてくる
私は抱かれながらあなたに浸されていく
こんなにも安心して
....
(窓の)隙間からひるねこが洩れてくるので
(夜が)さらに重くなる
(部屋の)すべてがひる ....
わたしの周りに
落ちている切なさを
あれもこれもひとつ残らず
夜明けの空に放り投げたら
小さ ....
ある日のこと
散歩してると
ふと
ユウコのひとみがかがやいて
つぶやいたのです。
アオ ....
雨、そして雨。雨だ雨が降っている。鋪装された道が熱い。その上に降っているのだ。雨だ。こんなにも暗い ....
君は溶剤を片手に
わかってねえを
ひたすらに繰り返す
僕は知らないふりで
適当な
相槌を打 ....
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