ついつい、
人を殺したくなるので、
伸ばした黒髪で、
十本の指を縛りつけ、

あの街角には、森の声、
花の咲かない街では、
ささやかな、比喩を分け合う、
蝶々たちの、いじらしさ

 ....
木々があいする木漏れ日のこと
川がめでるせせらぎのこと

雨が求めるつちの渇きのこと
太陽がほしがる水溜まりのこと

夕日があこがれる水平線のこと
朝陽がのぞむ暗やみのこと

 ....
(あを。あを。あを。彼らを)
(僕らとは呼びたくない。海を見た事の無い僕)
(たったさっきまでひらがなを綴っていた。)
(塩水を海水と呼びたくもなる。瓶が卓上に敷く陽光の)
(シートの下に掌を ....
 日本語は罵倒語の少ない言語、だというが
 今も私の内をぐるぐると
 巡り巡って血肉となった
 汚い、汚い、言葉の数を
 数えてみたならそんなこと
 きっと言えぬに違いない。

 生 ....
どんな女の子にも
あなたに似ている部分のひとつやふたつ
探そうと思えばいくらでも探し出せる

ローソンで目が合った
母親に連れられた中学生
あなたにそっくりだったよ
初めて出会ったとき
 ....
 カンパネッラ、君は今頃、
 あの青白く光る星の裏側を、
 旅している頃でしょうか
 
 そこから見ればこの星で、
 炭酸ガスの割合や、窒素や燐の配合や
 地割れや雪崩や日照りに寒さ、おお ....
教室では
四十名近い生徒が
ひしめきあっている
各々が心の中に
深海魚を飼っている
十数年教壇に立っていて
唯一発見したことだ
このせまい教室の中で
信じられない形の魚が
一つとして ....
白い午後の中で
心臓は
碧い虚脱の器である

ふいに
その中から
チューリップがのびて
あまりにも真赤な花を咲かす
せかい、せかいって曖昧にうなづいてることが正義だって、あなたは太陽のあたっている洗濯物っぽくにこにこしていた。ぱぱぱぱ、ってはじけとぶはな、実?なんだったっけ、これを聞くのが何回目だったのか思い出せな .... 光速を超える速度を見つけたよ君の背中を見送る夕べ

停電の夜のベランダきみがまた海を見たいと言ってくれたら

人は海から産まれないよ。もう夜だ、立ってても誰も上がって来ないよ。

引っ越す ....
春の海はまぼろし
蜃気楼の楼閣さえ彼方に浮かんでいる
わたしを呼んでいるように


遠い海鳥
緩慢な波
割れた貝殻
ただ砂にうずもれて


あの子のか細い肩甲骨はもうさびしくなか ....
セダム 沙漠に咲く小さな花
極度の乾燥にも耐えうる種は
都市の上空に

正確で厳密な彼女の仕事は
成層圏を行きかう祈りと重なり
いつか惑星へと届くだろう

無重力のラボラトリーで
小 ....
あなたが求めているのは
単に刺激じゃない!
そんなものは
世の中沢山転がっているわ
でも、ここに集う人々は違う!
みんな安らぎを求めているの!
優しさを
そう、人の心の優しさを
温かさ ....
距離が捲れて
ゾウたち湧き返る
餌をやる手が喰いつかれ
餌になる
くらいなら
喰ワネバナルマイ!

何も売りはしない日
うららかうららか 
うるおうか
鼻も耳も牙もなくした
ゾウ ....
押して上げる、寄せて上げるみたく。
押して揚げる、寄せて揚げるみたく。
押してアゲル、寄せてアゲルみたく、
飛び込むなら、今。

八の字跳びが、
跳べなかった前の人に続いて飛び込め
なか ....
【 流石の沢蟹】


沢蟹は、歩く
沢を 歩く
さわさわとした沢を歩く

沢蟹も 花見をする
タンポポの花が 咲いている
その花弁を
器用に 切り取り
 ....
およそ文芸である以上読者がいて、個人的な人生あるいは社会的になんらかの影響力をもつもの、あるいは芸術としての愉悦を読者に与えるものでなければならない。

詩として

C42 サンフランシスコブ ....
にれは祠に奉られていた
遠い昔の話だけれど
少なくとも言い伝えられるだけの
価値があったのだとはるは言った

ことばの少ない子どもだった
幼い頃から空を見上げてばかりで
地上 ....
ただ生きる
可も不可も
好きも嫌いも
ない

感想は持たない
ただそうであるだけ
それがどうした
そういうものだ

これが私の敬虔さ
祈ったりしないけど
だからこそ

雲が ....
私は恐れる
あなたがいないことを
あらゆる色が黒ずんで
呆ける、まるで雲のように

どこにも秘密はない
偶然鍵穴があいているだけ
いくつさしこんだろう
時には思い出をまさぐって

 ....
春に、ついていく、少女に、
ひとひら、ひとひら、
名を、羽織らせる、
少女に、ついていく、
少女も、また、
春に、ついていく、のなら、



「くだらない」



嘔吐で隠ぺ ....
鮮明に君のことが好きだから
言うしかないと思ってる
空が割れて星が降りだすように想ってる
純愛という言葉から遠く離れて
抱き合いたいなんて思ってない

透明に触れてふたりで溶け ....
白いうなじに
光を多く含んだ
雨が一滴流れていく

きっとレモンソーダの味が
するだろう

誰かが確かめるには
早すぎる
純粋な輝き

バスを待つ少女は
バス以外の何かを待って ....
あのライオンが
曇り空で眠っている

たてがみを
ちょっと立ててさ

呼んでみたけど
片目だけ動いた

西のほうに泳ぎながら
しっぽが雨の粒を払っているんだ

君にニックネ ....
クロッカスは一斉に咲く
身を寄せ合って揺れている
つめたい春の風に
小さくなって震えながら

ちょっと離れて
鉢植えの福寿草 まだ一輪だけ
太陽の親戚筋とでも言いたげに
少々毒気のある ....
紙の橋
響きのなかに
消えかけた椅子
はらはらと
四角い影を残して


紙の羽
曇った朝の傾き
手のひらひとつの
まばたきとあざむき


雪が雪にわたす刃
 ....
あなたは私という平原を流れていく一筋の川
涼しい亀裂を走らせながら光として流れていく
あなたの源流はもう去ってしまったし
あなたの流れ着く海はもう干上がってしまったので
あなたは存 ....
やわらかな月の宵に
ものうげなアルルカンがあらわれる
ここに来てくれてありがとう
匂菫の花束をあげましょう

少し遠くの霞んだ墓地では
姿のないコロスたちが歌ってる
アルルカン その歌に ....
そろそろ
おいとまをしようか
たくさんご馳走になったし
ずいぶんと愉快に笑った
これ以上長居をすると
ますます帰りづらくなる
それに遠慮がなくなって
無礼なこともしてしまいそう
今なら ....
笑顔をもらうと
うれしくなる
いてもいいんだ
って気になる

言葉はわからなくても
タッチをしたくなる

迷いながらきたけど
ありがとう
あなたの笑顔で
また歩きだせます
衣 ミコさんのおすすめリスト(486)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あなたが明日も日本語を読めますように- 竹森自由詩415-4-30
君に触れるということ- かんな自由詩24*15-4-30
あを。あを。あを。- 竹森自由詩415-4-30
guruguru- 亜樹自由詩115-4-27
恋文- 竹森自由詩315-4-27
カンパネッラ- 亜樹自由詩615-4-26
ホームルーム- やまうち ...自由詩6*15-4-26
春の寸劇- 塔野夏子自由詩5*15-4-25
ホウセンカ・ガール- 初谷むい自由詩5*15-4-22
君の背中を見送る10首- 竹森短歌215-4-22
春の海の変容- 石瀬琳々自由詩12*15-4-22
無重力ラボラトリー- カワグチ ...自由詩315-4-15
「自称詩」訴え- 花形新次自由詩115-4-15
ハルだゾウだ- ただのみ ...自由詩11*15-4-15
オシアゲ- こうだた ...自由詩4*15-4-15
流石の沢蟹- るるりら携帯写真+ ...21*15-4-13
自称詩人- ……とあ ...自由詩9*15-4-13
なびく丘で- かんな自由詩8*15-4-13
雲のソネット- やまうち ...自由詩2*15-4-13
おそれのソネット- やまうち ...自由詩3*15-4-12
春について(ホットケーキ)- 竹森自由詩3*15-4-12
きれいごと- かんな自由詩5*15-4-10
レモンソーダ- 花形新次自由詩315-4-9
来遠〜ライオン- マリー自由詩115-4-9
どこかの庭で- ただのみ ...自由詩17*15-4-8
ふたつ_ひかり- 木立 悟自由詩415-4-8
あなた- 葉leaf自由詩415-4-8
早春のアルルカン- 塔野夏子自由詩6*15-4-7
おいとま- やまうち ...自由詩5*15-4-7
プレゼント- 朧月自由詩315-4-5

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